不具の鳩

　関東紀行 写真ギャラリー。

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　その日の夕方の飛行機で帰る予定という朝、ホテルの部屋でコーヒーを淹れて飲んだ。朝食はつけていなかった。
　部屋のチェックアウトをして荷物は預けたまま、山下公園に足をむけた。この日はよく晴れていて、「公園」と呼ぶには広い敷地をゆっくり歩く。気温が高めで寒くないけど、ひとりではガラかめ（ガラスの仮面）ごっこできないなあ、などと考えつつ、歩く。

朝の山下公園

　花壇のバラがわりと咲いていて、すずめが何羽も遊んでいる。近づいてみたけれどここのすずめたちは逃げない。
　しばらく写真を撮って過ごした。

小鳥の正面の顔ってなぜか笑える

　山下公園から赤レンガ倉庫に伸びる遊歩道みたいなのを、景色を見ながらゆっくり歩いた。遊歩道の先の、人気のない場所を見つけてベンチに腰掛けた。
　こっちには鳩が数羽いて、そのうちの1羽に目がとまった。何か違和感があった。

　不具の鳩だ。
　片足は趾が完全に無くて、もう一方も欠損があった。

　鳩の顔はすましていて、私には見えないなにかをついばみながらウロウロしている。
　私はその鳩を、どうしてそういう身体になったのかとか、この鳩は木の枝にとまることができないんだなとか、すましてるけどほんとはつらいのかなとか考えながら、ぼんやり眺めた。私のそばから大きく離れず、ずっと地面をつんつんしている。

　たとえば以前書いたような、木の枝にしがみついてぐらぐらするなんてこともこの鳩にはできないのかあ。

　世の中にはいろんな鳩がいるんだな、と考えつつ、時間を過ごした。

気の毒なゾウ

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　このあとはクリスマス・マーケットの限定マグカップを買ったり（前回の記事参照）、書店に寄ってちょっとした買いものをして空港に行き、帰路についた。この旅の間にいくつかの本を読んだりして、それについて続けて書こうかな、とおもったけれど、散らかるのでやめにした。

　あの鳩、どうしてるだろう。

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今日の「馬小屋飾り」：ことしは外海の教会のをまだ見に行っていないなあ。今週のうちに行くつもり。