rei harakami の『lust』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は rei harakami の『lust』を聴いてみた編をお届けします。

どこまでも優しく刹那的。柔らかな電子音が独特の浮遊感を作り出す…!

全てが曖昧になって溶け合い、夢見心地のような…言葉にするのも惜しいような音楽です。

是非、読んでみて聴いてみてください。

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1.long time
ぼんやりとした灯りみたいな音が広がる。夢見心地。本当は夢の中に居るのかもしれない。シャボン玉が割れずにふわふわ浮いているような感じ。スッと消えて終わる。

2.joy
幻想的な世界観。吸引力のある始まり方。優しいクラブ。思っていたよりダンスミュージック。それでいて刺々しくなくて、思いやりを感じる。柔らかい電子音が独特の浮遊感。6:45〜大きく変化する。心落ち着くメロディーに包まれ続ける10分間。総じて可愛らしい。


3.lust
神々しさ。華やかでお洒落。丸いものばかりが頭に浮かぶ。度々入ってくる 止め が気持ち良い。音が流れていくようになめらか。耳触りが良すぎる。夕方に流れるチャイムに何度か空耳する。

4.grief & loss
音の動きが読めない。不規則的なのに心地良い。これ以上優しくしないでくれと言わんばかりにずっと優しい。1:33〜ちょっと激しい素振り見せるけど、それでも優しい。ストーリー性がある。絶妙なノリノリ具合。

5.owari no kisetsu
どこか憂鬱げで落ち着いた雰囲気。初めて歌声が入ってくる。ボーカルはrei harakami本人。淡々とした無機質で透明な歌声。モノクロっぽい。はっぴいえんどやYMOで活動していた細野晴臣さんのカバー。タイトルが好き。



6.come here go there
音の輪郭がハッキリしない、全てが曖昧になって溶け合っていく感じが堪らない。言葉にするのが勿体ない音楽。光が音を出したら多分こんな感じ。優しさでボコボコにされる。4:48〜微かな力強さ。

7.after joy
夜の暗闇に溶けていくような雰囲気。どこかエキゾチック。太鼓の音。一つの音からどんどん広がって、すべてを飲み込んでいく。妖艶。頭がフワァ〜ってなる。

8.last night
見え隠れするダークさ。優しいだけじゃない…それもまたずるい。刻むビートの音は案外ゴリゴリ。最後の終わり方が美しすぎる。星空。

9.approach
夢と天国を足して、少しだけかき混ぜて空間。確かに聴こえているのに、実は聴こえてない…みたいな。深く考えて聴くと悟りの境地。教会のような音で終わる。終わり方が全曲ことごとく美しい。

10.first period
余白の美しさ。刹那的で、すぐに消えてしまいそうな儚さを感じる。聴いてたら何故か涙が出てしまうやつだ…。抽象的で何も掴めない。けどそれでいい。

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CDの帯に付けられた矢野顕子さんの推薦コメント「世界遺産に決定。文句なし。」も納得…。

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rei harakamiは、1995年から活動開始した日本のミュージシャン。2011年、40歳の若さでこの世を去った。ジャンルとしてはエレクトロニカ、テクノなど。

最後の曲まで聴き終わっても、「全て幻だったのでは…?」というような不思議な気持ちになるアルバムでした。

こんな美しく繊細な音楽あるんですね…体にスッと染み込んでくるような素敵な音楽でした。


次回は、Jeff Mills の『Waveform Transmission Vol. 1』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに!


最後まで読んで下さり有難うございました。

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