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臨床心理士と公認心理師って?/あかつきこころの相談室に心理士が増えました。

久しぶりの更新となってしまいました。

夏がすぎ、もうすぐ秋か?と思っていましたが、まだまだ日中は暑いですね。
実はこの間、当相談室に臨床心理士がひとり増えました。今日は新しい心理士にnoteを書いてもらいました。

それでは、さっそく。


はじめまして。
8月よりあかつきこころの相談室に勤務させていただくことになった、髙田と申します。

臨床心理士・公認心理師の資格を所持しており、これまでに精神科クリニックやスクールソーシャルワーカー、引きこもり支援員として勤務してきました。

今年度は、金曜日にあかつきこころの相談室に出勤しています。


臨床心理士や公認心理師ってなにをしているの?
と疑問に思われる方も多い
と思います。今回は、自己紹介も交えながら臨床心理士の仕事についてご紹介していこうと思います。

臨床心理士、公認心理師って?

心理士には、たくさんの民間資格があります。○○カウンセラー、○○心理士など、ほんとうにたくさん。

臨床心理士もその民間資格のうちの1つです。ただ、規模や受験のハードルの高さなどから、最も信頼できる心理士の資格のひとつとされています。

一方、公認心理師は心理士の初の国家資格です。
しかし、現在は臨床心理士の方が信頼度が高い資格とも言われています。歴史が長いこと、更新制であるため日々自己研鑽が欠かせないことがその一因であると思われます。

どちらにせよ、心理士の中でも信頼されている2つの資格であり、どちらも所持している心理士であれば、少なくとも大学院まで進学して心理学を学んだ人、ということになります。

資格を所持していなくとも、必死で学び素晴らしいカウンセリングをする心理士さんも、もちろんいらっしゃると思います。
ですが、せっかくカウンセリングをするのであれば、信用できる資格を所持した人に頼みたいですよね。

活躍する5つの分野

心理士は、普段あまり見ることの無い職種かと思いますが、実は様々な分野で活躍しています。心理士の活躍する5つの分野についてご紹介します。

  1. 教育分野
    スクールカウンセラーという言葉は聞いたことがありますか?
    小学校から大学まで、学校で勤務している心理士です。子どもだけでなく、親御さんともカウンセリングを行うことがあります。

    私が経験したスクールソーシャルワーカーは、本来は精神保健福祉士などの資格を所持した方が行う仕事です。

    スクールソーシャルワーカーは、子どもや親御さんと面談をしたり、教職員の方々と1人の児童について会議を行ったり、必要に応じて家庭訪問を行ったり、関係機関と連携を行ったりと、スクールカウンセラーよりも少しアクティブに動き回ります。

  2. 医療分野
    精神科心療内科クリニックや、総合病院の精神科などで働いています。カウンセリングも実施しますが、心理検査や知能検査など検査を中心業務とした心理士が多いようです。

    私の在籍していた精神科クリニックでは、カウンセリングの方が知能検査よりも少し多めに実施していました。

    医療分野では、医師から指示を受け、指示に沿いながら患者のニーズに対応した心理療法を実施します。様々な医療職と関わりながら心理士の専門性を発揮することが求められます。

  3. 司法分野
    刑務所や少年院にも、心理士がいます。

    どうすれば再犯せずに生活を送ることができるのか、衝動が抑えられないときはどうしたらいいのかなど、講義をしたり、グループで検討したりする際の講師として働く心理士が多いようです。

    警察や刑務所職員などと連携し、穏やかに毎日を過ごすことができるよう助言したり、心のケアを行います。

  4. 産業分野
    規模の大きな会社や企業では、職員のストレスチェックというものが義務化されています。それらの検査結果を精査して産業医と連携しながら面談を行ったり、職員の希望に応じてカウンセリングを行ったりします。

    ただ、会社の心理士に話すと、上司からの評価に響くのでは?と不安になる方もいますよね。心理士には秘密保持義務があるため、どんな内容の相談であっても人事・採用には影響がないとされています。しかしそれも会社によるため…どうしても不安な場合は民間のカウンセリングルームなどを利用するのもよいでしょう。

  5. 福祉分野
    カウンセリングルームや、児童放課後デイサービスなどは福祉領域となります。

    より良い生活を送るため、子どもであればプレイセラピーなど遊びを用いながら辛い気持ちを変容したり、大人であれば身近な人には言いにくい話を安心して打ち明けることのできる場として機能することが多いです。

    福祉領域であっても、精神科医師や他の専門職と連携し、その方に最もよい支援方法を検討していきます。

心理士の選び方

意外と身近なところに、心理士がいることがわかりましたね。

では、心理士はどうやって選べばよいのでしょうか?
何も前情報がない状態で、「よしカウンセリングを受けよう!」と思っても、どうやって探せばいいのか困ってしまいますよね。

学校や、心理士のいる職場に所属していない場合、多くはカウンセリングルームか精神科心療内科に相談に行くことになるかと思います。

その際まずは、家からの距離・料金・交通手段などが自分の無理のない範囲であることは必須の条件です。

その次に、ホームページを確認してみてください。

① 臨床心理士・公認心理師の資格はありますか?

② 自分の悩みと似た悩みの相談をされた経験のある心理士ですか?

③ (受けたい療法がある場合)その療法に精通した心理士ですか?

これらが一切書かれていない心理士は、得意分野が分かりませんので、避けておいた方が無難かもしれません。

おわりに

大切なのは「この心理士であれば話したい」とあなたが思えるかどうかです。

カウンセリングをしている心理士は、多くは心の底から相談にきた方々の幸せを願っています。ただ、人間であるがゆえ、相性はどうしてもあります。相談しにくいな、と思ったときは遠慮なくその気持ちを心理士に伝えてみてください。

また、カウンセリングは申し込むまでが一番大きなハードルなのだと思います。しかし、一度はじめると、「気軽に相談していいんだ」と思ってもらえることと思います。

悩み事があり、誰かに話しを聞いてもらいたい、そんなときは「えいや!」と勇気を出して、ご連絡ください。


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