SNS、広告運用、SEO。専門領域がファーストキャリアのミレニアルマーケターの壁。
2016年、私は新卒で某旅行会社のマーケティング部で、社会人のスタートを切った。
社員数400人規模の会社で、マーケ部は役員とリーダーと私の3人。
おかげさまで、売上のデイリー集計、Googleアナリティクスを使ったサイト改善、夏休みやGWなどのキャンペーン企画、広告運用、F1・F2の設計や売れるツアーの分析、と、あらゆるマーケティング業務をさせていただくことができた。
なかでも、Twitter運用は、KPIをたてるところから、すべてを任せていただいていた。
PDCAを回せば回すほど、フォロワーは増え、エンゲージメントも熱くなった。
いつのまにか、アカウント越しに旅好き仲間がたくさんできて、フォロワー数は2年間で25000人を超えた。
私は、未熟でありながらも「SNSの人」になった。
むしろ意識的に「リスティング広告の人」「SEOの人」がいる中で、自分自身で、そうカテゴライズして、そこに立とうとしていたのだと思う。
「SNSの人」の中での最上位を目指した。
ただ、旅行会社マーケティング部の1社員としては「SNSの人」の中の上位になったとしても、なかなかその価値は活かしきれず、そもそもその価値を証明する力を当時の私は持ち得ていなかった。
「売れ続ける仕組みづくり」をチームで行なっていくためには、リスティング広告、広報、SEO、さらには、サイト改善やCSまで、もっと地図を広げた上で「SNS」を語る必要があった。
僕がデジタルマーケティングの業界に入った2007年当時、電通が発表している国内のデジタル広告費は6000億円ほどでした。まだ、デジタルマーケティングに対する注力も低く、大企業でも数人で担っているところが多かったです。
ー 株式会社シンクロ 津下本耕太郎さんインタビュー記事「マーケティングの全体像を掴むのは難しい。なぜ、デジタルマーケティングのスキルアップアプリ「コラーニング」が業績のアップにつながるのか。」より
とある取材をしていて、専門領域からファーストキャリアを築いているのは、私たち「ミレニアルマーケター」の特徴であることを知る。
規模拡大に伴い、どうしても分業というか「歯車化」が進みます。マーケターとしてのファーストキャリアがSNS運用、リスティング広告運用など、個別の領域から始める人が多くなりました。つまり、ファーストキャリアで専門性が求められるケースが増えているんです。
〜 一部割愛 〜
成長のためには、専門領域を身に付けていくだけでなく、早めにマーケティングの全体像を掴むことも重要だったりします。つまり他のメンバーの仕事を知って、理解すること。
ー 株式会社シンクロ 津下本耕太郎さんインタビュー記事「マーケティングの全体像を掴むのは難しい。なぜ、デジタルマーケティングのスキルアップアプリ「コラーニング」が業績のアップにつながるのか。」より
デジタルの拡大に伴って、デジタルマーケティングの分業化が進み、歯車の一部として、専門性を高めることに猪突猛進した、私たち「ミレニアルマーケター」は、マーケティングの全体像を掴み、他の領域について理解し、その上で、コミュニケーションを取っていく必要がある。
その一歩目としておすすめしたい今日の一冊は、株式会社シンクロ代表の西井敏恭さん著書『デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法』。
デジタルマーケティングの全体像が見えてくる一冊。
すっきりと軽やかな話し口調の文章で、これを読めば、誰でもデジタルマーケティング世界の地図を広げることができるのではないかと思う。
そう、デジタルマーケティングの旅は、ここから始まる。
ちなみに、この本の著者西井敏恭さんが代表を務められていて、このnoteの中で多数引用させていただいている記事のインタビュイー津下本耕太郎さんが所属されている株式会社シンクロは、WAYに「Be a backpacker.」という言葉を掲げている。
その言葉の通り、西井さんは141か国、津下本さんは41か国を旅した生粋のbackpacker.だ。(下の画像は西井さんの行った国が色付けされた世界地図。)
「ミレ二アルマーケター」が飛躍していくためには、まずは、デジタルマーケティングの世界地図を手に入れなければならない。そして、それぞれの国(領域)の性質や文化をしって、共通言語をもってコミュニケーションを取っていく必要がある。
旅するデジタルマーケティング会社の言葉と哲学に触れて、マーケティングは旅なのかもしれないと、ふと考える。まさに、「Be a backpacker」だ。
マーケティングの旅が始まる一冊。
マーケターはもちろん、そうでなくても、仕事が好きならぜひ手にとってほしい一冊です。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?