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映画感想23.10.27


沈黙の艦隊

https://silent-service.jp/

駆け引きが面白い!
核を有する潜水艦をダシに、日本もアメリカも敵に回しかねない立ち回りをするテロリスト(?)が、壮大な思惑を胸に世界に立ち向かう姿が凄かったです。また、大きな組織が小さな艦隊に翻弄される様が風刺が効いていました。
そもそもが核を有しているかどうかもわからない状況でありながらも、確固たる意思と自信で相手を翻弄し、アサシンの如く潜水艦を敵の横に忍ばせる戦法は、ミリタリー素人でもわかりやすく楽しめる展開でした。
ストーリーとしては序盤も序盤だったので、この先2、3があるのであれば、是非続きを観たい作品です。


ドミノ

https://gaga.ne.jp/domino_movie/

ザ・厨二病映画でした!
多くを語るとかなりネタバレを含むので詳しくは書けませんが、能力バトルとしてなんでもアリになりかねない題材にも関わらず、ストーリーとして綺麗に、かつ王道を踏襲した上でよくまとめ上げたなぁと感じさせる出来栄えの作品です。
CMで語られていたように、2転3転する展開で飽きることなく見ることができました。ただ、こういった作品に見飽きている人には、おそらく簡単に結末を想像できるストーリーであるとは感じます。とは言え、清々しい程に綺麗な厨二展開の為、こういうので良いんだよ!という人には十分刺さる作品だと思います。
近い作品で言えば、マトリックスが好きな人向けとも言えるかもしれません。


アナログ

https://analog-movie.com/

愛しさと切なさと心強さを感じました。
付き合いたての男女の初々しさや、約束を果たせない切なさから始まり、お互いを少しずつ知りながら育まれていく愛情の強さに心打たれます。最後の展開は辛くとも少し報われる結末だったので、後味も悪くない作品でした。
小道具や台詞選びも上手く、良いなぁと感じる場面が非常に多かったです。また、友人達との会話が高校男子のふざけ合ってる会話のようで、観ていて楽しかったです。
恋愛ものにありがちな余計な展開はほぼなく、純愛ものとして純粋に楽しめました。もちろん、立ち塞がる壁はありますが、心を掻き乱されるような不快な展開ではないので、安心して人にお勧めできる作品です。
ビートたけしさんがこんなお話を書けるとは、改めて多才なお方だと感じました。


北極百貨店のコンシェルジュさん

https://hokkyoku-dept.com/

頑張るコンシェルジュさんがとても可愛かったです!
ご来店されたお客様のそれぞれのお悩みに、自分なりの最善の提案ができるように、全力投球で取り組む姿に胸が打たれました。「お客様は神様」などと本来の意味からズレた思想でのサービスではなく、真心を込めたおもてなしを感じ取れる作品です。海外からの評価が高い良い理由がよくわかりました。
また、一緒に働く仲間達との連係プレイや信頼、厳しい面もありつつも期待も込めて見守っている様子がとても良く描かれていたように思います。CMでアザラシ(?)のお客はヤバイことは分かっていましたが、予想以上にヤバイお客様で若干引きましたが、それも仲間の協力あって対処していたところも良かったです。
強いて残念なところを言えば、もう少し内容のボリュームが欲しかったです。おそらく2がある作品ではないと思われるので、今作であと30分でも長く見ていたかった、そう思えるほど良いストーリーでした。
最後に、北極百貨店が生まれた経緯が、思いのほか闇が深かったのが、ちょっとおもしろかったです。


リゾートバイト

https://resortbeit.com/

良い意味で「おふざけも大概にしろ(笑)」、といったギャグホラーでした。
前半は都市伝説“リゾートバイト”の実写映画を観ていたはずでしたが、途中から“八尺様”の怪談に変わっており、かと思えば「君の名は」が始まって、いつの間にか怪異とのレーシングゲームになり、「目と目が合う瞬間好きだ」と気付いて、島が燃えて、スーパー法力で色々やっつけて、最後にはめでたしめでたし… かと思いきや最後にちょっとしたホラー展開… といったスートリーでした。
これを読んでも何を言っているのか分からないと思いますが、自分でも何を言っているのか分からなくなる… もしかすると監督は途中までちゃんとホラーにしようとしたけれど、最後の方でなんか色々嫌になっておふざけ路線に走っちゃったのかな?と思える程、後半のおふざけが凄かったです。
とはいえ、おふざけとしてやり切った感があるので、B級ホラーとしては十分楽しめました。あと終始おっさんがウザ面白かったです。


お前の罪を自白しろ

https://movies.shochiku.co.jp/omaenotsumi/

ストーリ的には特に意外な展開は無く、サスペンスや推理ものでよくありがちなやつで、とりあえず俳優さんの演技はとても良かったです。

(※以下、もしかすると自分の理解力が低くて面白い所が見出せなかっただけかもしれないので、あまりあてにしないでください。)

もっと凝った駆け引きや、犯人の動機などがあるかと期待していましたが、基本的には犯人の要求に頑張って応じて、女の子が解放されて、その後色々と調査して、犯人が分かって、政治的判断で追い詰められた人間の犯行と判明して、やっぱ政治家ってクソだなって思わせるようなシナリオでした。
自白させる迄のタイムリミット演出もありましたが、そこまで緊迫感は感じませんでした。結局のところ主人公の父親は最初から孫優先で自白をする意思があり、ただ自分や家族を政界に残すための確約が欲しい為に自白を渋っていただけで、かなり家族想いの良い父親だったと思います。なので爆弾が爆発するとか、暴走新幹線が東京に到着するまであと何時間…っ!それまでに止めないと…っ!という訳ではなく、今何時何分といった時間表示レベルの演出のように感じました。
とはいえ、今回は警察や探偵ものでは無く、あくまで政治家目線での駆け引きだったので、テーマとしてはこういった結末にならざるを得ないとも理解できます。ただ、今回の映画のストーリーにおける売りポイントがどこにあったのかは、あまり良くわかりませんでした。政治家の家族の家族愛でもなければ、悪を挫く正義の話でもなく、政治に苦しめられた一般人の苦悩でもなければ、犯人を見つけ出すための推理シーンでもない、(あるいはこれ全部が売りだったのかも…?)。犯人から提示された“罪”というのがどの罪なのかも明確ではないので、見てる側としても「まぁあの罪だろうけど、もしかして違う罪なのか…? あ、結局その罪ね…」くらいの感じでした。
なにより、拉致された女の子が本当にただの政治家の身内というだけの被害者で、更には後遺症も残っており、犯人が如何に政治的なやりとりで追い詰められたと言っても、犯人に対して一切の同情の余地がありません。
最後にまとめると、被害者の安否優先で対応し、人質が解放した後、適切に犯人を見つけ出し、汚職政治家を除名するお話です。改めて、自分の理解力が低くて面白い所が見出せなかっただけかもしれないので、あまりこの感想はあてにしないでください。

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