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実家帰省、モヤる話

ちょっと暗い話になるかも~

連休に実家に帰った。
本当は先月のお盆休みに帰ろうと思っていたけど、諸々の事情が重なりキャンセルして今月になった。

実家には両親と祖母が居る。
祖母は来月90歳になるのだが、数年前(もっと前かも?)膝を悪くしてから何度も入退院を繰り返している。週に半分くらいは送迎付きデイサービスに行っているが、介助が無ければ自力で生活はできないから家にいるときは両親が介護をしている。
話を聞いていると本当に大変そうだ。

帰るたびに祖母の体調は悪化したり少し良くなったりを行ったり来たりしていて、認知症はどんどん進行しているように見える。
今回も一応顔を見せに行ったけど、きょとんとしていたし多分私のことも良くわかってなさそうだった。
さすがに「どちら様?」とは言われなかったけど、頭の中で子と孫と親戚がごっちゃになっている感じだった。
ほとんど母親のように私のことを育ててくれた祖母だから、やっぱり少し寂しい気持ち。
いつものように私のネイルを見て「きれいやね、きらきらしとるね」と言い、手を握って、何回も繰り返す同じ話に相槌をうちながら、一緒にアイスクリームを食べた。

子どもの頃の記憶の中の祖母は、パーンと発光しているつやつやの肌をしていて、小柄だけどどっしりとしていて、よくわたしを膝の上に乗せてくれていた。だいぶ大きくなってからも祖母の膝の上は大好きだった。
こまめに染めていたつやつやした髪は、今はパサパサで真っ白になっちゃったな。体は小さくしわしわで、細い腕は折れてしまいそう。

両親は今のところ元気だけど、この先のことを考えると何とも言えない気持ちになる。
一緒にぼんやり見ていたテレビの中では少子化問題について議論していた。

私が子供を持つ予定はないことは、ほぼ宣言したみたいな感じで両親とも知っている。それについてはもはや何も言ってこないけど、多少寂しい気持ちはあるんだろうな。


人間って。人生って。こんな感じなのか。
あーあって感じ。

最近よく思うこと。
芸能人が40歳で出産したとか公表するの、まじでやめてほしい。まだ大丈夫だよとか言わないでほしい。
恋愛、結婚、出産を地続きで語らないでほしい。
人の人生にいちいち口を出さないでほしい。

列車の窓から見える、目を刺してくるみたいな濃い緑色を眺めながら、なんとも言えないぐるぐるした気持ちを抱えながら東京に戻った。

そしてまた、職場で同僚の「嫁の出産が大変だったばなし」「うちの子やっぱりかわいいばなし」を毎日毎日聞かされる日常に戻る。
気が滅入るけど、こっちにいる方がいくらか気がまぎれるからまだマシかもな。
冷たい孫、子でごめんねって思うよ。


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