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車を買う値段で家を買う日本初の3Dプリンター専業住宅

家を買うということは人生の一大決心であり、気軽に買えるような金額ではないことは現代も変わりません。

そんななか、セレンディクス株式会社は、2018年8月に設立された、3Dプリンター専業住宅メーカーです。

単一素材に、耐熱性・耐震性・耐久性などの複合技術を詰め込める世界最先端のデジタ
ルデータ開発を行っています。
建設用ロボットプリンターを用いた生産方式で大幅な建設コストの削減を実現するとともに、出力された家は、今までにないデザインと機能性を提供しています。

2022年3月に日本初の3Dプリンター住宅を建築し始めました。

価格帯も驚きますが、種類によっては24時間で完成するデザインも発表されています。
『日経トレンディ2022年12月号』では、「2023年のヒット予測ランキング」のなかで同社の3Dプリンター住宅が取り上げられています。

なぜこんな画期的な住宅を思いついたのか、どんな種類があるのかを追っていきます。


●30年の住宅ローンが重くのしかかる

いまさなさんが住まれている住宅は、ほとんどの方が住宅ローンを組んでいると思います。
そんなに長期間の住宅ローン・・・不安を覚えた経験はないでしょうか?

子どもの学費に人生の娯楽、そういったものを優先していくと、常に頭の片隅には住宅ローンがあるということに辛さを感じてしまうと思います。

本当に30年の住宅ローンをこれだけ社会が変動しても払えるのか?そんな住宅ローンの重圧から解放させたい、それが開発の原動力になったそうです。

日本人の住宅ローンの平均完済年齢は70歳台です。
定年後もなお、住宅ローンの返済に追われている方が多くいらっしゃるという現実があります。

「一度しかない人生、もっと自由に生きていいはずだ」「自由を阻害している最大の要因は家にある」と思い、家をゼロから再発明することにされたそうです。

家をゼロから再発明するとは、人の手を介さずに3Dプリンターで家をつくれるようにするということです。
3Dプリンターで24時間以内に家を施工することで建築コストを抑え、「車を買い替えるように家を買い替えられるようにしたい」と思ったことが、開発の原点なのだそうです。

▷コンクリート単一素材で「断熱」「耐震」「革新性」を実現

セレンディクス株式会社の強みは、なんといってもコンクリート単一素材で、複合的な機能を持たせている点です。

断熱性については壁面を二重構造にすることで、ヨーロッパ諸国の厳しい断熱基準をクリアできています。

さらに、夏は涼しく冬はあたたかい状態をつくることで、住宅の脱炭素化にも貢献しています。

▷球体は耐震強度にとても強い形

コンクリートの特徴として、耐震性の高い素材であることが挙げられます。

そのコンクリートを球体にすることで耐震強度をさらに高めています。

実は、球体は物理的にとても強い形として知られています。


ひとつ例に挙げると、古代ローマ時代に建てられた、パンテオン神殿があります。

パンテオン神殿は円形ドームを持つ神殿で、地震や火山に耐えながら、2000年近く経った今でも問題なく建ち続けています。


セレンディクス株式会社の3Dプリンター住宅は、建築基準法を遵守するために RC造となっています。

本来であればコンクリートだけでも十分に耐震性を確保できる強度を備えているのが強みといえます。


▷Sphere10㎡EXTERIOR

EXTERIOR
冒頭で書かせていただいた、24時間以内に建つ家です。

球体(Sphere)にすることで形状そのものが構造体になると共に、丸みのある外装および内装によって馴染み深さと落ち着きをもたらす、全く新しい生活空間を提供します。


セレンディクス株式会社の技術が詰め込まれた高さ約4m壁厚30㎝の強固な外装構造は、高い耐熱性、耐震性、耐久性を実現しています。

3Dデータによる印刷が織りなす新しい表情。

外壁にはガラス繊維が混合された新素材の防水塗料により高い防水性能が得られるだけでなく、カスタマイズ可能な外装色を選択できます。


Sphereは、海外のコンソーシアム参加企業である3Dプリンターメーカー2社と共同して躯体を出力しました。

約20トンの躯体の組み上げは3時間、防水処理や開口部などの住宅施工は、わずか23時間12分で完了しています。

また、床面積10平方メートル以下の建築物のため、建築基準法の対象外として建設が可能です。




EARTHQUAKE    PROOF

耐震性能への考え方は世界的にも日本が最も多く知見を持つ分野です。


日本の開発チームで設計されたsphereの耐震性能は、世界最高水準の基準をクリアしています。


Sphereはコンソーシアム参加企業向けに、グランピング・別荘・災害復興住宅の用途として限定予約販売を開始予定。約300万円とリーズナブルな価格での提供を実現しています。

▷Fujitsubo49㎡

様々な世代にあわせてカスタマイズできる一階平屋建て

(49㎡鉄筋コンクリートRC)




自由を阻害している最大の要因は「家」なのではないでしょうか。

社会の中核となる様々なサービスの革新が進んでいる中、未だ30年にも渡る長期の住宅ローン負担は世帯出費の多くを占めています。

住宅ローン負担が無くなれば、自分の本当にやりたい事にチャレンジする「挑戦する自由」や、家族とゆっくり一緒に過ごす環境を成長とともに変えられる「選択する自由」が得られるのではないでしょうか。


セレンディクス株式会社は「世界最先端の家で人類を豊かにする」というビジョンのもと、家を0から再発明しようとしています。


車を買い替えるように、家を買い替えられる価格での住宅提供を実現すべく、新しい技術、新しい施工方法の開発を行っています。

わくわくする新技術が詰まった未来を、手に取りやすい価格で提供することで、より豊かな未来が提供できます。

Fujitsuboは、セレンディクス株式会社が挑戦しているプロジェクトです。


※こちらのインテリアは現時点ではComing soonとなっています※

●建築3Dプリンターのメリット


▷施工期間の短縮


建築3Dプリンターは、従来の工法に比べて施行期間を大幅に短縮できるのがメリットです。災害などで突然住宅を失ってしまった人たちへ仮住居の提供としても期待が寄せられています。


▷曲線構造に対応できる


従来の工法では曲線形状の建築は難しく、コストが大きくかかるものでした。しかし建築3Dプリンターであれば、材料を積層していく仕組みから、曲線構造の建築物にも対応しやすくなります。


▷コストの削減


建築3Dプリンターは、使用する資材や建築に必要な人手が少なく済むほか、施工にかかる期間も短縮できることから、コストの削減にも寄与します。

建築にかかるコストを削減することで、これまでよりも建築物を安い価格で提供できるようになります。


●まとめ


3Dプリンターは技術の発展により、建築物の造形まで行われるようになっています。


3Dプリンターを用いて建築を行うことで、施工期間の短縮やコストの削減が期待できます。3Dプリンター特有の曲線構造に対応しやすいのもポイントです。

また、CO2の排出量や廃棄物も削減できるため、環境に優しい建築法としても活用されています。


2022年にセレンディクス株式会社の3Dプリンター住宅が施工されたこともあり、今後国内の建築3Dプリンター技術の発展に期待が寄せられています。

住宅ローンの長期的なストレスも軽減され、さらに頑丈で美しい建築物に気軽に住める未来がすぐそこにまできています。


遠い未来の話ではないので、いまから家を買おうと考えられている方は、購入について調べ、検討してみてはいかがでしょうか。


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