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FRIIS HOLM-フリスホルム チュノ70% ダブルターン・トリプルターン-

 デンマークのチョコレート工房、フリスホルムのチョコレートです。乾燥工程にかける時間の変化の食べ比べバッチを少し前に記事にしました。

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 今回はニカラグア産の「チュノ」という単一品種のカカオを使用した70%のダークチョコレート。カカオ豆を発行させる際におこなう撹拌回数で味わいにどのような変化があるのかに着目したタブレットです。
 こちらはカカオ豆の発酵期間の5日間に、それぞれ2回と3回の撹拌をおこなって作られた2枚です。

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チュノダブルターン 5日間の発酵期間に2回の撹拌をおこなったダブルターン。ワイン色のチョコ、香りは木の香りにソルトビネガー香を感じます。コクのある甘みはドライデーツやキャラメル、それにローストの香ばしい風味。固形とは思えない口どけで、ミルクティのような味わいを思うとそれこそ飲み物のようです。口中感が軽くて、浮いてしまいそうに感じていたら、アフターがスモーキーで、しっかりとした存在感をみせてくれました。

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チュノトリプルターン 同じく5日間の発酵期間で、こちらは3回の撹拌をおこなった1枚。割るとぽくっとした手ごたえ、栗色です。香りは落ち着きのあるウッディなもの。ゆっくりとですが、ナッツのコクと甘みが広がり、レーズンをきゅっと噛んだ時のような酸味を含んでいきます。カボチャやジャガイモのような青っぽさ、メープルシュガーの風味など。終盤では茶葉のような苦みを楽しめ、そうしていたら風が吹いたあとみたいにすっと消えてしまいました。

 この2種については、その変化の幅はごく繊細なもののように感じました。こちらの身体的な調子なども含まれているかもしれません。
 そういえば一度も断っていなかったと思いますが、このマガジン内におけるティスティングの感想はすべて個人的な意見です(もちろん他の記事も)。季節や体調、普段好んで摂っているものや育ってきた背景も、それぞれ違うことを改めて感じさせる体験です。
 感じ方や意見が違ったとしても、これ(このnote内におけるすべて)はこれとしてお楽しみいただけたら嬉しいです。


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