緊張の細胞診。
前日の気持ち
卒業論文を提出して、ひと段落した頃。細胞診を受ける日が来ました。落ち着いて過ごせているつもりでしたが、検査前日に突然怖くなって友達と電話をしていました。検査前日の日記に、「明日が来るのが怖い。」と書いていました。日が近づいてきたことで実感が湧いて、急に緊張してきたのだと思います。
超音波検査
超音波検査もすると分かっていたので、首元を出しやすいようにブラウスで行きました。超音波検査は体感15分~20分くらいでした。横になって検査をしてもらうだけなので、とても長く感じました。検査技師さんがかなり丁寧に見てくれて、たくさん写真を撮っていました。甲状腺だけでなく、首周辺のリンパ節も検査していました。耳の下から鎖骨のあたりまでプローブを当てられたと思います。しこりがある左側だけでなく、右も同じように見ていました。技師さんに言われて右を向いたり左を向いたりしていましたが、超音波検査のモニター側を向くときは画像を見ていました。することがないし、どうしても気になって。何が映っているのかはあまり分からなくても、ずっと見ていました。
超音波検査を終えると、技師さんに「今から先生呼びますね。」と声をかけられました。細胞診です。いよいよだと思うと、急に緊張してきました。少し待った後、先生と看護師さんが来ました。針を刺しやすいように、私が寝たままで処置台を移動させていました。採血と同じ太さの針なので刺すときと抜くとき以外はそんなに痛くない、針を刺しているときは安全のため唾を飲み込まないように、と説明されました。緊張がピークに達しているのに「唾を飲み込まないでください。」と言われて、さらに緊張してしまいました。今こそ唾を飲み込みたいときなのに…。
細胞診
「それでは始めますね。」と言って、先生がしこりに針を刺しました。私はこのとき、超音波検査のモニターが見える方を向いていました。モニターを見るか悩みます。見ないように目をつむっていようかとも思いましたが、見えないのはもっと怖くて。目を開けていようと決めてモニターを見たところで、初めて気づきました。プローブでしこりの位置を確認しながら針を刺しているので、針が入っていく様子がモニターに映るんです。そこまで想定できていなかったので、少し衝撃的な映像でした。
細胞を吸い上げるときも先生が声をかけてくれました。痛みはほぼありませんでしたが、違和感がありました。何とも表現できない感覚です。頑張って表現するならば、「吸われている」感じ。細胞診を経験した人は分かるでしょうか。言葉では表せない、気持ち悪い感覚がするんです。針を抜いたら、ガーゼ付テープを貼った上から看護師さんが圧迫止血してくれました。無意識のうちに息を止めて力んでいたようで、全身から力が抜けていくのを感じました。
緊張が解けた
怖くて、先生が来てから針を抜かれるまでずっと声が出ず。頷いて返事をすることしかできませんでした。余程顔がこわばっていたのか、先生と看護師さんが「緊張した?」「頑張ったね。」とやさしく声をかけてくれました。こういうときにも、「私はこの病院で若い方なんだな。」と感じます。無理に強がらなくていいので、私にとってはありがたい部分です。検体を入れた容器の名前を一緒に確認して、検査終了。検査が終わったこと、これでようやく診断がつくことを考えると、また少し安心できました。
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▽ まとめ
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