はみ出たいのに、はみ出ることが怖い

就活は無能に無能であると分からせるためのものなのかもしれない。

私には何もない。
小さい頃から人と感覚が違って(と思っていたけどただの思い込みだったかもしれない)、それが誇りだった。
自分には何かの才能がある。誰かがきっと気づいてくれるはず。そう思っていた。
でも今の教育はそういうはみ出た個性を全て均一にならすための機関だと思う。怒られないように、均一に、波立たせないように、真面目に取り組んできて、ここまで来てしまった。
"誰かが気づいてくれる"と周りをあてにして、自分から何もしなかった結果だと思う。自業自得だ。
異質な存在になりたいのに、異質な存在になることが怖い。そんなジレンマのせいで前にも後ろにも進めずに、中途半端で目にも見えない世間体だけを気にしてきた。

数日前、行きは晴れだったのに、帰りは雨が降った。雨の中帰った。周りは暗いし前も見にくくて道の段差に気づかず、派手にコケてしまった。確実に誰かは見ているはずなのに誰からも声をかけられない(当たり前だけど)のが余計に恥ずかしい。でも声をかけてくれたからといってそれもそれで恥ずかしい。久々にその部分を押さえるだけで少し痛むほどあざができた。
バイト中ビールがきれて、新しいのを補充しているとビールを入れる機械からビールが飛び散って顔がビールまみれになった。
ビールまみれで足にはあざがある体、これが私の人生だ。

もし何でもできるなら、ファッションのことを学びたい。
哲学についてもっと学んで、私の話を聞いてもらいたい。もっとどうでもいいことに対して話し合いたい。

でもお金がないし、自分の気持ちを押し殺して生きてきた私には人生のレールを外れるのがあまりにも怖い。自分の気持ちさえ押し殺して、周りが認めてくれるように、褒めてくれるように生きていけば見捨てられることはない。褒めてもらえる。
デザインができない。絵が下手だ。学びながらどうやってお金を稼いだらいいんだろう。どうやって生きればいいんだろう。哲学なんか学んでも将来何の役にも立たないし、就職で使えないとネットに書いてあったのを見た。

最近ブレイクしている女性タレントさん?は生きるのが下手だと言っていた。
でも才能あるじゃん。
今の私はそう捉えてしまう。顔がかわいい。細い。テレビに出られる。新曲を出せばバズる。応援してくれている人がたくさんいる。
芸能人の方と一般人の私なんてそもそも同じ土俵にいないから比べても傷つくだけということはわかっているけど
あの子より生きるのはちょっとは上手かもしれないけど、あの子より才能はない。なんて自分は中途半端なんだろう。そんなことを考えている自分も嫌になる。

はみ出すための勇気を持ちたい

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