Sunn O))) の『Black One』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は Sunn O))) の『Black One』を聴いてみた編をお届けします。

重低音渦巻く轟音ドローンサウンドと、ダークなアンビエントの二面性。

深く果てしない"黒"を表現した深淵のような一枚。

是非読んでみて、聴いてみて下さい!

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1.Sin Nanna

『最大のボリュームは最大の効果を発揮する』という彼らの信条に従い、普段より音量大きめで聴き始めた。危険な予感しかしない。ダークアンビエント。どこまでも光が差し込んでこない暗さ。背筋がゾワゾワする。1:50〜迫り来る。轟音が息を潜める。
Oren Ambarchが全面的に手掛けた作品。

2.It Took the Night to Believe

濁った金属みたいなベースが地鳴り。耳の中でこんな地鳴りしたことない。地獄のアナウンス。遠くの方でかすかに聞こえる叫び。この曲人間が作ったのか…?という疑いが芽生える。ひたすら邪悪な空気が流れる。エコーがかかった絶叫。5:20〜どこで鳴っているのかわからないほど、地中深く潜る重低音。

3.Cursed Realms (of the Winterdemons)

ノルウェーのブラックメタルバンド、 Immortalのカヴァー曲。ボーカルはXasthurのMalefic。
海の中みたい。空気を捻り掻き回すようなドローンノイズに、響き渡るMaleficの絶叫。悪夢だ…。1分過ぎた段階で、人体に何かまずい影響を与えられそうな恐怖を感じる。3:59〜耳の近くで鈍く大きなプロペラが回転しているような感じ。轟音。轟々としているのに無の境地。6:38〜ヒェ〜重い。なんて重さ。声にならない叫び。ノイズなのかギターなのか叫びなのか、もはやわからない。8:00〜地響きが凄い。ずっと飛行機が真上を飛んでいるみたい。10:00〜爆音にしてたら爆音重低音に殺られる。原曲の2倍以上の長さを持ち、面影はない。

4.Orthodox Caveman

暗黒。ひたすら色のない世界。ドラムレスだとこんなにも重苦しく、救いがないのか。音の凶悪さが異常。時間感覚がわからなくなる。4:00〜意識が朦朧としるのかなんなのか…サイケデリック。轟音の中に飲み込まれる。7:03〜何か来そうで怖い。だんだんと近づいてくる。喧騒。激しさと勢いが轟音の中に見え隠れする。

5.Candle Goat

柔らかなアンビエント。ノイジー。陰鬱。モノクロの世界。重低音再び。地面を削るよう。ジリジリと鳴る地鳴り音が脳味噌をくすぐる。基本的に単音の積み重ね。旋律など存在しない。4:38〜一筋の光のような音と同時に、悪魔が迎えに来る。地獄行きの人が見る死後の世界…?救いも助けも何もないが、何かに祈らざるを得ない。

6.Cry For the Weeper

瞑想音楽。ずっと何か厳重な扉がゆっくり開いているような音が聞こえる。1:46〜爆音で聴いていると寿命縮む。早く気づくべき。頭の中に寺。多分ヤバイ。3:59〜歪みの恐怖。4:38〜もうこの辺で聴くのやめといたほうが良いって心の中で「⚠︎」のマークが点滅してる。タイミング的に警告音にも聴こえる。8:00〜怪しげな風のような音が轟音と絡み合ってる。当たり前になりすぎて、言及するのも忘れてしまう重低音っぷり。11:30〜もはや爆破音に聞こえる。常人ならもう聴くのをやめている。こめかみ辺りで重低音による振動を感じる。不穏さを残し終わる。

7.Bathory Erzsebet

Elizabeth Báthoryから取られたタイトル。
これは確実に寺。お経と木魚の幻聴が自動再生される。1:00〜脳味噌全体へかかる急激な圧。重過ぎて圧死する。2:00〜重過ぎ、泥々しい重さ。人間味が欠如していて、本格的な恐怖を感じる。4:40〜重さに変化有り。混沌としていて何もない、不思議な感覚。6:10〜この世の黒いものの中で一番黒い。7:00〜激震。黒い衝撃。8:00〜叫びなのかなんなのか。重低音もバグり始めて何もかもが崩壊してしまいそう。苦悶にまみれた呻き声が続く。ハスキーで怖い。もうただただ怖い。ゆっくりと電源が落ちるように終わる。16分近くあったことに戦慄。

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↓裏ジャケットの一番下に「最大音量で聴くと最大限の効果が生まれる」と書かれている。

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Sunn O))) は1998年に結成したアメリカのドゥームメタルユニット。Sunn O)))という名前はかつて存在したアンプブランド「Sunn」に由来。ジャンルとしては、ドローン・メタル、ノイズミュージック、ダーク・アンビエント、アヴァンギャルドメタルなど。

前作、前々作と続いた「White」シリーズに対して、本作はブラックメタルに対するアプローチがかなり濃いのが特徴。また、ノイズミュージックシーンで活躍するシドニー出身ミュージシャンのOren Ambarchや、アメリカのブラック・メタルシーンで活躍したLeviathanやXasthurのMaleficなど、様々なゲストを迎えている。


一番びっくりしたのは、「Sunn O)))」の「O)))」は音波を図式したもので、表記していても読まないということですね。

心の中で「サン オゥオゥ〜」みたいに読んじゃってたことは絶対にみんなには内緒にしとこ…


↓怖すぎるし、怖すぎて、怖い。けど、ヴィジュアルは世界観に忠実で素敵なライブ映像

聴いている間は殺気を感じ続けていたし、寒さなのか恐怖からか足先の感覚も無くなったし(多分寒さです)、イヤホンを外しても重低音のジリジリとした幻聴を感じるし…

「最大音量で聴くと最大限の効果が生まれる」を実践すると、きっと命を縮めてしまう恐れがあるので自己責任で…!


次回は V.A.『No New York [12 inch Analog]』を聴いてみた編をお届けする予定です。

楽しみに…!

最後まで読んでくださり有難う御座いました

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