見出し画像

人生を動かした3つの言葉

今日はハッとした言葉。みなさんにもあると思います。ハッとするというか、刺さって痛い言葉もあれば、その言葉に出会って、その言葉を糧にして「よし、頑張ろう!」と思えた、そんな言葉もあると思います。

僕が今日お話するのは3つの言葉なんですけれども、どれもその言葉に出会って「よし!頑張ろう!」「人生をこう過ごしていこう!」という目標設定につながってきた言葉です。

ひとつめの言葉は、僕が初めて就職したころ、40年ぐらい前の話です。一番最初に就職したのがコピーライターの事務所でした。デザイナーをやりたかったのですが、デザイナーをやるためには広告を対極的に見れるところに就職した方がいいよとアドバイスいただいて、徒弟制度といわれているボスがいて、弟子が3人いるところに就職しました。

そこでコピーライターの修行を始めたときに刺さりまくったのが、仲畑貴志さんのコピーなんです。特にパルコで書いていたコピーがめちゃくちゃいいものが多くて。パルコの宣伝なんですけれど、文化といいますか、思想、哲学? みたいなところまでいっているコピーで、もう本当に「こんなコピーが書けたらいいな」と思って、僕は震えていたんですね。

そのころは糸井重里さんがものすごく有名だったんですけれど、仲畑貴志さんは玄人受けするようなコピーを書いていました。一番有名なのは、おそらく「昨日は、何時間生きていましたか?」これなんですけれど、知っている方いらっしゃるでしょうかね。ビジュアルは内田裕也さんがスーツを着たまま、ニューヨークのハドソン川で泳いでいる絵なんですよ。

「昨日は、何時間生きていましたか?」って書いてあって、めちゃくちゃかっこいい。昨日は何時間生きていたか。これ、僕、今でも思いますね。

これを代表として「荒野に出ることだけが、冒険じゃない。」とか「ケンカはやめた。だから、もう負けない。」とか「死んだらどうなるのだろう。考えていたら涙が出ちゃった。」とか「心を動かしても、汗を流せることを知った。」とか。

「賛成1、反対9。どちらも、間違いじゃない。」とか「奇麗なものと奇妙なものは、どこか似ているね。」とか「あなたも、わたしも、ちょっとずつ狂っています。」とか「うまくしゃべるほど、ウソになってしまうなあ。」とか、みんなすごいいいですよね。

みんなすごくいいんですけれど、僕はこの中のひとつにものすごくハッとしました。それがこちらです。

「目的があるから、弾丸は速く飛ぶ。」

沁みましたね。弾丸が速く飛ぶのは、目的があるからだ。じゃあ僕の人生、目的があるのか、と。僕の人生がノロノロしているのは目的がないからじゃないかと、青二才の僕は思ったわけですよ。弾丸が速く飛ぶためには目的がいる。僕の人生の目的はなんなんだということ。本当にこの言葉に出会って考えさせられた。それがひとつめの言葉です。

そして2つめの言葉は、2011年、2012年それぐらいのころに、僕は実業のMonkeyFlipで、もうオリジナルのメガネをつくっていたのですが、型をつくって、そこにメガネの素材のアセチというプラスチックを流しこんでつくるというメガネづくりに挑戦していました。

うまくいかない。全然うまくいかない。やってもやってもうまくいかない。へこみますよ。「もうやめようかな」、「やめようかな」じゃないですね。「もうやめたいな」「この苦しみから逃げたいな」とずっと思っていました。

その中で、その技術を使ったメガネをつくって発表するんですけれど、もうかけられたものじゃないんですよ。かけられるほどの強度がだせなかった。本当にボロボロのメガネです。ちょっと機能としてはありえないようなものしかつくれなくて、みなさんに「申し訳ありません」と頭をさげたとき。

もう、かなしいし、くやしいし、なさけないしで。そんなものが自分の中にガーッておしよせてきたとき僕を救ってくれたのは、ホンダのCMでした。

「負けるもんか。」というCMです。コピーライターなので、CMなどが本当に好きなんですけれど、こんな言葉が書いてありました。

「がんばっていれば、いつか報われる。持ち続ければ、夢はかなう。そんなのは幻想だ。たいてい、努力は報われない。たいてい、正義は勝てやしない。たいてい、夢はかなわない。そんなこと、現実の世の中ではよくあることだ。けれど、それがどうした? スタートはそこからだ。新しいことをやれば、必ずしくじる。腹が立つ。だから、寝る時間、食う時間を惜しんで、何度でもやる。さあ、きのうまでの自分を超えろ。きのうまでのHondaを超えろ。負けるもんか。」

というものです。

今の僕がこれを読んでいても、こみあげてくるものがありますね。じわーっとしますね。今でも新しいことをやってうまくいかないことがたくさんあります。でもそのときに、この言葉。

MonkeyFlipがレースのアイウェアのスポンサードをさせてもらっているときに、ホンダがいてね。もちろんですけれどもホンダの車も走っていて。ホンダのトレーラー・トラックがいると、そのわきにこれがすごく大きく書いてあって。そのときにも、今読んでいても、やっぱりしみます。そして「頑張ろう!」って思います。「負けるもんか!」って思う。本当しみますね。ハッとした言葉の2つめです。

そして、ハッとした言葉の3つめは、もうこれは有名になったのでみなさんも聞いたことあると思います。アルゼンチンのメッシ。リオネル・メッシの言葉です。

「努力すれば報われる? そうじゃないだろう。報われるまで、努力するんだ。」

これです。そのとおりですよね。メッシがいうと重いです。本当に重いです。天才ですからね。メッシがただひとつ体験していなかったのがワールドカップで、最後のワールドカップといわれつつ、そのワールドカップで優勝を手に入れる。それで「努力すれば報われる? そうじゃないだろう。報われるまで、努力するんだ。」かっこいいし、まだまだ自分は甘いなって思います。

こうして並べてみると、人生って目的をもって、壁はくるけれど諦めずにしっかり努力をしなければいけない。そういう言葉にハッとさせられているんだなと自分でも思いますし、きっと僕にたりないのはそれだということを僕の無意識が知っていて、こういう言葉に震えるんだなって思いました。

みなさんもぜひ「自分がハッとした言葉なんだったかな?」と3つぐらい書きだしてみる。思い返してみて、そこから今まで自分が歩んできた道のりとこれから自分が歩んでいく道のり、そんなところを振り返りつつ、あるいは先読みしつつ、考えてみるというのもいいんじゃないかなと思いました。

しかし、言葉っていいですね。僕、コピーライター目指しただけあって、言葉がすごい好きです。しかも日本語ってとてもきれいな言葉だなと改めて感じました。

いいねやフォローをありがとうございます。この記事はVoicy 『聴くだけで「使える」心理学』から抜粋し、読むだけで使っていただける記事として掲載しています。本編音声はこちらから↓↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?