manaca

好きな人間の言葉が好きだし 言葉が素敵な人間が好きです

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  • 日々の思考 雑記

最近の記事

「推し」は「もののあわれ」か

 「推し」とは、主に恋愛感情を抜きにして好きである対象を指す。その対象は、アニメキャラ、アイドル、現在では、身の回りの人間に対しても用いられることもある。対象に恋愛感情が生じる場合、「ガチ恋」などと呼ばれ、「推し」とは区別され、時には問題行動を起こす「害悪ファン」とされることもある。対して「推す」ということは名目上は恋愛感情を抜きにした、純粋な愛として神聖視される風潮も感じられるのである。これは、ものの本質を捉え、建前を超えた「あわれ」を感じるという、「もののあわれ」の価値観

    • 雑記(2024.06.14〜)ver.01

      2024.06.14 就活が終わった 意外とみんな東京就職で嬉しい、あとは卒業。 一つ以外全部落ちた。 「就活はめぐりあい」という言葉は時に腹が立つのであまり言わないようにしたい。実際はそうなのだと、今となっては思うし、言いたくもなる。ところが、巡り逢えてない状態でこれを言われると「じゃあ誰とも出会えてないのはどうしたらいいんだ」「見つかるまでこれ続けろっていうのか」と思う。悲しくなるし、先が真っ暗に見える。実力ゲーは力が及ばない時はとてつもなくしんどいけど、力が及ぶ可能

      • 好きな漫画を語る、勧める

        何かしら文章を書きたくなった、タイピングしたくなったので、好きな漫画について気軽に書いてみようと思う。 読みたくなる程度に、ネタバレが含まれます。 更新したり、しなかったりします。 「SKET DANCE」 篠原健太正直私が一番好きな漫画はこれかもしれない。と、出版社にESを描いた時に決めた。実際好きだ。 開盟学園学園生活支援部(スケット団)のボッスン(手先が器用、ゴーグルをつけると集中力がすごいだけなのですぐ卑屈になる)、ヒメコ(強い、助っ人団の武闘、ツッコミ、関西弁、

        • 雑記(2023.03.01〜)

          2023.03.01 なんかまあ色々あった。 が、明日はなんだかんだきて、人生は続いていくと改めて思い知らされる。 抱えた感情が大きいものであればあるほど、私の脳は理性的に処理しようとする。だからこそ本当に焦っている時とか、悲しい時とかは友達にはあまり頼ったりしない。大体整理がついて、ある程度説明ができるようになってから話すようにしている。 友人は自分とは違った価値観を持っているから、しっかりと説明できないと大きな誤解を生んでしまいそうで怖い。その誤解は私の人間関係に大

        「推し」は「もののあわれ」か

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        • 日々の思考 雑記
          5本

        記事

          【短編】肉を食べない話

          「あ、誕生日おめでとう」 2限の講義の途中で入ってきた友人は、小さくそう言いながら隣の席に腰を下ろす。マフラーとダウンを脱ぐタイミングを逃し、かなり居心地が悪そうだった。 教授が、 「今来た人、学部と名前!」 と言うので、教室全体の視線が自分たちに集まるのを感じる。 「人文学部、浅野玲です!」 彼女が急いで答えると、視線がさっと引いていく。 「ありがと、祝ってくれたの玲で3人目」 そう言うと拗ねたように玲は 「日付変わった瞬間に祝ったじゃん」 と言う。0時ちょうどにLI

          【短編】肉を食べない話

          最近読んだ本

          雑記でも書いたが、最近本をちょこちょこ読んだので、思ったことでも記してみようと思う。作品によってもよく考えたりただエンタメとして消化したり色々なので、それも含めて軽い気持ちで書いてみようと思う。 この夏の星を見る / 辻村深月 私は、辻村深月さんの作品が好きだ。中学生だったか高校生だったかの時、かがみの孤城を読んで以来。経験だと言われて青春18きっぷで往復した埼玉の祖父母の家からの帰りだった。手に取った理由は覚えていないが、珍しくハードカバーで本を買い、立ったままで鈍行電

          最近読んだ本

          雑記(2023.10〜)

          2023.10.04 10月、後期が始まった。 1週間ほど(もしくはそれ以上)悩まされていた微妙すぎる体調不良がよくなり、何でもできちゃう気分。 キラキラとしていない日常を発信してくれる人はいるけれど、ちゃんと包丁とまな板を使っていたり、ゲームをしていたり、本を読んでいたり、ペットボトルの飲み物をわざわざコップに移していたりする。そもそも、映像を撮って編集して、出している。 映像越しに見るキラキラしていない日常は、きっと現実のキラキラと同レベだ。 たとえ飾ろうとしなく

          雑記(2023.10〜)

          雑記(2023.07〜)

          2023.07.30 アプリをたくさん開いたままにしちゃうとか、Chromeのタブが50を超えるとか、そんな些細なことで自分の変化に嫌気がさしてくる。 ほぼ初めて短歌を書いてみた。なんか自分というよりは、良さそうな感じに書いてみた。供養。 ころんで 起き上がってもその先に ころぶ未来しか 見えないいまは たいせつな 人がいるから まだ生きてるけど それが幸せって だれがきめたの 痛いけど、そんなもんか、作品なんて、と思うことにする。内輪と大衆の狭間にしかこんなもの置け

          雑記(2023.07〜)

          【短編】世界が終わる日に

          世界最後の夜はゴッホの『星月夜』のようだった。比喩的な意味ではなく、そのままの意味で。黄色と白と青が混ざりあって、綺麗だった。昔見た時は、世界が滅亡する日の夜みたいだと、何となく恐ろしかった。まさかこの目で見ることになるとは思っていなかった。もう一度あの絵を見てみたいと思う。ゴッホがあの絵を美しいと思ってこの絵を描いたのか、恐ろしいと思ってこの絵を描いたのか知らないけれど、もしかしたら今の私と近しい心情だったのかもしれない。世界が終わる、その現実の恐ろしさは変わらない、でもそ

          【短編】世界が終わる日に

          雑記(2023.03〜)

          2023 3月頭 映画を見て、タバコを吸って、本を読み、古着を着て、文章を書く ような人間になりたい。文化人(私評)になりたいのだ。 書き起こしたらまんまmorgen氏すぎて泣けてきた。 そんなことを頻繁に言いふらし、架空、もしくは現実の「そうしたら?」を聞きながら、そうだよなあと落ち込む。 だが、私は結局「その人間」が好きなのであってそうしている私のことは、例えその通りの人生を歩んでいたとて好きになれないのだろうなあと悲観している。隣の芝生は永遠に青い。 私の理性

          雑記(2023.03〜)

          無常

          実家の建て替え、そのための仮住まいへの引越しがもう直ぐらしい。正月から成人式までの長い帰省が終わり、私が1人の家へ戻った数日後には家を出るそうだ。 久々に帰った家はものが少なくなり、段ボールもいくつか並んでいた。私が実家に残していったものも、いるかいらないか仕分けてくれと定期的に声をかけられる。 私は、断捨離が得意な方だと思う。基本的に数ヶ月見なかったものは、きっとその先も見ないし使わない、という考えの元、どんどんものをいらないものに仕分けていく。 今回の帰省でも、大概のも

          求む文章力 その他雑記

          なんとなく文章を書きたくなった。授業の課題で文章を書く機会はたくさんあるけれど。なんなら自分は文章を書くのが苦手な方であると再認識して少し落ち込んでいる。それなのに文章書きたいという気持ちが薄れなかったので、書いておくべきだと思った。一度書いたら「実はいい文章を書けるのでは」という気持ちに諦めがついて、この書きたい気持ちと自信のなさの間でストレスを感じることはしばらくなくなるだろう。多分。 自分は文章を書くのが下手だ、と感じたのは割と最近のように思う。 大学に入って、レポー

          求む文章力 その他雑記

          世界の終わりとその後

           今回縁があり、真希さんを演じさせてもらった、川名幸宏さんの『世界の終わりで目をつむる』のその後とかを考えてつらつらと書いてみる。みたり読んだりしてないならとりあえず読んでほしい。(世界の終わりで目をつむる | 作品 | [日本劇作家協会] 戯曲 ) 結論を言えば、世界は終わらなかった。 であるならば、『世界の終わりで目をつむる』というタイトルは何を意味しているのだろう。 私は、それぞれの人間の人生の1ページというか、なんかそう言った意味で「世界」という言葉を使っている

          世界の終わりとその後

          【短編】呼吸

          「ねえ、白黒つけよう」 そう言われて喧嘩して、千紘が家を出てから1週間が経つ。 千紘は数ヶ月前から頻繁にこの話題を出すようになった。急に解決を急ぎ始めた理由は何度聞いても教えてくれなかったが、大元の原因の一端が私にあることは言い逃れの仕様がなかった。 深くて曖昧な千紘との関係に名前が無い。それが私と千紘の問題だ。 千紘と出会ったのは高校2年の始業式だった。出席番号順に決められた席で偶然となりに座っていたので何となく話し始めただけ。 そこでの会話は初対面同士の、不自然

          【短編】呼吸

          【短編】電車に揺られる話

          自宅から数分のところに電車の駅がある。電車が移動手段という大義名分を失った今、駅が近いというのは家賃を下げる要因にしかなっていない。そもそも電車の本数も減り、一日に数回しか騒音もないため、下げられる家賃もほんの少しなのだが。  そんな駅に私は向かっている。こんな前置きをしておきながら私は電車に乗るのが好きだった。  もう発展という発展をし終え、世界の共通目標は「落ち着いて日々を過ごすこと」になった。人々は活動範囲を狭め、自宅とその周辺を自分好みにカスタマイズし、落ち着いて日々

          【短編】電車に揺られる話

          【短編】星空を見る子どもたちの話

          夜空を見上げていた。とても美しいと思った。 これを満天の星空というのだろうか。 夜でも光が消えることの無かったこの時代に、この景色を見たことがある人は居ないだろうし、僕も今まで見たことはなかった。 背後では夜にもかかわらず、ガタガタといろんな機械が街の復興活動を始めている。 それを見ていると、ふと賽の河原の話が頭に浮かんだ。 親より先に死んだ親不孝な子供たちは、賽の河原で石を積む。そのうち鬼がやってきて、積まれた石を無慈悲に倒していく。しかし子供たちはまた石を積むしかないの

          【短編】星空を見る子どもたちの話