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初心者がスポーツ観戦レポートを書く〜『全ては繋がっている』という難しさ〜

日本サッカー史上初、海外組だけで編成されたサッカー日本代表の試合、スコアレスドローに終わった結果をどう評価していいのか、素人の私にはよくわからない。

わかった事といえば、

パスミスが多かったよね、とか、相変わらず決定力がないよね、とか、久保くん意外と目立たなかったな、ぐらいのものだ。

サッカーのように、あまり点数が入らないスポーツの観戦レポートを書くのは、初心者にはかなりハードルが高い。

そもそも初心者は、ボール以外のどこを注視してゲームを追いかければいいのかわからない。だから、ゴール、というわかりやすい山場が少ないと次第に飽きてくる

サッカーの場合、シュートに至るまでのボールの流れ、例えば、パスの連携、敵の防御網との関係、ボールを持っていない味方の動きなど、GK以外の選手11人✖️2は絶えず連動して激しく動いている。

ある程度専門的な視野の広さがないと、どこに注目して文字を起こせばいいのかわからないのだ。そもそもシステムとフォーメーションの段階で初心者は挫折する。

といって、点数が入れば入るほどいいわけではない。

同日、プロバスケットボールBリーグの試合を見た。バスケットは80点を超える事も珍しくない。先日の渋谷対千葉の試合は、10秒間の間に山場が2回もやってきた。

シュートの瞬間を一つ一つ描写していたら誌面がいくらあっても足りない。試合の分岐点となった攻撃を見極める力が必要となる。最低でも20回はありそうなシュートシーンから多くて5つくらいに絞る必要があるだろう。

しかも、バスケはルールが細かく、瞬時の駆け引きも多い。ファウルもしばしば駆け引きに使われる。見れば見るほど難解で奥が深い。

では、ラグビーはどうか。

サッカーとバスケの中間、だろうか。程よく点が入る。しかし、戦力に差があると、どちらかが前半で圧勝状態、試合自体の盛り上がりがその時点でなくなる、という致命的欠陥がある。

たとえ20点差でも、バスケでは負けた方もそこそこ点が入る。80-60のように。

これがラグビーだと90-0だって平気であり得る。トップリーグでさえ、甲子園一回戦みたいな事が四六時中起こるのが日本ラグビー界の現状だ。こうなると、どう観戦記を書けばいいのか、気持ちがまず沈んでくる。なにより、初心者には勝負のヤマが見極められなくてそこが難しい。

初心者が初心者に向けて観戦記を書く、このスタンスでどう書けばいいのか。実際やってみるとかなり難しかった

今、大学ラグビーについての観戦記を書いている。試合には流れがあり、幾つもの伏線がある。どこを端折ったらいいのかわからない。

とりあえず今は修行として『見たまま.そのまま観戦記』を書いている。あえて用語は調べない。専門用語の連続に挫折して、観戦記を読めなくなる事が過去に何度もあったからだ。一般の日本語に置き換えるから、慣れた方には『ププッ』だろうが。

この作業のおかげで、試合をしっかり見るようになった。解説者のお話を聞いて、専門用語も少しずつ頭に入ってきた。そしてわかったことがある。

知識にとらわれず、感じたままを言葉にする、意外とそれが一番正確な観戦記になる気がする。

あくまで初心者が書く物として、の話だが。



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