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時々命音
2024年4月10日 23:26
空は飛行船でいっぱいだ。下を見ればたくさんの町がキラキラと光っている。 飛行船は墜落していた。状況はどうやら最悪だ。バリアはゆがみ薄くなってきている。砕け散るのも時間の間題だろう。「アイノウはどこだ」「近くにいたのは兄ちゃんだけ、多分アイノウは、爆発で別の場所に飛ばされたんだよ」「探しに行かないと!」「無理だよ兄ちゃん。守っているだけでもう限界だから」 タハトは地面に拳を
2024年4月8日 08:01
たくさんの能力者から追われる。助けに来たのに、家族同然のみんなを敵に回すことになってしまった。「走れ走れ走れ!」 後ろから爆発音が絶えない。人間の挙動を超えた動きで襲い掛かってくる。これ以上恐ろしいものが考えられるだろうか。「そこを右、そしたら左、またひだっ、ダメ攻撃来る!」 タハトたちはギリギリで攻撃をよけ続けている。 アイノウの指示がなければ一撃で今頃死んでしまっているだ
2024年4月6日 23:15
「姉貴?し、心配したんだぜ。生きててくれてよかった。みんなはどこだ?」 マイクはカミーラを見てほっとしたのも束の間、彼女の不審な動きに嫌な予感がした。「あ、あ、あ。あ……」 カミーラは異様な気配を出している。明らかに様子がおかしい。「カミーラ、洗脳受けて操られてる。他の子供たちはみんなつかまってるみたい」 と、アイノウはカミーラの頭の中を覗いたようだ。「ほんとに?!ありがと
2024年4月4日 06:57
日は沈み、空は赤紫色に染まった。「マイク……なにをしてるの……?」「……」 マイクの手の中にはナイフが握られていて、そのナイフの先にいるのは、赤いもの。なぜかタハトには見覚えがある。赤色の液体がそこらを浸していた。「ちが……う」 小さく細い声がした。「……」 その時、恐ろしく、輝いたマイクの瞳がタハトを向いた。「違う違う。俺はやってない……!」「いったい何があ
2024年4月2日 11:03
気がつく。また白い空間にいることが朦朧としながらもわかった。「ふpふ、こいつにケメカを売ったバツが当たったム」「そんムも xOゃムいよぅまさか目をやられるとは思わAかった…・.」「まぁ仲良く◎てやってくれ私の息子へんだからム」「ホメトに恐ろOいやつだよ」 かすかに話声が聞こえた。***** 目を覚ますとアイノウがタハトの手を握ってそばにいた。「君も、難儀だな……。
2024年4月1日 12:59
池にぽつりと浮かぶ島に鐘が鳴り響く。子供たちは楽しそうな顔を真剣な顔に変え、鐘のほうへ走った。 アイノウはタハトに手を差し出し、手をつないで連れて行ってくれた。するとそこは驚きの一面が広がっていた。子供一人一人が魔法みたいな力を使って大人と戦っているのだ。攻撃をするだけではなく、回復をする子や、防御をする子もいる。 少し眺めていると二人の子供が出てきて、大人にすさまじいほどの炎を放った。