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役場の窓口業務で大切だと思ったのは『住民との世間話の時間』

だいぶ誤解を生みそうな題名からスタート。
こんにちは!元行政人、フジワラサヤカです。

元行政人とかエラそうに言いながら、町役場でたった4年しか勤めていません。勤続20年、30年の大先輩さまには頭が上がらないところ。


とはいえ、超短期間ながらも町の行政には携わってきた。

私は、4年間ずっと保険や健康分野の部署で、国民健康保険や後期高齢者医療保険の運営、医療費の助成、国民年金、コロナウイルスワクチン業務を担当していた。係内でも若手プレイヤーだったので、窓口対応をして、受け付けたものをとにかく処理するというルーティン作業だった。(職業柄、保険証や医療機関の領収書を見ると、今でも楽しくなってしまう。)


住民の動きをタイムリーで把握、住民との距離が近かった


よかったなぁと思える点は、生きる上で必要な制度を理解する力がついたところ。世の中、知らないと損することっていっぱいありますよね。その市区町村独自の住民サービスはもちろんのこと、民間で受けられるものもいっぱいある。でも、そういう書類って読むのめんどくさいじゃないですか。活字は多いわ、結局何が言いたいのか・・・。でも、電話して聞くのもめんどくさい。そして、書くのもめんどくさい。すべてめんどくさい。で、目の届かないところに放置し、気がついたら提出期限過ぎてるみたいな。そういう書類にだいぶ強くなったし、抵抗感が少なくなりました。

あとは、お金にも強くなれた(気がする)。勤めていた岩手県矢巾町は比較的小さい町ですけども、まぁ大きな金額をひとりの担当者が扱うわけですよ。1円の狂いも許されない。私の業務は毎月一千万を超えるお金を支出していたのだが、人生でこんな金額を扱う機会がこの先あるか・・・。

何よりも貴重な体験だと思えたのは、住民の動きを日々感じられたこと。健康分野とはいえ、人の出入り(転入、転出など)を毎日確認する機会があった。転入時のはじめまして。転出時のありがとう、またね。結婚時・出生時のおめでとう。死亡時のご愁傷様。何度もこの機会に出くわした。さまざまな世帯の在り方を見たり、その人がどのくらいの収入を得ているかを見ることもあった。
この人の個人情報ゲット!むふふ!ではなくて、矢巾町で生きる人をここまでタイムリーに知ることができるのは、やはり行政にいたからなんだと思う。


ちょっとのお節介、世間話から生まれるもの


そこでなんだけど、題名にもあるとおり、私は住民との無駄話・・・っていうと仕事しろよいう感じなので、世間話こそ大切なのではと思っていた。

世の中、皆様、本当にいろいろなことでお悩みですよ。
家庭環境、お金、持病、介護、労働、子育て、跡継ぎ問題など、もーう人によってさまざま!複数の問題が混ざり合って複雑な方もいます。

ただ、みなさん頑張り屋さんなので、決して外には言いません。どの家も『普通の家』(とりわけ、何にも困っていなさそうに見える家)に見えます。ひとりで抱え込んだりする人が多い。なので、私は、手続きにいらした方が、何かに悩んでいるな?と感じ取ったら、すかさず世間話に突入。まわりくどく悩みを聞き出します。

『旦那さん、最近退院したみたいだけど、あれからどう?』
『長男の○○くん、小学校に入学したけど、学校楽しそう?』
『役場まで何できたの?車持ってないけど、お買い物とか大丈夫?』

よーく聞くと、『それって、行政のサービスで解決できそうだな?』とか、『行政では難しいけど、民間で対応してくれそうだな?』となる。そうしたら、あとは担当者に引き継ぐだけ。
ただ、不安に思っていることを言葉にするだけで、気分が晴れる人もいるので、それはそれでよし。めでたしめでたし。

ほんと、お節介な役場の姉ちゃんですよ。でも、秘密は守ります。
住民の人たち、優しんです。「役場の人、忙しいからさぁ。こんな話したら時間取らせて申し訳ないと思ってさぁ。」とか言ってくれる。大丈夫だよ、これも仕事の内なのです。確かに、役職がある職員たちは、そうはしていられないかもしれないけど、少なくとも、プレイヤーの私にはじゃんじゃん聞かせて欲しかった。こんな小さな悩み、役場の人に言ってもいいのかなと思うよう。意外とそれ、小さくなかったりするよ。


私だからこそできる、まちづくり


そんなこんなで、今やりたいことありまして。
悩んでいるけども、行政に相談までは踏み込めない・・・
という人の居場所づくりをしたい。

カフェみたいなスペースがいいな。空いた時間にふらっと。
コーヒーでも飲んで、少し甘いものを食べながら、ボソッと悩みをつぶやいてみてほしい。私は心理カウンセラーでもなく、何か資格があるわけでもないけども、だからこそ気軽に話してほしい。少しばかり、行政人やってきたから、解決の方法は見つけられるかもしれない。
欲を言えば、地元農家さんの産直もしたいし、作家さんのスペース提供もしたい。


最近、実現したいことは積極的に発言するといいことに気が付いたので、言っておきます。お節介姉ちゃんがいる、第2の町役場みたいな場所を作りたいです!!


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