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ディグ・モードvol.27「ソーレン ル シュミット(SOEREN LE SCHMIDT)」

ソーレン ル シュミット(SOEREN LE SCHMIDT)は、コペンハーゲンを拠点とするデザイナー、ソーレン・ル・シュミット(Soeren Le Schmidt)が設立したファッション ブランド。ウエディングドレスやレッドカーペット用のドレス製作を中心とし、プレタポルテのコレクションも展開。主に建築から着想を得て、メランコリーな曲を聴きながらコレクションを制作している。


6歳でブレザー ジャケットを仕立てる

2023年春夏コレクション(Courtesy of SOEREN LE SCHMIDT)

ソーレン・ル・シュミットは、デンマーク ユトランド半島の小さな都市、オルゴドで生まれ育った。たくさんの生地やミシンを備えた祖母のアトリエは、彼にとって隠れ家のような場所だった。彼女はシュミットの創造性を理解し、彼がさまざまなテクニックを実験することを許してくれた。そして6歳のとき、彼は初めて自分でブレザー ジャケットを仕立てた。

シュミットは、アイデアを製品に変える方法、デザインやスタイルには魂がなければならないということを祖母から教わった。「彼女はいつも、創造性を養い、生かしておかないと、それを永遠に失う危険があると言っていました。実際、私は今でもそう信じており、時々そう自分に言い聞かせています」と彼は『MESS MAGAZINE』で語っている。

ルールを知らなければ、破ることは不可能

2022年秋冬コレクション(Courtesy of SOEREN LE SCHMIDT)

子どもの頃からずっとデザインをしてきたシュミットにとって、デザインは寝たり食べたりするのと同じくらい自然なことだ。ルールを知らなければ、それを破ることはできないと考えた彼は、パターンメイキングを学ぶためにテーラー スクールに通った。そこで職人技を磨き、テーラーに関する知識を広げた。

彼はオーディション番組の『ザ・ヴォイス(The Voice)』や『エックス・ファクター(X-Factor)』などのテレビ業界で、フリーランスのスタイリストとして働いた経験も持っている。シュミットにとって、この経験はクチュールとは違う方法で創造性を育む機会となった。

デザイン プロセスはメランコリーな曲と調和

2021年秋冬コレクション(Courtesy of SOEREN LE SCHMIDT)

彼は作業中いつも音楽を聴いている。 米国のフォーク バンド、ボン・イヴェール(Bon Iver)や、アイルランドのシンガー、ジェイムス・ヴィンセント・マクモロー(James Vincent McMorrow)、ロンドンのシンガー、ジェイムス・ブレイク(James Blake)などがお気に入りのアーティストだ。

これらのアーティストに共通するのは、もの悲しく、少し憂鬱な楽曲を作るということ。深い憂鬱感のある曲は、彼のデザイン プロセスにおいて、とてもうまく機能している。一方で、頭をすっきりさせる必要があるときは、ランニングに出かけてから、エレクトロニック音楽デュオ、ポロ・アンド・パン(Polo & Pan)のようなまったく別の音楽を聴くと説明している。

ビジネスのさらなる拡大を目指して

ソーレン・ル・シュミット(Photography by Kavian Borhani)

建築学校にもしばらく通っていた経歴を持つデザイナーは、建築や美術館、新しい人々との出会いからインスピレーションを得ている。今後もたくさんのドレスを作り続ける以外に、プレタポルテのコレクションを大きくし、コラボレーションにも注力する予定だ。彼はビジネスのさらなる拡大に意気込んでいる。

この記事は、フリーランスで翻訳や海外アパレルブランドの日本向けPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、自身のファッション業界に対する見識を広める目的で書いたものです。

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