自分のことよくわかってない

 どうやらわたしは人混みが苦手らしい。「人混みが好きじゃない、苦手」という言葉が昔からよくわからなかった。たぶん抽象的で意味がわからなかったんだと思う。確かに人と接するのは苦手だけど、会話とかしないなら別に…歩くだけなら別に……と思っていた。コミュニケーションは苦手だけど、人が大勢いるところへ遊びに行くこと自体は嫌いじゃないと思っていた。

 でも違うらしい。わたしは教室にいると他人へ意識が飛び、講義や自分のことに集中できず、部屋を飛び出したくなるほどの息苦しさを覚える。その現象は学校だけだと思っていたのだが、どこでも起こっているっぽい。気づいたのはつい最近だ。確かにどこかに出かけると言っても誰かが一緒であること前提だし、1人ではお店も入れないな….。図書館もカフェも人目を気にする。他人に意識がいって集中できない。じっとしていられない…

 この「自分のことに集中できない/他人に意識がいってしまう」というのはあまりにも厄介すぎる。やめたいと思ってもぐるぐると考え込んでしまう。ここまでわかったのはいいんだけど、今はまだ「じゃあどう対策していけばいいんだ…」と解決法は見つかっていない。とりあえず薬を飲むしかないのかもしれない。

なんかこういう 「言葉では聞いたことあるけど自分には当てはまらないと思っていた。でもよくよく考えたら当てはまっていた」みたいなことが最近多く判明してきている。何年人間やってきてるんだお前は 全然わかってねえな

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 昔は物事の取捨選択が全くできていなかった。今でもあんまり得意じゃない。おつむが弱いというかバカというかなんというか…優先順位が決められないのよね だから全部に全力を注ごうとして、一番力入れたいところに間に合わなかったりして。

 かつて新学期が始まるたび 所持品を一新するとなるとそれはそれはもう困った。ペンケース1つでさえ「人から見ておかしくない」「中学生/高校生/大学生っぽい」「安いのはバカにされる」「キャラクターものは子どもっぽい」「自分が本当に欲しいものは何なのか?本当にそれが欲しいのか?」みたいに延々と悩んでいた。これを新しく買うもの1つ1つに悩んでいたんだから狂気だ。果ては折り畳み傘でさえ柄や値段や形を吟味しないと不安だった なにが重要でどうしたいかよくわかっていなかった

 ペンケースや手帳の柄なんて少し使えば気にならなくなるし、場合によっては100均で事足りる。気に入ったものがあれば高いものでもキャラものでも何でも買えばいい。ブランドもののバッグには興味ないし。傘なんてビニールでも大きくてしっかりしてさえいればちょっと汚くても構わないんだよな。なんで昔のわたしはあんなことにいちいち悩んでいたんだろう 結局は人目を気にしていたこともあったのか