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花への問いかけ

 「どちらを向きたいのか。」重いのか?軽いのか?と同時に数週間前から花を持って問うようになったのは、そのことである。オアシスを使用するアレンジメントの場合、花を自分の意図した向きに差し込もうと頑張れば差し込める。「今日はラウンド型に」「今回はホリゾンタルに」などとあれば、アウトラインの作り方を教わり外形を整えることはできそうなものである。が、ことはそうイージーに進まない。茎がまっすぐなものもあれば花先が少し斜めに傾いているもの茎全体が曲がっているもの、花先が垂れ下がっているものもある。横を向いている花に「上向いて!」とは言えない。勝手にいけようとすると「なんか違うんだよなぁ」が続きなかなか場所が決まらないのだ。そこで「じゃぁ、あなたはどっちを向きたいんだい?」と聞きながらいけるとすんなり収まってくれるように感じている。「面白いな」と思うのは、こう接してみるとその花の居場所が必ず見つかることである。

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