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十数年ぶりの場所

 広島に行くのだったら原爆ドームにも行きますね。私も昨年末の訪問時に訪ねてきました。初めて行ったのは十数年前で、そのときは姉といっしょだったなと思い出しながら、今回はひとりです。実は(ってなんだか変ですが)、その最初の訪問時、私は少し気分を病みました。きっとこの場所のエネルギーが強かったのです。地元長崎の落下地点付近でも同じくちょっとした体調不良にみまわれたことがありました(今は平気)。

 そんなに深刻に気分が悪くなったわけではなかったのだけれど、今回はどうだろうと少し緊張しながら足を運びましたが、問題ありませんでした。ぽつぽつと、お祈りに来ている方がいて、そういった人たちを眺めながら、前回訪れてからの十数年の間にたくさんたくさん人が来て、たくさんたくさん祈りが捧げられて、土地がやわらかく変わったんだな、とおもいました。

 時間があったから、ゆっくりと過ごしました。資料館へも足を運び、展示をみてまわります。胸をいためながら次の目的地に向かいました。この先もたくさんの人がここを訪れてくれたらいいなあとおもいます。私もまた、いつかこの場所に立ちたいです。

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 長崎の爆心地の近くには、浦上天主堂が建っています。禁教がとけて小聖堂や仮聖堂などの建設を経て、レンガ造りの浦上天主堂が完成したのは1914(大正3)年でした。1945年の原爆投下により、浦上天主堂はほとんど原型をとどめないまでに破壊されてしまいます。
 現在でも、浦上天主堂の敷地内に原爆の遺構がみられます。被爆したマリア様のご像は小聖堂(被爆マリア小聖堂)に安置されています。こちらは普段は見られない(とおもう)のですが、被爆して吹き飛ばされてしまった鐘楼の一部分は敷地内に保存されているため近くで見ることができます。

 太平洋戦争、広島と長崎への原子爆弾投下から時が経ち、語り部の方々の老齢化や現代に生きる人たちにどう伝えるかなど、さまざまな意見がありますが、このような場所に立ってみることで私として感じることを大事にしていきたいとおもいます。

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被爆マリア像:2019年教皇来崎の日の写真です



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