静岡ブルーレヴズ観戦記・5/5・vs東芝ブレイブルーパス東京〜Rising ❗️その日まで〜
1.立夏に
5月5日 端午の節句🎏
暦の上では立夏、らしいが、その数日前から日本列島は夏の熱気に巻かれていた🥵🥵
午後2時。
私は新幹線に乗っていた。
青空にたなびく幾筋もの雲、その下には田植えを待つ水田が広がる。
霊峰富士の頂は未だ雪が残り、空の一隅を純白に彩る。
私はこの日も『のぞみ』に、しかも『上り』に乗っていた。
『のぞみ』は容赦なく、浜松、掛川と通過していく😢😢
本当は、この日どちらかで下車したかった。
【あの試合】に参戦するために‼️
ジャパンラグビーリーグワン2022/23シーズン最終節・静岡ブルーレヴズvs東芝ブレイブルーパス東京@ヤマハスタジアム
メンバーは既に発表されていた。
この日の試合は、レヴズにとって今季最終戦以上の『特別』な意味を持っていた。
このチーム一筋39歳、元日本代表SHヤッツさん=『矢富勇毅』選手が今シーズン限りでの現役引退を発表したからだ。
ヤッツさんはスタメンに、復帰したSOサム兄さんとハーフ団を組む🔥
トライ王を狙うマロ兄さんも帰ってきた🔥
ヤッツさんと【日本選手権優勝】の歓喜を分かち合った日野さん、大戸さんもこの日共に戦う🔥
弟の洋則さんはリザーブに入った。
パンチの効いた若手達=ショーン兄さん、ヴェティ兄さん、シオネ兄さんもリザーブに。
リーマンショックによるチーム活動縮小時もクラブ残留を選び、2014シーズン日本選手権優勝立役者の1人となり、この日までヤマハの、レヴズの屋台骨として現役を貫いたヤッツさん、
最後の花道を勝利で飾りたい‼️‼️
対するブレイブルーパス。
既にプレーオフ二位通過を決めていたが、この日を消化試合とする気はないらしい。ブラックアダー監督は、驚愕のガチメンバーを並べてきた🔥🔥
フリゼル選手、モウンガ選手といったオールブラックスのスーパースター、リーチ選手、ワーナー・ディアンズ選手、ナイカブラ選手など日本代表経験者、錚々たるメンバーが名を連ねた⭐️
試合前には、ルーパス恒例の【北斗の拳もしくはゴルゴ13的ビジュアル『試合告知画像』】も公開、
レヴズくん、あの劇画が真の姿なのか⁉️
静岡も暑いだろう、、🥵
新幹線車内は、ブラインドを下さなければならないほど強い熱線が差し込んでいた、、、
翌日、私は疲れの取れない体を持て余しつつJsportsの録画を視聴、この観戦記を書き進めている、、
* * *
静岡県磐田市 気温23℃ 快晴
相変わらず風は強いのか、レヴニスタ広場に揚げられた鯉のぼりは、勇壮に磐田の空を泳ぎ続けていた🎏🎏
ホスト最終戦は、試合前から楽しい企画がてんこ盛りだった⭐️⭐️
画像に映るスタジアムは、
『真っ白』だった。
この日は先着12000名に白いワークシャツ風『レヴシャツ2.0』が配布されていたのだ。
スタンドは、白いワークシャツに身を包んだ観客で埋め尽くされている。シャツの白が初夏の陽射しに照らされ眩しい程だ⭐️⭐️
実況の矢野武さんは、放送開始からプロレス中継風に絶叫していた。無理もない。
自衛隊ヘリコプターが、ヤマスタ上空に現れ空中停止したのだ🔥地上から約16メートル、ビル五階建てくらいの高さか。
プロペラの爆音と巻き起こる強い風、その中を陸上自衛隊習志野駐屯地第一空挺団の自衛隊員4人がロープを地上まで垂らし、一気に下降した🔥🔥🔥
速い😳😳😳‼️
おおーっ‼️
スタジアムからどよめきが起こった。
自衛隊員の皆さんは、手早く腰の金具を外しその場から離れる。規律だった見事なパフォーマンスに喝采が起こる。
もちろん、これは単なるパフォーマンスではなく、有事に備えた訓練の一環だ。
こんなご時世だと、これを【本番】で使うことがありませんように、と祈ってしまう。隊員の皆さんは、選手達とそう年齢も変わらない青年達だ。戦いはスポーツで、平和よ、いつまでも💐
風と音に煽られながら必死の実況を続けた矢野さんと解説の大西将太郎さんは、とりあえず一息ついて番組を進行させる。
が、すぐにまた、言葉を止めた。
グラウンド中央にダンサー達が立っていた。
そのセンターに立つ男性、この日の最注目出演者、
磐田市出身 EXILEのAKIRAさんだ⭐️⭐️⭐️
代表曲【Riging sun】に合わせ、事前募集で選ばれた子供達と踊っている。
当たり前の話だが、
AKIRAさんは凄かった😳😳
レベルの違う【キレッキレのダンス】を披露していた。かくも緻密かつ情感溢れる動きができるのか、、
体感の強さ、間の取り方、リズム感、表情、、 ダンサーはアーチストであり、アスリートでもある。
素晴らしいダンスパフォーマンスが終わると、スタジアム内に炎が噴き上がった。と同時に、
真っ白なバックスタンドに、赤🟥と青🟦で、
【GO GO REVS】
のコレオグラフィーが現れた❗️(下掲左下写真)
両チームの選手が同時に入場する。
炎の塔が何本も噴き上がる花道を走ってグラウンドへ。
解説の大西さんは、ヤッツさんの初スタメンの際共にグラウンドに立っていた、との事。最後は言葉に詰まり、途切れ途切れになりながらヤッツさんとの思い出を振り返っていた。
ヤッツさんは2度パンパンと手を叩き、フッーッと息を吐いた。そして傍らの大戸さんと固く抱き合った。
選手達は円陣を組み深呼吸を繰り返した。
既にチームの順位は確定している。
この試合を今季の集大成に❗️
ヤッツさんの花道に❗️
試合が始まった。
2.前半〜この真白き世界よ〜
ヤッツさんが繰り出すボール、前へと突進する選手達、、
一面真っ白に光るスタジアムには、早くも
GO GO REVS ❗️
の声援が響く。
相手ボールのラインアウトからこぼれたボールに日野さんが飛び込んで奪取🔥レヴズは懸命に前進を図るが、、
ほぼベストメンバーのルーパスの圧は強烈だった💥💥
何度もゴールライン近くまで迫るが、その度に赤いタックルが猛然と襲い、赤い腕がガシリと伸び、ボールを奪われた😢
対してルーパスは、攻勢に出るや否や速いパス回しでレヴズ陣内に雪崩れ込む🔥
2番原田選手がレヴズディフェンス網を破ったのを機に、最後はモウンガ選手が放つ右への長いパスが、フリゼル選手へ繋がった。
前半8分 フリゼル選手 スター競演のトライ。
0ー5 ブレイブルーパス先制。
レヴズはすぐ攻勢に出る。
中央付近でレヴズボールのスクラム。
ボールをスクラムに投げ入れ後方に回ったヤッツさん、すぐ自らボールを持ちそのまま疾走🔥
しかし、
ここは相手SH杉山選手に奪われてしまう😢
ここからのブレイブルーパスの攻撃は、まさに電光石火💥だった。
ラインアウトからのサインプレー(by 大西さんの解説)が決まる。
前半15分 ナイカブラ選手がスルスルとゴールラインまで走り切ってトライ🔥
モウンガ選手もCGを決めてきた🔥
0ー12
ブレイブルーパスの攻勢は止まない。
速いパス、強いフィジカル、ルーパスは減速もせず突進、一度のタックルで止まらない😨前進への連携は実にスムーズだった。
前半19分 杉山選手トライ🔥
0-19
レヴズは反撃する。
GoGo REVS❗️Go Go REVS❗️
声援が響きわたる中、敵陣深くでレヴズボールのラインアウト、
しかし、ボールを奪われてしまう😢
が、その後、
相手ボールのスクラムながらこの勝負に勝ち、ヤッツさんはすぐにボールを回し始める🔥
山下さんが、ジャック兄さんが、ボールを持って【赤い壁】に突撃する💥
何度も跳ね返されるがヤッツさんは指示を出しつつボールを出す。
遂にサム兄さんから左へマロ兄さんへの長いパス🔥、捕まりそうになったところで、マロ兄さんは反転しながら内側の山口さんに絶妙なパスを通す🔥🔥
山口さんは、そのままゴールラインを駆け抜けた🔥
前半26分 レヴズ 山口さん 技ありのトライ⭐️⭐️
サム兄さんもCGを決めた⭐️⭐️
7ー19
観客席から拍手が起こる。そしてそれはすぐ選手を鼓舞する手拍子に変わった🔥
それにしても、
ルーパスのタックルは強烈だ💥💥
その威力は、破壊、という言葉に近いか。骨が軋む様な衝撃音がする😨
レヴズは攻め続ける。
サム兄さんが両腕を後ろに振り切って美しいバッグパスを放つ⭐️これを機に一気に敵陣へ。しかしノックオン😢
ルーパスボールのスクラム、
レヴズはこの勝負に勝つ🔥レヴズは再びスクラム選択するが、今度はブレイブルーパスが勝ち陣地を挽回される😢
ここで、
ルーパスの蹴ったボールがノータッチで外に出た。
山口さんがすぐボールを持ち走り出した🔥
敵陣内に入りゴールラインを目指すレヴズ、この間ルーパスにペナルティー。
前半35分 レヴズはショット選択、
サム兄さんは確実に決めた。
10ー17
その後双方に痛いミスが出たこともあり得点は動かない。
やはり相当暑いのか、選手達の顔は汗で光っている。
終了間際、
敵陣に入ったレヴズ、ヤッツさんからサム兄さん、さらに12番シルビアン兄さんが密集から抜けて走る🔥ボールは伊藤さん、そしてマロ兄さんへ🔥
兄さんは反転しながらゴールラインへ手を伸ばすが、、その前に体をライン外へ押し出されてしまった😢
このまま前半終了。
ハーフタイム。
画面のスタッツ表が消えると、緑の芝に再び白いダンサー達の姿があった。
レヴシャツを着たEXILE TETSUYAさん・小森隼さん(GENERATIONS)と子供達が軽快に踊る⭐️
そして、もう一曲、
私世代の男性なら、一度はコンパで腕を回しただろうか。
【Choo Choo TRAIN】
先頭にAKIRAさん、その後ろに、
なんとゴローさんが腕を回しながら回転している😳😳
心も体も躍動するスタジアムが、青空の下に広がっていた。
3.後半〜Before the daylight
後半開始早々、サム兄さんが抜け出した🔥
一気に敵陣へ🔥
この間ルーパスにペナルティー。
レヴズはショットを選択、
サム兄さんはここも決めた⭐️⭐️
13ー19 6点差‼️
日はまだ高いのだろうか、
画面から見ても眩しいほど、バックスタンドは一面白く光っている⭐️⭐️
この後、ルーパスの猛攻が始まった🔥
10分、ナイカブラ選手 トライ。
18分、モウンガ選手 トライ。
いずれも鮮やかな連携プレーだった。
13ー33 気がつけば20点差に😨😨
その直後、
ヤッツさんが選手達とハイタッチを交わしている。
交代だ‼️
交代のSH岡崎さんと抱き合い、グラウンドを走って行くヤッツさん、
白いラインを踏み越えながらくるりとグラウンド方向に向きを変えた。そして、
深く長く一礼した。
客席から拍手が沸き起こっていた。
グラウンドには交代で入った弟の洋則さんがいた。
試合は続く。
敵陣内ながらブレイブルーパスがボールを保持、キックでボールを出そうとしたその瞬間💥
茂原さんがボールをチャージ🔥
斜め左方向に転がるボール、駆け寄るルーパスの選手は2人、しかし茂原さんは左隅へ迷わず飛び込んだ🔥🔥
茂原さん、ヤッツさんへ餞となる渾身のトライ⭐️⭐️
サム兄さんは難しい角度を決めてきた⭐️⭐️
20ー33 13点差❗️
残り時間はあと20分❗️
しかし、
この直後、キックしたボールをダッシュしたディアンズ選手がそのまま疾走、トライを決めレヴズを突き放した。
モウンガ選手のキックも精度抜群だった。
レヴズにシンビン🟨が出たこともあり、残り10分は選手にもレヴニスタにも苦しい時間だった。
プレイブルーパスはこの機を逃さなかった。
リーチ選手を含む3トライを立て続けに上げて勝負を決めた。
速く、強く、巧く、
ルーパスは強かった。
ノーサイド
今季最終戦は、前節に続き、大敗だった。
この戦い=『ラグビー人生序章の戦い』を終えて、ヤッツさんはレヴズの選手達と一人一人抱き合った。さらにルーパスの選手達と握手を交わした。
グラウンドには、ノンメンバーの選手達、スタッフが集まっていた。
これから『シーズン終了のご挨拶』が始まるのだ。
まずは山谷拓志レヴズ社長のご挨拶があった。
この気温の中スーツに身を包んだ社長の顔は日に焼けていた。
社長のご挨拶は、いつもの如く明快だった。
スポンサーその他各所にお礼の言葉を述べ、今季の各種数値を公表して昨季と比較、今季状況を総括した。
さらに、こう言葉を続けた。
『次から、新しいフェーズに入ると思います。また更なる成長と日本一、結果を出すべく、精進して参りますので、来シーズンも是非ともサポート、声援の程よろしくお願いいたします。』
続いて、藤井雄一郎監督のご挨拶が続いた
『来季は確実にトップ4に行ける感触は掴んでいます。
ぜひ次は違うステージで赤いジャージを倒したい。』
最後にクワッガ兄さんがご挨拶した。怪我で帰国していた兄さん、来季も頼りにしています⭐️
ご挨拶が終了した。
続いて、
ヤッツさんの引退セレモニーが始まった。
大型ビジョンに、これまでの足跡が次々と映し出されていく。気迫溢れるプレー、仲間への叱咤激励、病室で足をグルグル巻きにされた姿、、
ヤッツさんは何度も涙を拭っていた。
3度の大怪我を克服、復帰、日本選手権優勝の歓喜、、映像はヤッツさんの起伏に富んだラグビー人生を流していく。
『やっつは静岡ブルーレヴズの誇りだ』
そのテロップの後、先日の【150キャップ獲得】の映像が流れる。
これからも、、誰もがそう思っていた。この数字は『通過点』ではなく、『節目』、だったとは、、
映像の最後はこう締めくくられた。
『やっつ たくさんの感動をありがとう』
観客の拍手が鳴り響く中、ヤッツさんのご挨拶が始まった。
仲間へ、スタッフへ、ファンへ、時に声を詰まらせながら、感謝の言葉が続いた。
『僕がいうのもなんですけど、すごく素晴らしいチームなんで、これからみんな頑張ってやってくれると思うんで、皆さんも諦めずに最後まで応援よろしくお願いします。そして、
必ず優勝するので、それをみんなで喜びましょう』
観客の拍手とねぎらいの声がさらに大きくなった。
ここで、
『あの人』が、花束を持って現れた。
早稲田大学、ヤマハ発動機ジュビロでの恩師、
『きよみい』だ‼️
ヤッツさんの涙は止まらなかった。
一緒に記念撮影するヤッツさんときよみい、
ヤンチャな早大生と青年監督は、39歳と56歳になっていた。
きよみいはヤッツさんの頭を何度も撫で、その場を離れていった。
【惜別の記念撮影】
両チームの選手達、スタッフ達がヤッツさんを囲む中、イヤホンをしたゴローさんは、その進行を1人カメラの後ろで見つめていた。
〜あとがき〜
映像で見るだけで、これだけ【楽しい】と思えた試合も初めてでした❗️
レヴシャツに染まった純白のスタジアム、
自衛隊員の皆さんによる高所ロープ降下、
EXILE AKIRAさんを中心としたダンスパフォーマンス、
真っ青な空、瑞々しい芝、SNSで見た幾重にも泳ぐ鯉のぼりの群れ、
初夏の静岡で刻まれた鮮烈な記憶、この日ヤマスタを訪れた人の多くは、【またここに来たい】と思うでしょう。
試合の結果は厳しいものでした。上位チームとの差は詰まってきた、とはいえまだ越えるべき壁があることも明らかです。
『日本一、結果を出すべく』
社長の言葉に嘘はないでしょう。Bリーグ時代から徹頭徹尾【有言実行】を貫いてきた方です。来季のレヴズに何が起こるのか、今から楽しみです。
今季は、家庭の事情で早い時期から静岡遠征できないことが決まっていました。
この日の映像を見ながら、
『来季こそ、一つでも多くホスト試合を堪能したい❗️』そう思わずにはいられません。
まずは、レヴフェスへ❗️
さて、改めて、
ヤッツさん、本当にお疲れ様でした‼️人生の第二章が更に輝かしいものとなりますように心からお祈り申し上げます。
2023/24シーズン静岡ブルーレヴズ観戦記はこれが最後になります。来季こそ、一戦必勝のプレーオフまで筆を走らせたい、そう願いを込めながら筆を置きたいと思います。
読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。
最後になりますが、
試合では渾身の全力プレーで、グラウンド外では朗らかな笑顔とパフォーマンスで、いつもレヴニスタの心を励まし、和ませてくださった選手の皆様、
エキサイティングかつハートフルなホスト試合、魅力的なグッズその他、心沸く企画の数々を作り上げてくださった五郎丸歩CROを始め事業部スタッフの皆様、
毎試合、来場者にホスピタリティー溢れるサポートを続けてくださったレヴズクルーの皆様、
個々の選手達の心と体を日々鍛え上げ【闘う集団】へとまとめあげ、今季いくつもの劇的な試合を創りあげてくださった藤井雄一郎監督始め強化部スタッフの皆様、
そして、
ラグビーの試合を、単なる『勝負事』ではなく、年齢性別の枠を超え誰もが楽しめる【エンターテイメント空間】にすべく、粉骨砕身努力を重ねてこられた山谷拓志社長に、
一レヴニスタとして、
心から御礼申し上げます。
拙い筆ながら、この作品を皆様に捧げます。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?