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【読書note】やりたいことは、たくさんあっていい。

興味の対象が次から次へと変わってしまう。
ひとつのことをやり続けることができない。
好きなことでも長時間は続けられない。

こんな自分が悩みの種でした。

ある分野に興味が湧き、学び始めるところまではいいんです。でも、ある程度まで学びが進むと、ふっと熱が冷めてしまう。せっかく高い授業料を払って学校や講座に通って試験に合格しても、そこで終了してしまう。

家族や友人からは「何がしたい人なのか、わからない」と言われたこともあります。実際、私自身もわかっていないのだから、しょうがないですよね。

しかし、そんなわたしに勇気を与えてくれる本に出会いました。

『マルチ・ポテンシャライト』とは、さまざまなことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探究する人のこと。

わたしたちはこどもの頃から、専門分野を持ち、深めていくのが正しい仕事の仕方だと教わります。

キャリアの途中で転職することはあっても、「前職の経験を活かして···」というのが、お決まり文句ですよね。

前職とはまったく違う分野の仕事に飛びこむときには、大きな壁を乗り越えなければなりません。「なんとなく、やってみたくて···」なんて面接で言おうものなら、即不採用となってしまいます。

それでも、世の中には一定数いるのです。次々と違う分野に興味が移り変わっていく人が。

じゃぁ、その人たちは常に仕事が未熟な状態なのかと言えば、そういうわけでもありません。自分の特性を活かしながら、レベルの高い仕事をこなすことだってできるのです。

本の中では、『マルチ・ポテンシャライト』の4つの働き方について書かれています。その中でわたしは“スラッシュ・アプローチ”というパターンに当てはまっていました。

“スラッシュ・アプローチ”は、「パートタイムの仕事やビジネスを掛け持ちし、精力的にその間を飛び回る」のを好む人。

世の中の傾向を見てると、「非正規雇用の人は不利で可哀想」みたいな雰囲気ですよね。「正社員を目指そう」という広告もたびたび見かけます。

でも、この本の中では「パートタイムこそ夢の仕事である」と書かれているんですよね。

そう、マルチ・ポテンシャライトの中には、「どんなことでも、フルタイムでするなんて考えられない」という人もいるのです。

まさに、わたしがそう。

仕事自体に不満はなくても、1日8時間もできない。同じ職場に週5日も通うなんて考えられない。さらに正社員で就職したら、よっぽどのことがない限り、何年も所属することになってしまう。

そう、わたしにとってはパートタイムこそ夢の仕事。

「わたしの他にも同じような人がいるんだ」
それがわかっただけで、なんだか救われたような気がします。

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この記事を読んでいる人の中には、『マルチ・ポテンシャライト』ではない人もいると思います。そんな人から見ると、「飽き性の言い訳」に聞こえるかもしれません。

でも、この本で大切なコトって“多様性”だと思うんです。

「器用貧乏になってはいけない」
「非正規雇用は社会的弱者だ」
「天職はひとつ」

そんな考えに縛られる必要はないってことです。

今までの常識にとらわれる必要はない。どんな働き方、生き方が自分に合っているのか。それは自分で決めること。

うじうじしていたわたしの背中をポンッと押してくれるような、ステキな本との出会いでした。


よい一日を★

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