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【怖い話】真実の白い果実。

友達から聞いた怖い話して良いですか…。

あれは確か数年前の夏頃…
その友達が夏休みを利用してアルバイトを始めたの。
職場は農園なんだけど白色の果実をひらすら収穫するバイトなんだって。とても小さい果実らしいんだけど名前は忘れちゃった。

園長さん?はとても優しいお爺さんなんだけど…

「あそこに見える扉は絶対に開けないように…。」

その優しい園長が唯一険しい表情でバイト初日に何度も念を押して注意して来たのがこれ。

その時は金庫室か何かなのかな~って特に気にする事も無かったみたい。

それから半月ほど経って大分仕事にも慣れてきた頃には、収穫だけじゃなく仕分けや箱詰め作業も任されるように…

出荷出来る形の良い物だけを選りすぐって瓶に詰めて紫色の箱に入れて完成。
これをひたすら何個も作り続けるんだけど、中には商品にならない形の歪なものやキズの入ったものがあるのよね。そいいったいわゆる傷物は専用のカゴに分けて入れておくの。
ある日気になって園長に、これはどうすんですか?と聞くと…どうやら捨てるみたいなの。
えっ!捨てるなんて勿体無くない!?

て思い、持って帰って良いか聞くと…

ダメだっ!!!!!

…。

いつもはあんなに物静かで優しい園長が何かに取り憑かれたかの様な激しい口調で怒鳴ってきたみたい…。

理不尽に怒鳴られて普段は温厚な友達もその日はさすがにイライラしながら退勤し事務所を後にしようとしたその時…

いつもは閉まってる例の扉が少しだけ開いてたの…

以前から気になっていないと言えば嘘になるし…どうせなら良い機会だ!

こんな職場クビなっても知らん!
って勢いで扉を開くと…

そこには…

なんと…

捨てると言っていたはずの傷物の白い果実を、謎の黄色い液体の入った怪しい壺でコトコトと煮込む園長の姿がぁぁーー!!!

見ぃたぁぁなぁー!!

辺りには散乱する謎の黄色い粒々と金色の箱!!いつも詰めてる瓶より一回り大きな瓶もいくつも散乱してたみたい!!!

園長のあまりの剣幕に友達は驚き全速力で走って何とか逃げ切れたの!!
いったいその黄色い粒々は何だったんだろう…。

-完-

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