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頑張ることって難しい〜コントが始まる 第3話〜


ひょんなことから観てみた「コントが始まる」。

タイトルからはこの男女6人がどう関わりあっていくのか分からなかったが、たまたま観た2、3話で色々考えさせられたなぁと思った。


以下、ネタバレを含みます。


里穂子がぽつりぽつりと過去についてマクベスの3人と妹のつむぎに話すシーン。

3話冒頭でつむぎが姉の里穂子と住むきっかけを回顧する。つむぎが里穂子の部屋へ訪れたとき、里穂子はろくにごはんも食べれず、お風呂にも入らず、日に当たることもしばらくなかったようだった。

真面目な姉がなぜそうなってしまったのか不思議がっていたつむぎだが、そのシーンできっかけについて語る。


言われたことは一生懸命やる。
頼まれたことはできる限り協力する。

そんな真面目な優しい性格から周りに頼られ、いつの間にか裏切られて傷ついてしまっていた。

口では「お前しかいない、感謝してる」と言われるが責任をひとりで負わされていた、恋人との結婚準備のためにリサーチを共にするが実は恋人は違う人との結婚するつもりだった。とか。

役割以上を全うしているのにも関わらず、報われない。


今でも頑張るのが怖くて。
もう頑張って傷つくのが怖くて。

寂しいんですよね。何かを頑張ろうとする気持ちを抑える日が来るなんて思っていなかったし、頑張らなくていいほうを選択したこともなかったので。こんなはずじゃなかったのにな




そんな言葉が私の過去を思い出した。

最初はとにかく真面目で一生懸命だった。
周りは「ありがとう」と言うけど、頑張っているわりにそれが空回りしているようで「なんでこんなことしてるんだろう」と思うことも少なからずあった
「真面目」ということがコンプレックスで、「頑張らない」ようにしていた。少し寂しかった。


里穂子ほど傷ついた経験はないが、「頑張らない」という選択が寂しいというのは分かる。
頑張れることって凄かったんだなと当時の経験から感じる。


同じ3話で優秀な春斗の兄がマルチ商法に浸かったことで引きこもりになってしまったという話も明らかになる。

春斗が兄は優秀で家族からの期待も一身に受けていたからこそ頼れなかったんじゃないかと語るシーンがある。

真面目な人ほど簡単に転げ落ちちゃうからね。
助けを求めて手を伸ばせばいいのに、周りを巻き添えにしちゃいけないって我慢しちゃうからね。

と、つむぎが働くバーのママが言うことと春斗の言葉はリンクしている。

どちらも頑張り方が間違っているということなのかもしれない。ただ、頑張っている人の頑張りが無駄になってしまうような雰囲気はなくなってほしいと思う。

以前、「頑張れることは素敵なことだよ。一生懸命になれることは凄いことなんだよ。輝いて見えるんだよ。」という言葉をかけてもらったことがある。そのおかげで「頑張らないようにする」ことからの呪縛が解かれたと感じる。

その人を長所を思う存分生かせる世の中でありますよう。


実力派俳優が名を連ねる「コントが始まる」。
脚本もだが、それぞれの演技がとても見入ってしまう。私は考察が苦手なので、いろいろな人の意見を見て、なるほどなと感じる楽しみもある。

毎週の楽しみになりそう。



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