見出し画像

【4711パラレル】ヲダ先生とみずきっち

キャラ紹介

✻ヲダ先生
私立ドS高校の物理教師。
東大卒。IQ120。ムダな知識が多い。
好きな歌人は枡野浩一。

✻みずきっち
私立ドS高校3年生。
ヲダ先生への愛がアグレッシブ過ぎる女子高生。
好きな歌手は相川七瀬。



ψ 短歌 ψ


「5、7、5、7、7……うーん」
「なんだ? 何悩んでる? 57577は素数じゃないぞ? 約数は1、13、43、103、559、1339、4429、57577の8個だ」
「現国で短歌を詠むって宿題が出たのです。何を題材にしたらいいのか。作文と違って難しいです」
「7月6日はサラダ記念日的なやつでいいんじゃないか?」
「5月3日は憲法記念日」
「お前の記念日じゃないだろ」
「そーゆうことですか? それなら12月13日はみずきっち生誕記念日」
「字余りにもほどがあるな。なんか知ってる短歌言ってみろ」
「古池や蛙飛び込む水の音」
「それは俳句! 575しかないだろ。短歌とは、5、7、5、7、7の31音からなる短い詩のことだ。31文字であることから、『みそひともじ』と呼ばれることもある。俳句と違って季語はいらない。恋心や景色を言葉にして作者の心情を描いたり、叙情的な作品が多いのが特徴だ」
「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺それにつけても金の欲しさよ」
「それちょっと違うんだよ。『柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺』は正岡子規の俳句だろ。『それにつけても金の欲しさよ』は『金欲し付合つけあい』と言われるものだ。連歌でどんな上の句に付けてもそれらしく聞こえるという、江戸中期に流行した遊びだ。前半の句との関連はない。ま、大喜利みたいなもんだな」
「あっ、そういえばこの前どこかで短歌を見ました。壁に貼ってあったので、有名な人の作かもしれません」
「ほう、どんなんだ」
「急ぐとも心静かに手を添えて外にこぼすな松茸の露」
「そ、それは……」
「どなたの作でしょう?」
「詠み人知らずらしいけど……」
「どうしてトイレの壁に?」
「どうしてお前は男子トイレに?」


✻ヲダ先生作 
シュレディンガー博士に捧ぐ物理短歌

ご厚意は感謝いたします、が、サポートは必要ありません。がっつり働いております。執筆活動に費用はかかりません。その大切なお金で、あなたの今晩のおかずを1品増やしてくださいませ m(_ _)m