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恋する女はきれいさ

こんばんは、今日も雨でしたね。

いまは雨音が過ぎて、壁掛け時計のカチコチという音を聞きながらこの記事をゆったり書いています。

さて、前回久しぶりにこんな記事を書きました。

もし良ければ、眠れぬ夜のお供にどうぞ。
今日はなんの話をしようかな、と考えていたのですが、決めました。私の好きな物のうちのひとつのお話です。

私は漫画が好きで、たぶんそこそこ冊数は持っているひとの部類に入るのではないかと思います。その中でも特に長いのは、名探偵コナンとワンピース。両作ともに100巻を超えて現在も連載中です。

前回の記事は、実は名探偵コナンの映画の公開前日に書いたものです。何を隠そう、私はコナンのために大阪のテーマパークに遠征もするくらい、コナンが好きです。しかしながらまだ作者である青山先生の故郷、北栄町にあるふるさと館には行ったことがなく、いつか必ず行きたい場所です。米花町(漫画の舞台になっている架空の町です。)や工藤邸は生で見てみたい。

そんな私ですが、数多くいるコナンの登場人物の中で誰が一番好きかと聞かれると、松田陣平と答えています。私は幼少期とアニメの放送開始時期が被っていて、朧気ながらも昔のアニメの記憶があります。その中で一番印象深いエピソードが、松田陣平が登場する「揺れる警視庁 1200万人の人質」でした。最近デジタルリマスター版も地上波で放送されましたね。なぜかこのエピソードを凄くよく覚えていて、子供ながらに松田刑事がとてもかっこよく魅力的な男性だと思いました。今で言う推しという感覚だったのでしょう。

しかし、松田刑事は作中で亡くなります。2時間スペシャルの四分の一くらいで観覧車が爆発します。しかも同僚の美人刑事、佐藤さんに「あんたのこと、わりと好きだったぜ」という追伸つきのメールを最期に送ります。

私にもメールくれよ。現代ならLINEでもいい。

今となってはこれくらい冷静になれますが(今年の劇場版公開にあたり、松田刑事の爆発シーンをそこかしこで浴びすぎたというのもある)当時はこの好きになったばかりの沼のような男が別の女に最期の言葉(しかも好意をほのめかす内容)を送るという状況に溢れ出る感情をどうすればいいのか分からず、結果としてその後10年程佐藤刑事を妬むということになりました。現在は蟠りもなくなり、元々好きなキャラクターだったこともあって美和子と呼ぶ仲です。(一方的)

そんな松田刑事が「揺れる警視庁」以来久しぶりに世間に顔を見せたのが劇場版第20作「純黒の悪夢」でした。動くことも話すことも無く、安室さんの心の中で語りかけるだけの登場でしたが、私はその瞬間に初恋を呼び起こされた心地でした。実は、安室さんが本編に登場してから、私はじわりじわりと浸透するように安室さんを好きになっていました。久しぶりに見たアニメが丁度安室さんの初登場回「ウェディング・イブ」だったこともあり、なんとなく縁を感じていたので。オタクはなんでも縁を感じることが好きな生き物なので深くは気になさらないでください。

もちろん安室さんはその時点で人気キャラクターでしたので名前も見た目も知っていました。かっこよくて頭も良く、正に非の打ち所がない男です。

正直、好きだと認めるのが癪でした。

なのでしばらく「安室さん?ああ、かっこいいよね、彼。」くらい斜に構えた振りをしていたのですが、「純黒の悪夢」で松田刑事と同期だということがわかった瞬間手のひらを返しました。これは縁だ、そうオタクが大好きな縁だと。私が好きだった故人、松田陣平の同期の男を好きになったのは、松田陣平由来の縁だと。

それからは驚くほど安室さんにのめり込みました。認めてしまえば後は沈むだけ。とっても簡単なことです。

なにせ安室さんは亡くなっていないので、そして人気キャラクターなので、供給には事欠かなかったのです。松田陣平はグッズのグの字もなく、100円ショップで松田という認印を買うくらいしか無かったものですから。絶え間なく供給されるものを時には食傷気味になりながらもわんこ蕎麦の如くもぐもぐし続けました。

そして第21作「から紅の恋歌」を経て第22作「ゼロの執行人」です。私は「から紅の恋歌」の本編後に流れる特報を一度見て以降、一年間情緒不安定でした。明らかに安室さんの声が特報から聞こえたのに平静を保てるわけが無い。もちろん平次はかっこいいし和葉はかわいいのだけれども、それを凌駕する情報量が特報に詰まっていたので。

みなさん、ここで大事なのは昨年の第24作「緋色の弾丸」も私はしかと公開初日に映画館で鑑賞し、特報まで見たということです。
分かりますか?特報で桜と警視庁が映り、もう二度と話すことは無いだろうと思っていた松田陣平の声が聞こえた時のオタクの気持ちが。そしてその声が誰だか分かられてない寂しさが。泣きました、二重に。

そりゃそう。松田陣平がアニメで喋ったのは2003年。地デジ化前です。「純黒の悪夢」で映った時だって分かる人と分からない人が居たでしょう。当たり前。漫画でだって37巻で「揺れる警視庁」が解決してからは音沙汰無し。なぜなら亡くなっているから。みんな知らない人で然るべき。

でもこれから松田の時代来ちゃうんじゃない?みんな松田のこと好きになっちゃうんじゃない?と喜び半分、寂しさ半分で一年を過ごしました。その間、スピンオフ作品「警察学校編」も一話ずつアニメ化され、勿論第一話だった松田のエピソードもしっかり放送されました。劇場版公開にあわせて「揺れる警視庁」もデジタルリマスター化されました。私はその度に現実でもネットでも一人でザワザワと騒いでいました。なぜなら私の周りには松田のオンナが居ないので一人で騒ぐしかありません。

しかし蓋を開けてみると、思ってたよりもみんな平常心で過ごしている。あれ、ほんとに皆松田見た?私だけ幻覚見てた?と聞きたくなるくらい、世間はそれでも安室さん好きが多かった。分かるよ、かっこいいもんね。私も好きだよ。安室さんすごく丈夫だから死にそうにないしね。

今年の劇場版が公開になり、やっと松田ファンが表面からでも分かるくらい存在感が出始めましたが、それでもやっぱり安室さんは強い。グッズは多いし、安室さんメインのスピンオフ作品もアニメ化されているし。

頑張れ松田、負けるな松田。
例え松田の初恋の女性が漫画の中で女神様と言われる程の美人で、美和子も美人で、シンプルに面食い疑惑が今更出てきても私は君が好きです。

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