闇金ウシジマくん 感想
ホリエモンとひろゆきのプレイボーイの対談記事の無料公開部分、毎回読んでるんだけど面白い。
その中でホリエモンが好きな漫画つってた闇金ウシジマくんに興味が湧いて、マンガワンで公開されてたので読んでみた、その感想を書くよ。
なぜ闇金を利用するのか
闇金ウシジマくんはその名の通り、闇金の社長やってるウシジマと、その債務者にまつわる話を描いている漫画。
ウシジマの元には消費者金融で金を借りられなくなった多重債務者が来る。
ウシジマはその債務者に大体5万円くらいを貸しつけるんだけど、10日5割の利息なんだよね。
10日で5割ってアホみたいに高いんだけど、5万円を債務者は借りていくんだよね。
5万円、そりゃ生み出そうとしたら大変な金額だけど、じゃあ1.5倍で返さないといけないのにも関わらず借りるのか?って思ったんだけど。
債務者のほとんどはその金でパチスロに行く。
ようするに、当てて10万~15万近く手に入れて7.5万返しても2.5万以上のバックってわけ。
パチスロについて僕は詳しくないけど、その道のプロではない限りまずもって損をするものだと思う。
実際のところどうなのかわからないけど、20人に1人、多くて10人に1人が勝ち、他の9人とか19人はトントンか負けかだと思う。
10回に1回、5万の元でから20万の辺りを出したとしても、取り戻せるのは7.5万 x 3回の負け分だけ。
だから、闇金で金を借りてパチンコを打っている奴らは確実に破滅していく。
それでも借りるのはバカに他ならないんだけど、もう一時でも良いから金を得て安心したいんだろうね。
多重債務抱えていても、20万の金を持っているときだけは心に余裕ができる。
借金の取り立てに来た闇金に、きちんと金を払えただけで充足感が得られてしまう。(それでも利息分しか払えなかったりするんだけど)
ビールを買ったり、風俗に行ったり出来れば幸せになれる。
そういうわけで、闇金は儲けている。
パンクする人間
5万円程度の少額だけではなく、ウシジマは高額の融資も状況によっては行う。
複数の闇金から借金抱えてて追われていたりとか、ヤクザに金を恫喝されていたりとか。
でも大抵の場合は支払い能力を失っている連中だ。
完全に支払えなくなってどうしようもなくなった人間を「パンクした」と表現している。
そういう人間は保険をかけさせてから事故らせるか、名義使ってケータイ契約とか口座開設とかさせる。
世の中の犯罪で、多数の電話番号とか通帳とかどうやって取得したんだろって思ってたけど、こういうところから生まれたものを購入してるのかな。
汚い人間だらけ
ウシジマくん読んでてマジで滅入るのは登場人物たちの醜さ。
醜悪すぎて、下衆すぎて、ウシジマは非道なことを平気でするけど、「こんな人間だから仕方ない」とか思ってしまうような感じ。
自業自得と言えばそうだけど、読んでいるとだんだん、そういう思考に抵抗がなくなっていくのが恐ろしい。
人は追い込まれたときに平気で人を裏切るし、足を引っ張る。
子供に読ませたくない漫画No1やな。
明日は我が身ではないけど
描かれている世界は日々平凡に生きている自分にとって非現実的すぎるので、フィクションでしかない。
でも、100%ありえない未来ではないのかなって少し思った。
僕はパソコンを使えるし、専門知識も少しながらある。学歴も立派なものではないけど一応大卒。
だから、今の仕事をクビになったとしても他の仕事が”確実に”見つかると思ってた。
最悪、アルバイトでもなんでも、世の中には仕事が溢れている。
でも本当にそうかな。あまりの忙しさに心が病んでしまったり、交通事故で手が不自由になったりした場合、僕はまともに生きていけるだろうか。
そうなった場合、今の生活を維持することすら難しくなるだろう。
日本じゃ、最低限度の生活は保障されている。
でもその最低限度で、僕は幸せを築いていけないかもしれない。
怖いなー。こうはなりたくないけど、こうならざるを得ない状況ってあるんだよな。
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