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ACミラン10-11シーズンまとめ②!18回目のスクデット獲得!アッレグリ・ミランの栄光🏆

Ciao❗ドドン小西です。2020/10/18のミラノデルビーは・・・

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ミラン2-1の勝利❗❗インテルは新型コロナや怪我人などをかかえ苦しい台所事情だったでしょう。しかしそれでもインテルは強かった。前半早々にズラタン・イブラヒモビッチの2得点で2-0とするもすぐにルカクに1点を返され2-1。

前回の嫌な記憶が蘇りましたが、インテルの猛攻に最後まで耐えて勝利。ハラハラする展開で生きた心地がしませんでした。対インテル戦はカンピオナートでは2016年1月31日以来の勝利です❗約4年9ヶ月ぶり😲(コッパ・イタリアで対戦したときは2017年12月27日に1-0で勝利)今日一日くらいは勝利の余韻に浸っても良いのではないでしょうか😁

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ファンタスティック4解体からの最適解

さて、前回の続き。アッレグリ監督のもとミランは序盤まずまずの滑り出しです。そして、徐々に彼の監督としてのスタイルを発揮していきます。

前回、ご紹介の通り、アッレグリのサッカーは中盤に運動量と積極的な攻撃参加、守備とハードワークが求められます。まずアッレグリは4-3-1-2のトップ下で精彩を欠いたロナウジーニョではなく、ボアテングを起用します(12/4ブレシア戦)。ボアテングはアッレグリの期待通りの活躍を見せます。ズラタン・イブラヒモビッチのポストプレーとロビーニョを含めた2トップのスペースメイクを活かして、彼らを飛び越して積極的にゴールに迫る動きを繰り返す。結果、ズラタン、ロビーニョ、そしてボアテングのゴールで3-0の快勝を収めます。

そして、冬の移籍でロナウジーニョはブラジルのフラメンゴに去って行き、ファンタスティック4はあっけなく解体されてしまいます。今思えば、ファンタジーなテクニックのある選手より、アスリート的でハードワークできる選手が活躍する(求められる)時代がやってきた象徴的な出来事がミランでも起こっていた訳です

その他、冬の移籍ではサンプドリアからアントニオ・カッサーノ、アヤックスからウルビー・エマニュエルソン、バイエルンからマルク・ファン・ボメルらが加入します。以下、基本フォーメーションです。

10-11シーズン冬~基本フォーメーション

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以上のようなかたちになります。4-3-2-1は終盤ズラタンがケガや不調の時に使われたフォーメーションです。

象徴的な出来事は、先ほども述べたロナウジーニョからボアテング、そしてピルロのケガからファン・ボルメのスタメン定着ではないかと思います。

10-11シーズンのミランはズラタン・イブラヒモビッチを筆頭とするアタッカー陣に目が行きがちですが(ズラタン14得点、パト14得点、ロビーニョ14得点と3人がチーム内得点王)、実は堅守が支えていたといっても差し支えありません。38試合で24失点(得点65)と非常に少ない。2位のインテルが42失点(得点69)、3位ナポリは39失点(得点59)ですので際立っています。1998年からミランを知る大ベテランのアッビアーティの活躍とチアゴ・シウヴァ、ネスタを中心とした守備陣の奮闘でしょう。被シュートペナルティエリア近くでファールを与えた数が一番少ないことからも窺えます。

また、インテルとナポリ戦すべてに勝利したことも大きいでしょう。監督がレオナルドに代わって息を吹き返したインテルは一時勝点2差までミランに詰め寄ってきます。そこで迎えた31節ミラノデルビーで3-0の完勝。スクデット獲得に向けて大きな一歩となりました。

10-11シーズンカンピオナート結果

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チャンピオンズリーグやコッパ・イタリアは敗退したものの、5連覇中だったインテルの追撃をかわしてスクデットを獲得出来たことは1年目のアッレグリ体制としては十分な成果だったと思われます。

アッレグリは前線のイブラヒモビッチ、パト、ロビーニョ、ボアテングをうまく活かし、ピルロ不在時にファン・ボルメを起用し違う役割を与え、セードルフやガットゥーゾ、アッビアーティなどのベテラン勢を復活・活躍させ、チアゴ・シウヴァとネスタを中心とした堅牢な守備を築き、怪我人を抱えた状態での柔軟な選手起用で乗り切るなど、見事な手腕を発揮したのではないでしょうか

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全員で勝ち取ったスクデット。このスクデット獲得はミランの新たな黄金期の幕開けになると誰もが信じて疑いませんでした。

以下、選手紹介です。

|ケヴィン・プリンス・ボアテング 1987.3.6生 GHA
185cm/86kg MF(10~13年・16年)

当時ジェノアと5年契約を結び完全移籍し、その後すぐに共同保有でACミランへ加入。正直に言って誰がここまでミランで活躍することを想像しただろうか。24歳だった若者は移籍当初はウイングやボランチ、インサイドMFなどで起用されたものの、トップ下に見事にハマり、イブラヒモビッチとのコンビネーションで多くのチャンスに絡む活躍をみせました。抜群のスタミナとフィジカルでピッチを駆け回る姿はすぐにミラニスタの心を掴みました。アンダー世代のドイツ代表に招集されていましたが、ドイツサッカー協会と揉め、ガーナ代表を選択(そのガーナ代表でも2014年W杯では規律違反を理由に追放処分になっています)。異母兄弟のジェローム・ボアテングとのW杯兄弟対決が話題になりました。なにかとお騒がせな「プリンス」は現在、あのベルルスコーニが会長を務めるモンツァ(セリエB)へ。まだ、33歳ですので、もう一花咲かせて欲しいものです。

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|ロビーニョ 1984.1.25生 BRA
172cm/60kg FW(10~15年)

ブラジルのサントス、スペインのレアル・マドリーでそれぞれ優勝を経験した超絶ドリブラー。マドリーを放出され、マンチェスター・Cへ移籍。初年度は活躍するも次のシーズンはスキャンダルやロベルト・マンチーニ監督との確執等もあり出場機会を失っていく・・そのような環境を変えるべく、一旦サントスへ戻り、ベルルスコーニによってミランへサプライズ加入することになりました。イブラヒモビッチとともに前線を動き回り、卓越したボールさばきとドリブルで相手を惑わす、アクロバティックなプレーも見せるなど観ていて楽しい選手でした。しかし、11-12シーズン以降は激しいポジション争い等で徐々に出番を減らしていき、2014年夏に3度目のサントス復帰。以後、広州恒大やアトレチコ・ミネイロ、スィヴァススポルを渡り歩き、2020年夏イスタンブール・バシャクシェヒルとの契約が切れたあと、2020年10月、4度目のサントス加入が決定しました。が、はやくも暗雲が。過去の強姦騒動の裁判に専念するという理由で、双方合意の上、契約を一時停止するとの発表が・・・。今後の去就が気になるところです。

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|アントニオ・カッサーノ 1982.7.12生 ITA
175cm/78kg FW(10~12年)

「バーリの悪童」と呼ばれ、幼い頃から彼の争奪戦が起こるほど、天才的な才能を持ちながら、行く先々でトラブルを起こす。その才能に夢をみたローマやレアル・マドリーはあまりの素行の悪さから悪夢を見る思いだったかもしれません。最後は追われるようにしてクラブを去っていく。サンプドリアからミランに加入が決まった際も、追い出されるようにしてミランにやってきました。ただ、ミランでの彼は自制心を保った大人な姿勢を崩しませんでした。これが最後のチャンスと言わんばかりに。2トップのバックアッパー的な扱いでしたが、途中加入の10-11シーズンは14試合に出場し4得点。ミラノデルビーでのPK獲得とその後の退場劇が印象に残っています。その後、インテルで長友と一緒にプレー。長友とは仲良し。

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|マルク・ファン・ボルメ 1977.4.22生 NED
187cm/85kg MF(10~12年)

当時34歳。冬の移籍で加入した彼にははっきり言って誰もが疑問を投げかけるだけで、期待はしていませんでした。しかし、バイエルンのキャプテンを務めたこともある男はピルロのケガもあり、中盤のそこで非常にファイトあふれるプレーをみせ、すぐにチームにフィット。ハードワーク、多少ダーティーなプレーも厭わず、ミランの中盤に安定感をもたらします。

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以上、前回に引き続き10-11シーズンを簡単にご紹介しました。

僕にとっては特別なシーズンでした。先ほども述べましたが、黄金期が始まるんだと勝手に思っていました。しかし、そう甘くはない。財政難から迷走する時代がやってきます。書くのが多少嫌になってきます笑

本日はここまで。

余談ですが、20-21シーズン。ようやくオーナー・フロント・監督・選手たちが一丸となって戦うミランが帰ってきたように感じます。ズラタン・イブラヒモビッチがミランに帰ってきて、ロックダウン後の負け無しが継続、そして、久々のミラノデルビーでの勝利・・・。10-11シーズンを振り返るとどうしても夢を見てしましますね

さてさて、次はELグループステージのセルテック戦、カンピオナートではローマ戦と厳しい戦いが続きます。一緒にミランを応援していきましょう😁

では、また。Forza Milan❗❗

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