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#8 映画見放題、寝放題

飛行機に17時間も乗るなんて絶対暇だよ飽きちゃうよ〜~~と思っていたけど、そんなのは杞憂に終わった。

機内で見られる映画は、洋画や邦画、アニメなど種類が豊富。
中国の航空会社の飛行機なので字幕に日本語はない。英語もままならず、中国語は微塵も分からないが、音声は英語で字幕を中国語にするとかなり見やすかった。
中国語は分からないけど、普段から漢字に親しみがあるのでなんとなく言葉を理解できる(ような気がする)。
英語が聞き取れなくても、中国語字幕で分かる漢字を拾って内容を推測した。そして気づけば、英語の音声よりも中国語字幕に頼ってしまっている自分がいた。これから20日以上も英語を使用する世界で暮らすのにこんなんでいいのか?と思いながら、実写版アラジンの中国語字幕を必死に追っていた。

エコノミークラスでの睡眠では工夫が必要だ。
絶対に必須なのは、ネックピローと着圧ソックス。眠りにつくときに座席を倒したいが、「座席を倒してもいいですか?」という英語が分からないし、仮に分かったとしてもそんなことは言えない。それは相手が日本人じゃないからというわけではなく、日本人だとしても聞けない質だ。おそらく大抵の人は「あ、いいですよ」と座席を倒すことを許してくれる。でも「後ろの人、心の中では『うわ、狭いのに座席倒してきたよマジ最悪』と思っているかもしれない……」と考えてしまい、どうしても一言かける勇気が出てこない。
だったら数時間姿勢良く過ごしていた方がマシだ。

ただ今回はフライト時間が長すぎる。
北京で乗り換えをしてから半日ほど直角の姿勢で過ごすのは辛い。ここでネックピローが活躍してくれた。空気を吹き入れて膨らます、100均のやつ。コンパクトにして持ち運べるので荷物はかさばらないし、肌触りが悪くないようにちょっとふわふわに加工されていて結構快適。姿勢よく寝ていても、首が垂れてきて起きた時には一方向に凝り固まってしまうなんて事態を予防できた。そんなネックピローは往復の飛行機で愛用しすぎてボロボロになった。使い捨てと割り切れればまあコスパ良し。

ネックピローと同じく、着圧ソックスにも救われた。飛行機の中で自由に身動きが取れない状態は普段の何倍、いや体感は何十倍も浮腫む。
飛行機に乗る前に着圧ソックスを履いて過ごすだけで、だいぶ浮腫みは軽減された。冬なので保温にもなって一石二鳥だ。別の旅行で着圧ソックスを履かずに飛行機に乗ったら、靴が脱げなくなったり、逆に入らなくなったり、足先からふくらはぎにかけてパンパンで痛いという目にあった。

その他にも、機内はとんでもなく(本当にとんでもなく)乾燥するので、リップクリームやスキンケア用品があると快適度数が跳ね上がる。
あとコンタクトレンズの人は目がバキバキになってしまうので機内はメガネで過ごすことをおすすめしたい。

これらを用意するのは少し面倒くさいが、ひと手間かけるだけで、飛行機の中だって旅行の一部として大いに楽しめるのだ。

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