ファッション産業の今までとこれからについて考えた話
少し前の話になるけど、ANREALAGEの20周年記念展覧会に行ってきた。
アンリアレイジの服は実は着たことはないけど、店頭やコレクションの映像なんかを見ている限り、図形とか、プログラミングとか、数学的、理系の人の考え方だなぁと常々思っていた。
トレンドとかファッションとかではなくて、アートに近い感じ。
デジタル技術を駆使したファッションショーの映像。本当にフロントロウで見ているかのような演出。
紫外線を当てると色が変わる服。
発表当時、専門学生が挑戦しそうなネタ!って思った記憶が。
でもこんなに鮮やかに色づくんだね、さすがの技術。
そして結構短時間で元に戻るんだなぁという発見。
ロボの動きがおもろい。
近くでまじまじと眺めてしまう超細かいパッチワーク。(これ作る仕事めっちゃ嫌だな…っていう酷い感想を思い浮かべた)
壁一面に描かれた言葉、言葉、言葉。
心を震わせる文がいくつか。
ファッションのロマンチックな面を見せてもらった。
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そして表参道に来たついでに対極な展示へ。
服と自然環境、服と作り手、服と着る人との関係を見つめる展示
「TWO DECADES OF HIDDEN FASHION」
2013年にバングラデシュで起きたラナ・プラザの倒壊事故から10年経った今、ファッション産業を取り巻く状況は変化したのだろうか?という問いを入り口に、これまでの10年を振り返り、これからの10年を見据えるために企画された展示。主催はこの事故をきっかけに始まったファッション産業の健全化を目指す「FASHION REVOLUTION JAPAN」。
ファッション産業は人と地球を傷つけていないか?間違ったことはしていないか?胸を張って正しいことをやっていると言えるか?
展示を見終わってみて…
十数年アパレルメーカーで働いていた身として。私たちが良しとしてやってきたことを否定され責められているような気持ちになって、けっこう傷ついたし悲しくて苦しくてやりきれない気持ちになった。
なんでこんなこと言われなきゃならないんだろう。ファッション産業は悪だ!と悪者に仕立てるような。こんな企画をした人は酷い。
最初に持った感想はこれだ。
人と地球を犠牲にしているのはファッション産業だけじゃないでしょ、食物、土地開発、工業、、、でも衣食住の中でいちばん最初に削られるべきものが衣なのか。
でもこれからの世界は、変わっていかなきゃならない
何が正しくて何が間違いかは、逆転していってもいい。
あまりに安いものは、作り手さえも知らない間に絶対どこかで誰かが苦しい思いをしていたり、搾取されたりしている。
せめて、安いのにかわいい!ではなく、かわいいのに安い!にしたい。
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あちら側とこちら側
どちらも大きい枠ではファッション。
でも全然違う世界。
あの頃の私たちが憧れ夢見ていたものと、実際に目の当たりにした現実と
未来はどうなる?
必要な物が必要な量だけ作られて、必要な人に必要な分の賃金が渡る世界にしたい、よね。
無理すると必ずどこかに皺寄せが行く。ということを肝に銘じるべき。
私の今までしてきたこと、何にもならなかったし、何にもできなかったなぁ。
でもこれから、何かしていきたい。
一日で色々考えさせられた日だった。
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