見出し画像

縦読みマンガにも「異世界転生」多くない!?

皆さん、こんにちは!コピンコミュニケーションズジャパンのハツミです!コピンは、スマホ用縦読み漫画、通称『ウェブトゥーン』を制作している会社です。

「ウェブトゥーンとはなんぞや?」という方は、弊社の記事をぜひご覧ください!


皆さんは、縦読み漫画読まれますか?
私も最近、よく読むのですが…

縦読みマンガって
「異世界転生もの」多くないですか…?!


まぁ大好きだからいいんですけどね!!??

異世界転生ものとは?
主人公がなんらかの事情により異世界に飛ばされ、その異世界においてストーリーが進んでいくもの。転生したあとの主人公は、最強ステータスになっていることが多い。

ライトノベルにおいても、異世界転生ものは多かったですよね。このジャンルは、「小説家になろう」という小説家を目指す方向けの投稿サイトが原作になった作品も多いため、「なろう系」と言われていたりもします。

小説家になろう月間

(小説家になろう 2021年10月 ランキング)

そんな「異世界転生」「なろう系」作品ですが、現在公開されている縦読み漫画にも、このジャンルが結構多いです。今回は、なぜウェブトゥーンにも異世界転生ものが増えているのかについてのお話です!
※個人の推測なども含みますので、参考程度にご覧ください。


異世界転生ものが増えた理由

まず、異世界転生ものがライトノベルにおいて流行った理由としまして、以下のようなものが挙げられます。

●辛い展開が少ない
ライトノベルにおいてですが、作中で主人公が苦難に立たされている描写では、離脱率が上がるというデータもあるそうです。つまり、読者は作品を読みながら、苦しみたくないのです。最近よくある最強異世界転生ものは、転生した段階で最強設定なので、ストーリーの中での苦難はそれほどありませんよね。作中の痛みも、物語の醍醐味な気もしますが、ライトユーザーにとってはこの痛みがハードルにもなってしまうこともあるようです。なるほど。
(参考:なぜ「異世界転生」は若者にウケ続けるのか?
●わかりやすいストーリー構成
転生ものは一度設定に触れたことがある人であれば、すんなりと世界観に入れる設定です。「作中で主人公が死に、目が覚めたら別世界…!」となったら、読者としては「あ、はいはい、あれね」と世界感に一発で入ることができます。チュートリアルを省略できるのいいですよね。この設定の転用のしやすさ、読者に一発で設定を掴んでもらえる手軽さが、制作者にとっても、読者にとっても良かったのかもしれません。


異世界転生とウェブトゥーンの親和性

さて、ここで本題です。上記のような、ライトノベルで異世界ものが流行った理由などを踏まえながら、なぜウェブトゥーンでも異世界転生ものが増えてきているのか、それについてお話しさせていただきます。

●ライトユーザーに適している
漫画とウェブトゥーン、小説とライトノベルの関係はすこし似ています。弊社の「ウェブトゥーンと漫画の違いとは?」の記事でご紹介しているように、日本の漫画のコマ割りというのは独特で、グローバルな視点から見た場合、「読みにくい」のです。しかし、ウェブトゥーンは、フルカラーで情景を想像しやすい作画、コマ割りも垂直で一方向なので、漫画に触れてこなかった世界中の人々からしても読みやすいのです。ライトノベルも、小説に比べて挿絵などが入っていることもあり、読むハードルがライトになっていますよね。こういったことから、媒体は違えど、コンテンツをライトに楽しむ層ということで、ターゲットが近いことが考えられます。

ウェブトゥーンで、せっかく読むハードルがライトになっても、ストーリーがヘビーだと、ライトノベルのように読者が離れてしまう懸念があります。そのため、ストーリー自体もわかりやすい「異世界転生もの」がウェブトゥーンにフィットしたのではないかと考えております。
●ローカライズが簡単
これは、少し専門的な内容になってしまうのですが、ウェブトゥーンで世界配信をする場合、鬼門となるのがローカライズです。

ローカライズとは、セリフの翻訳はもちろんのこと、作中にでてくる設定を配信国に合わせて作り直すことです。ローカライズの有名な例ですと、韓国で話題の梨泰院クラスを、日本用にローカライズした六本木クラスなどがあります。

しかし、ローカライズにも難しい問題があります。よくあるのは、韓国ウェブトゥーンの「徴兵制問題」。韓国は文化として、徴兵制があります。そのため、韓国作品の主人公が徴兵制にいった過去がある場合、徴兵制がない国にもわかりやすくローカライズするため、作中で「徴兵制」を「留学」と修正する場合があります。しかし、いくらローカライズと言えど、徴兵制と留学では、明らかにストーリーの雰囲気ががらっと変わってしまいますよね。ウェブトゥーンに限った問題ではないのですが、慣習や文化に基づいたストーリーを全世界配信用にローカライズする場合、このような問題はよく起こります。

一方、異世界転生ものは、完全にSFの世界です。ドラゴンは日本でも、韓国でも、アメリカでもドラゴンです。つまり、現実に基づいていないので、ローカライズの手間が少なく、全世界展開が楽なのです。この点も、ウェブトゥーンにおいて「異世界転生もの」ないし、ファンタジー作品が多い理由であると言えます。


まとめ

異世界転生ものは、ある程度ストーリー展開が固まっていて、浸透もしているので、制作者側にとって作りやすい内容ですよね!さらに、ローカライズしやすいため、ウェブトゥーンでたくさん作品が出ているのも納得できます…!

しかし、過去には小説作品の応募企画でも、あまりにもありふれているからということで、「異世界転生もの」のストーリー展開を禁止されていたときもありました。転生ものは、展開が確立したわかりやすいストーリーがゆえに、いずれ飽きられてしまうというのも実際です。ウェブトゥーンでも、遅かれ早かれ同じような状況が起こるのではないかと推測しています。異世界転生もの好きの私としても、ずっとだったら飽きちゃうだろうな、と思います。

そのため、どこかで確立された表現形式を捨て、新たなストーリーを模索していかなければならなくなるでしょう。日本のウェブトゥーンメーカーの皆様、一緒に頑張りましょう!!!!!


弊社コピンでも、「ダンジョン・マジェスティ」という異世界転生作品を制作しておりますが、異世界転生後に、最弱生物「レンガムシ」になってしまうという、痛みや葛藤を含んだちょうど良い設計になっておりますので、お時間がありましたら、ごひお読みください…!(ちゃっかり宣伝)


弊社コピンでは、世界に届くウェブトゥーン制作に日々励んでおります。「我こそは、世界を轟かすウェブトゥーンメーカーになる!」という志の方がいらっしゃいましたら、ぜひ弊社にご連絡くださいませ。

作家様、編集者様のご応募お待ちしております。

コピンについて:

▼漫画の持ち込み/問い合わせ先
https://copinjp.com/recruit/
▼弊社作品は、ピッコマでも配信中です。
https://piccoma.com/web/partner/product/list/299/K
▼弊社HP
https://copinjp.com/
▼COPIN Japan 公式Twitter
https://twitter.com/copin_JP

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?