静岡ブルーレヴズ観戦記☆4/9第12節vsブラックラムズ東京〜One Heart 青く誇り高く〜
1.富士の高嶺に降る雪は
夫は窓際の席を傾け、時折窓の外に目を向けながら小説の続きを読んでいた。新幹線ひかり号は熱海を通過した。
私はすかさず通路側の席から身を乗り出してカメラを構えた🔥
今日こそ撮ってやる🔥🔥
今年に入り既に3回も東海道新幹線に乗った。しかし、なぜか天気は味方せず、その度に私は虚しくカメラをカバンにしまうのだった🥲
霊峰富士🗻
絶対に他の山と見間違えることはない。
高さ、大きさ、美しさ、全てが規格外🌟🌟
この日東京駅八重洲口はどんよりと雲が垂れ込めていたが、出発早々青空が広がった。
クリームパンのような丸い雲が初夏陽気の青空にフンワリ浮かんでいる。
今日こそ❗️
そう、いつもあの山は突然現れるのだ😳😳
雪を被った富士山、それは神々しく、気高く、例えようもない美しさをたたえていた。🌟🌟
🌸雪と富士、そして桜🌸
シャッターを切り続け、ようやくこの時期だけの美しさをカメラに収めた。蜃気楼のようにどこか儚げな稜線が地平線に消えていく。
製紙工場の煙突よりはるかに高い頂を、私と夫は憑かれたように見入っていた。
2.REVS HEART の城下町
小泉進次郎だ😳😳😳😳❗️
私達は、浜松駅構内であの『イケメン政治家』に遭遇🌟🌟そのビシビシと発せられるオーラに圧倒されつつ東海道線に乗り換えた。
窓から見える菜の花。まるで花束のようにふわりと広がりゆらゆらと風に揺れていた。その黄色を、季節外れの強い陽射しが眩しく照らす。
御厨駅は、この日も静かに私達を出迎えてくれた。私以外に降りる客は、一様に『青』を身につけている。
階段を降りるとすぐに、『彼ら』が歓迎してくれた。
磐田市公式マスコットの白き霊犬『しっぺい』そして、真ん中の君は、、
あの『水色』チームの鳥だね🔥🔥ジュビロくん🔥🔥
私の愛するパルちゃんとはライバル🔥🔥
ここを歩くのは2度目、落ち着いて周りを見る余裕もある。なんとも不思議な眺めだ😳😳
どこまでも続く赤いロゴ、見渡す限り
YAMAHA YAMAHA YAMAHA、、、
微かだが絶え間なく響く機械音、しかし土曜のせいか人気はない。車だけが走っている。
中でも大きなYAMAHAビルの敷地壁に、ズラリとパネルが並んでいた。見覚えのある『あの水色』ユニ🔥
ユルユルだがエスパルスサポの私は、本来素通りすべきかもしれないが、誘惑に負けこの方の写真を撮ってしまった🙇♀️
まあ、この方は半分神ですから😅
『この街に【あのジュビロ】があったんだから、、まさに街の誇りだよね。』夫はしみじみとつぶやいた。
Jリーグ創成期から2000年代初頭、伝説的強豪として知られたサッカーチーム
『ジュビロ磐田』
実際にこの街に立って、改めてジュビロサポの熱狂的応援の意味がわかった。
人口17万のこの街で、ジュビロは街の誇りであり、市民の希望をも担っているのだ🌟🌟🌟
目的地が見えてきた。青空の下で、その青いロゴは清々しく私達の目に飛び込んできた。
ヤマハスタジアム
とはいえ、私達が見るのはサッカーではない。
ラグビーだ。
2022年4月9日 ジャパンラグビーリーグワン第12節 静岡ブルーレヴズvsリコーブラックラムズ東京
私の応援する静岡ブルーレヴズ
コロナ不戦敗に泣きつつも調子は急上昇❗️前節はエスパルスのホーム『アイスタ』で、強豪埼玉ワイルドナイツと死闘を展開🔥🔥試合終了寸前に逆転を許し一点差で敗れた🥲🥲
この日は、あの悔しさを【歓喜】に変えるべく、ホーム『ヤマスタ』でブラックラムズを迎え撃つ🔥
グッズ売り場でお目当てのリボンマグネットとTシャツも買えた。すでにチームマスコットのレヴズが登場、この日はしっぺいも応援に来てくれた🌟🌟
私達も、同じスポットでチーム公式ボランティア『REVS CREW』に写真を撮っていただいた。
久々に夫婦2人で撮る写真、年下夫と映る写真は殊更自分の年を感じる🥲正直複雑だ😅
振り返ると、すぐ近くに『富士山ヘッド』を被った『あの方』が立っていた🔥🔥
レヴズ社長山谷拓志さん🔥🔥
入場するレヴニスタ一人一人に挨拶をしつつ、鋭い眼光を四方に飛ばしていた🔥🔥
アイスタでお会いできなかった私は、今日こそご挨拶を、と思ったが、社長はレヴニスタと会話が弾んでいた。とりあえず今回は『社長さん、お疲れ様です』とだけご挨拶して一礼した。
『ありがとうございます』
私の一言にも、丁寧なお返事が返ってきた。
入場ゲートは、13時に向けて急に賑わいを見せてきた😳😳
今回、コロナ禍で実現困難だった企画が形を変えて用意されていたからだ🌟🌟
チームバスはほぼ予定通りにやってきた。青い柵が二重に立てられ、選手スタッフの安全は確保されるはずだ。レヴズも旗を振って出迎える。
バスから選手達が降りてきた🌟🌟
大きな拍手が沸いた🌟🌟レヴニスタの富士山ヘッドがあちこちで揺れる。
ふと、両国国技館の力士入り待ちを思い出した。
バスを降り、激励の拍手に包まれながら会場に向かう選手達の表情、、
集中した、真剣な、という言葉では言い尽くせない。
『異形の者になるようで、、』
かなり昔のテレビ番組で、狂言師野村萬斎のお母様が、舞台に立つ幼い息子の表情をこう表現した。
【ごく普通の青年が、芝に立つ闘士に変わりゆく】
花道を歩く選手達にはそんな時間だったのか。
選手スタッフの最後を、堀川隆延監督(=タッキー)が歩いた。昔からのファンらしき方が声をかけ、タッキーは笑顔で答えていた。
26年。
タッキーがこの『青い街』で生きた長い歳月を垣間見た気がした。
3、蒼き鬼神となれ
スタジアムに入ると、既に試合前練習は始まっていた。
有賀剛アシスタントコーチ(=Goさん)は、早くからグラウンドに出ていた。一列に並ぶボールを一つ一つ蹴って何かを確かめている。
ボールは緩やかな弧を描いて対角線状に飛んでいった。
『どうして楕円のボールをあんな綺麗に飛ばせるんだろうな。綺麗に回転もかかって。』
夫はうなるように呟く。
『だって、有賀さんだもの。』
私は答えた。そう、Goさんはあの頃から特別だった。
2005年1月2日、関東学院大学は大学選手権準決勝で法政大学に勝利し決勝に駒を進めた。ラグビーマガジンは、この試合のGoさんをこう表現した。
青いヘッドキャップをかぶった有賀のタックルは凶器と化した。(ラグビーマガジン2005年3月号24ページより抜粋)
あれからもう17年、今は静岡の地で若い世代に自らの技と心を伝授する。
選手達も続々とグラウンドに登場した。
神懸かったプレーの連発でアイスタを劇的に盛り上げた立役者、SOサム・グリーン選手。今日も頼みます❗️
今日もリザーブで試合を締めるSHヤッツさん。勝って試合を締めたい❗️
久々のヤマスタに心も落ち着くのか、スワート選手も中井選手もいい笑顔を見せる。
勝たねばならないこの試合、タッキーはこの日もグリーン選手と入念に話し合う。
大久保直弥HC(=ナオさん)は、ゆったりと選手の間を見て回る。
練習中に組む円陣、コーチでもあるヤッツさんが指示を飛ばす。
この日は、磐田市長草野さんのご挨拶もあった。溌剌とした声がヤマスタに響く🌟🌟
この日は風がやや強めだった。ナオさんは何度もボールを蹴り、選手達と何かを確認している。
練習は佳境に入った。
Goさんは今日も厳しい。
ブラックラムズの練習も大詰めを迎えた。
【絶対的司令塔】アイザック・ルーカス選手🌟🌟サム・グリーン選手との10番対決がこの日の注目❗️
昨季は怪我で、この時期出場のなかった日野さんと桑野さん、こうして並ぶとこれだけで頼もしい❗️
ブラックラムズは先に練習を終え、隊列を組んで引き上げていく。若き主将武井日向選手が選手達を牽引する。
この隊列と併行して、鮮やかな旗が次々と姿を見せた🐡🐠
🐟レヴズ恒例『大漁旗の花道』🐟
この間にレヴズ選手達は練習を終えていた。
勝たなければ❗️
選手達よ、ここからは鬼神となってヤマスタに凱歌を挙げよ❗️
4.前半〜One Dream 今日こそ〜
選手が入場する。
大漁旗の脇をブラックラムズの選手達が走る。
レヴズ選手達は、大漁旗の花道から入場する。
選手達は円陣を組んだ。
一点の重みを知った『アイスタの激闘』から2週間、あの悔しさを糧に歓喜の時を迎えられるか。
試合が始まった。
* * *
試合は序盤からレヴズが攻勢にでた。チャンスは早々に訪れた。
敵陣内でのラインアウトからモールで押し進む。ボールはクワッガ・スミス選手の手に🔥
電光石火😳😳
クワッガ・スミス選手は一瞬の隙を突き左斜め方向に走った🔥🔥
クワッガ・スミス選手、先制のトライ❗️❗️
レヴズの勢いは止まらない。
自陣に攻め込まれた最中、ブラックラムズのパスが通らない😳😳浮いたボールはキーガン・ファリア選手の手に🔥
そのままDASH 🔥 DASH 🔥🔥DASH🔥🔥🔥
キーガン・ファリア選手、独走のトライ❗️
さらに攻め込むレヴズ。
敵陣内ラインアウトからモールで押し込む。その後出されたボール、サム・グリーン選手が左へキックパス🔥🔥
大きな弧を描いて、ボールは走り込んだマロ・ツイタマ選手の胸へ🔥🔥そのまま左隅へ飛び込んだ🔥🔥
マロ・ツイタマ選手、鮮やかなトライ❗️
奥村選手のCGも成功❗️
ところが😨
ここから急に雲行きが怪しくなった。
敵陣でのレヴズボールのラインアウトが『ノットストレート』の判定😨
ブラックラムズはここから一気に攻勢に出た🔥
長身のマイケル・ストーバーグ選手がゴールラインに迫り、最後はやはりこの方、
アイザック・ルーカス選手トライ❗️CG も成功❗️
そして、
この試合最大のピンチはこの後やってきた😨
攻め込みながら逆にジャッカルされた事を機に押し込まれ、結果ブラックラムズボールのラインアウトに。
ボールが投じられた後の攻防、、
偶然とはいえ、レヴズSH田上選手の手は、ブラックラムズHO武井選手の左足にかかってしまう😨😨そのまま武井選手は裏返り肩口から落ちてしまった😨😨
100%ただでは済まない😭😭問題は、
イエローで済む🟨か、レッドで退場🟥か😱😱
会場の観客は息を呑んで判定を待った。
まだ、後半が丸々残っているのだ❗️❗️
判定は、、🟨=シンビンで10分間の退場。
10分で済んだ😭😭いや、ホッとするのはまだ早い❗️田上さんはSHなのだ。
誰が代わりを務めるのか⁉️
そういえば、この日シャイニングアークスは、SHレイドロー兄さんがSOとなって、新人SH飯沼選手とコンビを組んでいた🤔
となると、グリーン選手がSH⁉️いや、、
ボールを出し始めたのは13番、
小林広人選手😳😳
4度の大怪我を乗り越え、この日2年3か月ぶりの公式戦復帰だった。復帰早々『想定外』の大役が回ってきたのだ😳😳😳しかし、
小林選手は落ち着いていた。
前半はあと数分、小林選手は堅実にボールをだし続け、仲間はボールを保持し続けた。
時計ばかりが気になる🥲そしてようやく、
前半終了のホーンが鳴った。
観客の安堵の拍手が、引き上げていく選手達を見送った。
ハーフタイム、レヴズは会場を回りながら、観客に気合を入れていた。
5、後半〜Rev up❗️出力を上げよ❗️
rev=(エンジンの回転数など)を上げる
14人の円陣。守り抜けるか。攻められるか。
後半が始まった。
* * *
レヴズは開始早々、ブラックラムズのボールに絡む。ジャッカル成功❗️
こんな時、やはり頼りになるのはクワッガ・スミス選手だった🔥🔥
ラインアウトからモールへ、さらにレヴズは攻め続ける。
小林選手はボールを出し続けた。
フェイズは既に10、遂に右隅へグリーン選手が走り込む🔥しかし足はわずかにラインを超えていた🥲
ブラックラムズボールのラインアウト
この直前、ブラックラムズHO武井選手は怪我で退き、HOは代わったばかり。投じられたボールはFWが並ぶ列を超えて遠くに飛んでしまう😳😳
すかさずクワッガ・スミス選手がキャッチ🔥🔥すぐ前進🔥🔥🔥ここは捕まるが、代わりに赤いヘッドキャップがスルスルッとゴールラインに滑り込んだ🔥🔥🔥
河田和大選手 殊勲のトライ❗️奥村選手のCGも成功❗️
先輩達の手荒い祝福を受け、河田選手は愛らしい笑顔を浮かべた。
奥村選手もCG成功❗️
しかし、まだシンビンが明けるまでかなりある😨
レヴズはボールを保持し攻め続けるがブラックラムズの逆襲をうける😨
自陣で懸命にこらえるレヴズ。ボールは左へ右へ大きく動いていく。ついに、
レヴズはボールに絡みジャッカル成功❗️このピンチを脱した❗️
そして、グラウンドにヤッツさんが入ってきた🔥🔥
レヴズは、ここで14人から15人に戻ったのだ😭😭
とはいえ、ピンチはまだ去らなかった😨
ブラックラムズは一気に前に出た🔥🔥敵陣でレヴズはペナルティー🥲。ブラックラムズボールのラインアウトから、ボールはあっという間に左へ動いた🔥🔥ブラックラムズの新人『早稲田の古賀くん』が左隅に飛び込んだ❗️
ああ、古賀くん、赤黒から黒になったのね🥲
いや、こんな所で大学ラグビーの余韻に浸っている場合ではない👊👊
CGも決まり、その差は10点になっていた😨😨
レヴズは反撃する🔥🔥
サムグリーン選手、ツイタマ選手の激走🔥🔥ヤッツさんのキック🔥
その都度陣地を回復し、敵陣でブラックラムズボールのラインアウト。ゴールラインは近い。ここで再び、投じられたボールが列を越えてしまう😳😳
ここからレヴズは攻勢を強める。最後はスクラム勝負🔥
ヤッツさんが投じたボールはクワッガ・スミス選手の足元へ。
彼は即座に反応、ゴールラインへ走った🔥🔥
クワッガ・スミス選手 勝利を引き寄せるトライ❗️
ここでレヴズの選手達は、何かから解き放たれたのだろうか。その名の如く、彼らのエンジンは回転数を上げていく🔥🔥🔥
ブラックラムズのパスをPR岡本選手がインターセプト🔥🔥猛然と走り出す🔥🔥
しかし彼はプロップ、さすがに追いつかれるが、中井選手がここをつなぐ🔥🔥
最後はやはりこの男❗️
クワッガ・スミス選手 ダメ押しのトライ❗️
さらに終了間際。
グリーン選手が鮮やかに抜け出す🔥
中井選手が続く🔥
決めたのは、キーガン・ファリア選手🔥🔥
飛び込んで締めのトライ❗️
奥村選手、後半のCG全て成功❗️
会場はレヴニスタの手拍子と拍手に揺れ続けた🌟🌟そしてノーサイド。
レヴズ快勝🔥ボーナスポイントも獲得した🔥
選手達に笑顔があふれる。
POMにはクワッガ・スミス選手が選ばれた。
円陣を解いた選手達は、バックスタンドの観客のもとへ向かった。
観客はこの爽快な勝利に惜しみない拍手を送った🌟🌟🌟
バックスタンドに並ぶ一筋の青い線、この日は殊更誇らしく目に映った。
戦いを終え、両チームは互いを称え合う。
レヴズのベンチ付近では、選手とスタッフが集まり始めていた。
これから、喜びを分かち合う円陣が組まれるだろう。
私達はここで席を立った。新幹線の時間が迫っていた。
レヴズクルーの皆さんが、既にお見送りの列を作っていた。
磐田の空はまだ明るく、雲ひとつない青空のままだった。
帰りの新幹線からは、沈みゆく太陽に照らされた富士山が、うっすらと優美な姿を見せていた。
『遠征も慣れると近いね。』
そう言いながら、夫は窓枠にもたれ寝息を立て始めた。
〜あとがき〜
勝って終わるとは何と気持ち良いものか❗️
久々の快勝に晴れ晴れとした気持ちで家路につきました。
週明けのラグビー番組で『台風の目』と称されたレヴズ。
次の相手はリーグワンのもう一つの雄『東京サンゴリアス』現在首位を走ります。会場は聖地秩父宮、おそらくかなりの観客が入るはず。
ただの『目』では終わらせない❗️そんな試合を期待しています。
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