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組織開発を深く理解するための歴史の話

 こんにちは。えーじです。
 今回は組織開発の源泉について書いていこうと思います。
 歴史的背景を知ることで組織開発に対して根拠を持って説明できるようになります。
 それでは行きましょう!

1.デューイの経験学習

 デューイは人間とは知識をため込む生きものではなく、能動的に行動を起こすものであるとし、経験を積み経験から学ぶことができると考えました。今となってはこの考え方は当たり前ではありますが、約100年前である当時は知識を詰め込むことが是とされていたため、そう考える人が少なかったのです。
 このデューイの考え方は後世に大きな影響を与えます。デューイという名前はなじみがないかもしれませんが、「経験学習サイクル」という名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。またアクティブラーニングなど、今の教育には座学で知識を詰め込むのではなく、主体的に学びを行った経験から学習することが主流となりつつありますよね。 
 影響を受けているのは組織開発においても同様です。組織開発では、組織で実際にあった経験から学ぶこと、振り返りを行うことで学びを得ています。組織での経験をヒアリング調査やアンケート調査などによって見える化し、それを振り返ることで対話を行い、よりよい組織に向けて進んでいきます。

2.フッサールの現象学

 続いてフッサールの現象学です。簡単に言うと「今この瞬間」に対して意識を向けるということです。
 フッサールの時代は数学や物理学といったいわゆる自然科学が発達し、客観的に物事を観察することで、原理原則を導く研究が盛んにおこなわれていました。しかし、その一方でフッサールは「そもそも人の主観から離れてしまうならば意味が小さくなったしまうのではないか」という疑問を投げかけました。この主観性を持ちながら今この瞬間に起きていることに目を向けるよう主張したのです。
 この考えは組織開発にも大きく影響を与えています。組織開発は現在の組織の状態を可視化していくことから始まります。当たり前のものとして普段素通りしてしまうような経験を可視化することから始まるのです。

3.フロイトの精神分析学

 最後にフロイトの精神分析額です。簡単にいうと見えないものに意識を向けるということです。
 まずフロイトは無意識という概念を打ち立てました。現在目に見えるものは意識的なものであり、その下には意識できない意識-無意識があるとしたのです。有名な氷山モデルですね。
 

引用元:https://dialog-coach.link/sigismund-freud/

 この無意識の中に心理的な抑圧が生じるとし、顕在化させることで個人の病理を解決できると考えました。
 組織開発においては、何度もいうように見えないものを見える化することから始まります。このフロイトの無意識に意識を向けるという考え方は、組織開発に大きな影響を与えました。

3.まとめ

 今回は組織開発に大きな影響を与えた3人の研究者についてご紹介しました。それぞれの考え方を知ることでより組織開発について深く知ることができます。
 興味を持った方はこちらの書籍がお勧めです。


 それではまた次回!



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