ロバで学ぶコーチングとコーチの役割
今回は、コーチングにおけるコーチとクライアントについての役割について学んでいきたいと思います。
どうやって説明しようかな~って思っていたら、Instagramにピッタリな動画があったので、その動画を元に学んでみたいと思います。
ロバで学ぶコーチング
ということで、このロバの動画。
一頭のロバがどうやら柵を出たがっています。
しかし、なかなか出ていけません。
今回のこの出たがっているロバをクライアントだとします。
柵から頭を出してくぐって出ようとしたり、飛び越えられないか少しためらってみたり、試行錯誤しています。
そこへ一頭の黒いロバが現れます。
この黒いロバをコーチだとしましょう。
柵を出たい(want to~)なクライアントのロバが、何度も出ようとしますが、中々上手く出られません。
黒いロバが二段目の柵を加えてひょいと外します。
すると、柵を出たがっていたクライアントのロバは見事にゴールを達成しました。
ついでに、他のロバも出ていきます。
最初に、柵の外に出たいという現状の外にゴールを設定したクライアントのロバ。
彼のゴールとなんとしてもゴールを達成したい!、柵の中にいる現状には耐えられないというのは素晴らしいエフィカシーだと言えます。
そのゴール達成を手伝ったコーチの黒いロバ。
彼が何をしたのかと言えば、そのままの状態の柵では外に出られないのであれば、柵を外しちゃえばいいじゃない!というものです。
コーチとしての役割としては、クライアントのスコトーマを外したという事になります。
くぐろうとしたり、もしくはジャンプして飛び越えるしか方法が無いというスコトーマに隠れた状態を、コーチの黒いロバは抽象度の高い視点でゴールを見ることができました。
なので、ゴールが柵の外に出るなら方法はくぐるでも、ジャンプするでもない、柵を外すということが出来るということをクライアントのロバに教えたわけです。
ーーーーー※注意!ーーーーー
ここで多くの人が勘違いをしてしまうのは、黒いロバが柵を外したように具体的な方法論をコーチが教えてくれると思ってしまう点です。
コーチは具体的な方法論については教えません。
方法論が見えたとしても、教えることは基本的にはせずに、クライアント自身に今回の動画で言えば、柵を外すという方法を見つけてもらうように働きかけることです。
しかし、正解は無いのでなんとかしてくぐる手段を後押ししたり、ジャンプして飛び越える方法や、柵を壊す方法を思い付いたとしても、それを実行するためのエフィカシーを高める働きかけをします。
今回の柵を外すというのは、情報としてのスコトーマを外す比喩だと思ってください。
コーチが具体的な方法論を教えてはいけない理由
これは単純な話で、本当はクライアントにはゴールは必ず達成できる状態であり、手段は問いません。
大切なことは、自分がゴールを達成できると確信できるか否か=ゴールを達成するためのエフィカシーのレベルにあるコンフォートゾーンがリアルになるかどうか?がポイントです。
もし、コーチが具体的な方法論を教えて、目の前のゴールを達成しても、次回同じような壁にぶつかった時にまたコーチが具体的な方法を教えて上げなくてはいけません。
つまり、コーチに依存した状態=コーチがいなければ何もできないクライアントになってしまうからと言えます。
更に、具体的な方法論を教えてたとしても、物理的な柵は無くなっても、外に出るかはやはりクライアント次第というわけです。
有名な「馬を水のある場所に連れては行けるけど、馬が水を飲むとは限らない」という言葉があります。
あのロバの動画でも、外に出る邪魔をしていた柵がなくなっても、外に出て良いのか?という現状のコンフォートゾーンを飛び出せるかは、クライアント自身でしか決断ができません。
「俺は柵の外に出ているのが当然だぜ!」
というエフィカシーがクライアントにあれば、柵があろうがなかろうが関係なくゴールは達成されます。
コーチングとは、「エフィカシーを上げること」というのが定義(目的)です。
もし、具体的な方法論が知りたい場合はメンターやコンサルタントを雇うことで解決していける可能性があります。
コーチングにおいて、メンターやコンサルタントを使うことは手段の一つとして認識しておいて頂ければと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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