見出し画像

言葉への魂の宿し方

こんにちは、"dawn"です。
私の投稿に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
今回は、「言葉への魂の宿し方」というテーマで記事を書いてみます。

私は仕事でもプライベートでも、自分が大切にしている想いや考えを伝える際に、前もって文章にすることがよくあります。内向的な性格の人は、発話よりも文章でものを考えることの方が多いようで、メモ書きによる内省もその典型例ですね。

そして、それを通して私が気づいたのが、何かを伝えるとき、「自分の誠心誠意が力強く伝わり受け手の心を動かす」要素が存在するということです。プロのコピーライターのようなセンスや技術とはまた別の、心がこもる言葉の作り方についてシェアしていきます。では早速いってみましょう!

感情の動きを言葉に閉じ込める

まず初めに、一番重要なのが感情表現です。「心をこめる」という位ですから、自分の嘘偽りのない感情を言葉にする必要があります。

感情表現を含める

具体的には、嬉しい、悲しい、誇らしい、悔しい、ありがたい…そういった直接的に感情を表す言葉を使います。素晴らしい、素敵、かけがえのない…といった何か自分の外にあるものを形容するだけだと、ややもすると評価のようにも聞こえてしまいます。そうではなく、自分の気持ちに関する言葉を含めることが大切です。

感情が動いた具体的な場面と考察まで描写する

その上で、感情が起こった場面をできるだけ具体的に描写します。以下のような視点で、自分の感情が動いた場面を具体的に思い出した上で、その感情の動きがなぜ起きたのかを考察します。

・【感情】自分はどう感じたのか?
・【場面】具体的にどのような場面の何からそう感じたのか?
・【考察】なぜそこで自分の感情が動いたと思うか?そこからどう思うか?

なぜこれが感情を動かす表現になるのか?それは、その一瞬一瞬をクローズアップしたときに感情が動いた体験が、それを描写する言葉に凝縮されるからです。まるでフイルムに収めたかのように、感情の動きを場面ごと言葉に凝縮する。そして、その場面で感情が動いたのはなぜか?そこからどう思うか?と考察を深める。例えば、仕事でリーダーに感謝を伝えるケースであれば、以下のような感じです。

○○さんの率いるAプロジェクト、ご一緒させて頂きありがとうございました!実は、キックオフ打合せの最後に、○○さんが~~~と言ってみんなを鼓舞して下さったことが嬉しくて(感情+具体の場面)、それがずっと印象に残ってたんです。自分がどうプロジェクトを引っ張っていきたいかだけでなくて、チームメンバーへの期待もちゃんと伝えてくれて(具体の場面)。私たちのことをちゃんと見てくれてないとあの言葉は出てこないだろうなって思ったんです(考察)。それが嬉しかったんです(感情)。だから、この機会にお礼をお伝えしました!

感情+場面+考察まで踏み込むと、その人だけの感性(=個性)がしっかり表現されます。聞き手に「この人はそんな風に思うんだ」と伝わります。その人の感性が表現されるから、上っ面の言葉ではない、その人の誠心誠意が伝わるのです。だから、受け手の心を動かすのです。

洗練させる

ですが、想いが強くなればなるほど、長々と伝えたくもなります。そこをグッと堪えて短くまとめるのが次のステップです。こちらはややテクニック的な要素もあります。

余計な言葉を削ぎ落す

まず、伝えたい内容に直接関係のない、もしくは、削ってOKな表現はなるべく削りましょう。具体的には、一度伝えたいことを文章に書いてみたうえで、以下のような視点で洗練させていきます。

・こそあど言葉をなるべく多用しない。
・「~なんですけど」といった枕詞を削る。
・照れ隠しやごまかしの前置きを削る。

削ぎ落されきって洗練された言葉はパワフルです。文章という意味でも受け手の印象的にも、本当に伝えたいことだけが残るからです。あなたがその場でたった一言だけしか伝えられないとしたら、その一言は何にしますか?
濃縮して濃縮して絞り込んだ言葉には魂が宿ります。

一言一言を短く、繰り返すように伝える

伝えたい内容が短く洗練されてきたら、伝え方も洗練させていきます。オーソドックスなポイントだと、スピーチで「あの~」「まぁ」といったフィラーワードを削るなどですね。あとは、一文を短くするのは地味ながら大事です。思いが強くなると沢山盛り込みたくなりますが、受け手が一度に理解できる情報量は限られます。接続詞は1~2回まで位に収める、主語述語が多層構造になってたら文を分けるなど、一言一言をなるべく短くしましょう。

そして、特に強調したい感情は、間をしっかりとって、でも、畳みかけるように一言レベルの短いフレーズを繰り返すと思いの強さが伝わります。「好きです、、、心の底から好きなんです。」「ありがとう、、本当に感謝しています。」みたいに。ハンマーで釘を打つようなイメージで、本当に伝えたい感情は繰り返してみましょう。魂を叩き込むつもりで。

魂が震える言葉をつくろう、それに相応しい何かを見つけよう

如何でしたでしょうか?日常で誰かに大切な想いを伝えるとか、仕事で相手に感動するようなスピーチをするとか、そんな場面でもカンタンに取り入れられる内容かと思います。

プロのライターからすれば極めて断片的な要素かもしれません。ですが、これだけでもこだわり抜いて実践すれば、日常に溢れる言葉からは明らかに浮きます

凝縮された言葉からは、まるで線香花火のように感情の火花が散ります。自分ですら心が揺さぶられます。感情の動きに体が震える。声に力が入る。涙が出る。それ位の力強さが宿ります。だから相手にも伝わる。そんな言葉を作ると、その価値を実感できます。

抽象的で凡庸にならないように、冗長にならないように、バランスをとる。
推敲する時間を惜しんではいけない。そうまでして伝えたいと思うことがあるなら。

考え抜いて心からそうだと思った言葉には、心の奥底から練り上げた言葉には、魂が宿る。そうまでして伝えようと、時間や労力を割く姿勢に受け手へのgiveの精神が宿る。

常日頃から上手いこと言えなくたっていい。
心からそうだと思えることを持とう。
それを伝える機会をつくろう。

そう思えることがあるのって、とても幸せなことだと思うのです。
私もこの記事を読んでくださっている方にも、誠心誠意伝えたい事柄と、それを伝える機会が一つでも生まれれば幸いです。ではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?