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【飛球法則】プッシュドローの打ち方についてもう1度考えてみる

ゴルフのショットで、アマチュアがストレートショットに次に打ちたいと思うショットがプッシュドローを言われています。プッシュドローは、右に打ち出し左に曲がる弾道で飛んでいくショットです。

この記事では、プッシュドローの打ち方について解説します。

誰か悩めるゴルファーの参考になれば幸いです。


ドローの種類

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画像のようにドローには大きく分けると3種類のドローがあります。

  1. ストレートドロー(青)

  2. プッシュドロー(赤)

  3. プルドロー(黄)

これに弾道の高さやスピン量などが加わって、ロースピニングドローやハイドローなどに分類されます。


ドローの打ち方

代表的な3種類のドローの打ち方をざっくり説明します。

(以下、全て打点はクラブフェイスの中心でありギア効果やその他の影響がないことを前提としています)

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  • ストレートドロー

    ターゲットラインに対し、打ち出しはストレート、そして左に曲がって行く球筋です。

    この球は、アドレスでフットラインをターゲットラインに対し比較的パラレルに構えます。インパクトでは、フェイスはスクエアにクラブパスをそれより右に向けて打つのが一般的です。

  • プッシュドロー

    ターゲットラインに対し、打ち出しは右、そして左へ曲がって行く球筋です。

    この球は、フットラインはパラレルやややクローズに構えます。インパクトでは、フェイスを開き、クラブパスはフェイスより更に右を向けて打つのが一般的です。

  • プルドロー

    ターゲットラインに対し、打ち出しは左、そして左に曲がって行く球筋です。

    この球は、左から左へ球を曲げるためすごく左へ振るわけではありません。フットラインはクローズスタンスで構えます。スタンスに対しクラブパスがスクエアになるように振ります。インパクトでは、フェイスをクラブパスより閉じるように打つのが一般的です。

どのドローでも、ボール位置は少し右側の方がドローが打ちやすくなります。

さらっとDプレーン

近年では、ドライバーはアッパーブローで打つのが望ましいとされています。

Dプレーン理論では、ドライバーをアッパーブロに振るとクラブパスは左(アウトイン)に向きやすくなるとし、また、ダウンブローに振るとクラブパスは右(インアウト)に向きやすくなるとしています。

入射角をアッパーブローにし、なおかつクラブパスを右に向けたいのであれば、少しクローズスタンスで構える必要があります。


今回はプッシュドローがメインでした

プッシュドローは右に打ち出して左にドローで曲げていく球筋です。

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プッシュドローを打てる条件は以下の2つ。

  • インパクトのフェイス向きがターゲットラインより右を向いていること(青)

  • クラブパスがそのフェイス向きよりも右を向いている事(黄)

※ギア効果を考慮していないので、打点が真ん中になるケースでお話ししています。


曲げ幅をコントロールする最適な比率とは

打球の曲がり幅(曲率)には、番手別に最適な曲率を作り出すための比率があるとされています。

プッシュドローであれば、打球が打ち出した方向からターゲットへ曲がって戻ってくるための最適な比率といった感じです。

その比率は、インパクトの瞬間の【クラブパス:フェイスアングル】で計算されます。

比率が小さければ、ドローがあまりドローはかからないため、打球はターゲットラインまで戻ってきません。また、比率が大きければオーバードローになりターゲットラインを越えて左へ曲がっていきます。

しかしながら、この比率は番手によって異なると言われています。

比率はクラブパス:フェイスアングルがおよそ以下の関係になるときです。

  • 長いクラブ 2:1

  • ミドルアイアン 2.5~3:1

  • ウェッジ 3~3.5:1


例えばこれが7番アイアンであるなら以下のようになります。

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これらの数値は、クラブの長さではなくロフト角ベースに割り出された数値だそうです。(トラックマン系のYouTubeより)

もうお気づきの方もいると思いますが、短いクラブほど(ロフト角の多いクラブほど)大きく曲げることが難しい理由はこのためです。


プッシュドローを狙ったときの嫌なミス

プッシュドローを狙う状況で一番打ちたくない球はどんな球だと思いますか?

筆者の場合、
1番嫌なミス:プッシュアウト
2番目:オーバードロー です。

クラブパスを右に向けても、フェイスを閉じきれないと、ただのプッシュアウトになりますし、クラブパス:フェイスの比率が大きくなったときオーバードローになります。


とあるゴルフアカデミーでは、ドローでもフェードでもショットシェイプの基本は、ボールがターゲットラインを越えないようにと指導しています。

(下の画像だと、黄色の点線を越えない場所にボールを止めることです)

これを推奨する理由は、この考えを基準に普段から練習すると、コースでより曲げたいときや、少し曲げたいときなど、曲がり幅の微調整が感覚的にできるので、実戦でとてもマネージメントしやすくなるためです。

(できるできないはおいておいて、まずは基準となるニュートラルを学んで、それから臨機応変にアレンジしていこうという考え方だそうです)

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クラブパスはどの程度の数値がいいのか?

先程の例でいくと、7アイアンに3:1の法則を当てはめて説明しましたが、もちろん3:1にも色々な3:1があります。

クラブパス:フェイス向き
3°:1°
6°:2°
9°:3°
12°:4°
上記全て3:1ですよね。

3:1の法則を守っている限り打球はターゲットラインへと返ってきます(打点が真ん中なら)。しかし、数値が大きければ大きいほど、打球は右に大きく飛び出し、大きく曲がって返ってきます。


易しく考えてみよう

なるほど……、上の数値のようにプッシュドローを打つために、パスを3°でフェイスを1°にすればいいのか……

普通に難しいですよね。

ドライバーであれば、2:1の法則になるので、パスが2°でフェイスが1°です。わいは無理。

では、このターゲットラインまで戻る法則を適用せずに「ターゲットラインまで戻りきらない程度のドロー」を打つにしても、クラブパスが2°だったらフェイスの向きは2°未満にせなあかんのよ。それは無理じゃろ。

つまり、軌道はある程度、右に大きく向けてしまった方がプッシュドローが打ちやすくなるのがわかりますか?

例えば、パスが6°とか8°だった場合、フェイス向きは6°未満8°未満で、かつ、ターゲットラインより開けばいいだけなんです。

つまり、許容範囲が広くなるので再現が易しくなるのです。

ツアープロではないので、0に限りなく近いパスを出し続けることは極めて困難ですし、0に近ければいいってもんでもありません。

クラブパスを小さい数字に抑えながら、プッシュドローを打とうとするのは、果てしなく難しいタスクに取り掛かっているので、時間がもったいないかもしれません。



おわりに

既に知ってる方もいたと思いますが、筆者が出会うゴルファーには知らない人が多かったので解説してみました。

飛球法則を理解しているゴルファーが多くいても、実戦に落とし込めているゴルファーはどのくらいいるでしょうか?

飛球法則について語りたいとこですが、話が長くなりそうなのでまた今度。

ここまでお読みいただきありがとうございました。


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