静岡ブルーレヴズ観戦記☆vsクリタウォーターガッシュ昭島〜誰かの『夢』となるために〜
1.秋はどこへいった⁉️
季節外れの暑さが続いている。静岡県西部の予想気温は28℃ということだが、、
私が応援するプロラグビーチームの
静岡ブルーレヴズ(ジャパンラグビー・リーグワンD1所属)
この日3度目のプレシーズンマッチを迎えていた。相手はD3の
クリタウォーターガッシュ昭島
水処理薬品、機器の大手企業『栗田工業』ラグビー部だ。
昭島=あきしま、と読む。
この地名を知る人は都民でも多くはない。
人口約11万人、東京駅から♪真ん中通るは中央線♪の特別快速で約40分ほど西へ向かうと、東京多摩西部の基幹都市『立川=たちかわ』に着く。
この『立川』からJR青梅(=おうめ)線で約10分、市の中心地『昭島』駅に到着する。米軍基地『YOKOTA BASE』の最寄駅『福生=ふっさ』がさらにその二つ先にある。
それにしても、JR青梅線は難読駅多いなあ😅😅
1980年代、昭島駅北口一帯は大開発された。駅前大型ショッピングモール『モリタウン』を中心に、ホテル、体育館、グラウンド等が点在する広大な複合文化施設に発展して現在に至る。
ウォーターガッシュのホームグラウンドは昭島駅北口から徒歩5分、この施設に隣接している。
ちなみにこの街は、静岡ブルーレヴズ社長山谷拓志さんの生まれ故郷でもある。
ウォーターガッシュは、2017年にトップチャレンジリーグ(現D2)に昇格、その翌年昭島市へ移転した。2022年開幕の新リーグではD3からの出発となる。
もちろん、新リーグのディビジョン分けに際して『チームの戦績』は1要素に過ぎない。
サッカー天皇杯予選でJ1とJ3のチームが対戦するのとは様相を異にする。
今回レヴズのメンバーは下記の通り。
若手とベテランが程よく混じっている。嬉しいことに、昨季大怪我をしてリーグ出場のなかった桑野選手がリザーブに入っていた🌟🌟🌟
手術、リハビリという長い試練を越えて、戦いの場に戻ってきたのだ🥲🥲SNS上でその過程を見てきただけに感慨深い🥲🥲
さて、
それなりに力の差があるチームとの試合はどのような意味を持つのだろう。観戦初心者の私は知る由もない。
ただ、この試合の真の目的は『勝利』ではないだろう。
掲げる理想と目の前の現実
今どこまで近づいているのか。各選手とチームの『現在地』を確かめる80分になりそうだ。
〜そこに行けば どんな夢も 叶うと言うよ 誰もが皆 行きたがるが 遥かな世界〜 (1978年リリース ゴダイゴ『ガンダーラ』より)
2.気がつけば試合中⁉️
いつYouTube配信は始まるのだろう⁉️
呑気に黒い画面を眺めていると、なんだか眠気まで襲ってきた。もう開始時間2時をとうに回っていたが、始まる気配はない😨😨
そういえば、今日はウォーターガッシュが配信するんだっけ😳😳⁉️
慌ててウォーターガッシュのYouTubeを確認する。
あれ😅😅⁉️既に試合が始まって点数まで入ってるぞ💦💦
事態は飲み込めなかったが、このまま最後までウォーターガッシュのYouTube配信で観戦することにした。
それにしても、この日の磐田市大久保グラウンドは風が強かった😳
時折、ゴーッと唸るような風音💨が聞こえてきた。これが配信にも影響を及ぼしたようだ。
試合は、開始からレヴズ優位で進んでいる。
密集での攻防
初心者、特に女子には、ただ選手の背中とお尻ばかりが見えて誰かいるかもわからない『映えないシーン』として人気がない😅😅見えないところで激しい駆け引きが繰り広げられている、らしいが、、😓😓
それにしてもこの試合、
密集って本当に大事なシーンなのね❗️😳😳😳と改めて実感した。
ウォーターガッシュの『圧』は明らかに足りなかった😞😞いや、タックルに入るタイミング、角度の精度がレヴズと違うのだろう。さらにタックルそのものの強度👊が違う。
レヴズの選手はボールを奪われない。逆にウォーターガッシュのボールに激しく挑み奪取する。
しかも、防御が続くうちにディフェンスは一方にかたよってくる。ここで密集から放たれたボールが、1人目、2人目と渡る頃には、ゴールライン前に誰もいなくなっていた。
トライが注目されがちだけど、その前が大事なのよ❗️ここまでディフェンスに時間取られると、もうなにもしようがない。
途中からみたので、この声の主が誰だかわからなかった。試合後、公式HPやSNSなどで調べてみたがわからない😢仮にここでは『Mr.ガッシュ』とさせていただく🙇♀️
それにしても、
この方の解説が抜群にわかりやすかった❗️ラグビーのポイントを解きほぐして簡潔な言葉で表現してくださる🌟🌟🌟🌟
なるほど、トライは結果であって、その前のこの地味なプレイの出来が帰趨を分けるのか🤔
レヴズは、ベテラン伊藤選手が早々にトライを決めた。そして、
この日の白眉はなんといっても彼だろう。
SO 清原祥選手
このポジション、昨季トップリーグはとんでもなくレベルが高かった。
サンゴリアス東京はAB’sのバレット兄さん。
クボタスピアーズはバーナード・フォーリー選手、
埼玉ワイルドナイツは日本代表松田さん、等
ゲームメイクは当然として、自らボールを持って『自分で試合をなんとかしちゃう』人達だった。
この日の清原選手は、文字通り『自分で試合を作る』人だった。
その、不規則でリズミカルなステップと、一気の加速は、ゴールラインまでグラウンドの空気を切り裂いていくかの様だった🌟🌟🌟
いやいや、お見事😳😳😳
その後も、FB中井選手、FLマルジーン・イラウア選手がトライを決めた。スルスルっと抜け出し余裕のトライ。レヴズが先手先手を取って試合の主導権を完全に掌握していた。
前半だけで5トライ、早くも一方的な展開を見せていた。
3.ラグビー=1人ではできない⁉️
後半もウォーターガッシュのYouTube配信で観戦を続けた。
驚くほどこなれたMC姿を見せていた女性の方は、ウォーターガッシュの配信番組『マンデーガッシュ』のMC『夏目っち』こと夏目真紀子さんらしい。1番奥はレヴズ側のゲスト小林広人選手。奥から2番目が、あのMr.ガッシュだろうか⁉️
おそらく発声から違うのだろう。夏目さんは、FMラジオのようにメリハリのついた心地よいトークを繰り出して試合実況を盛り上げた🌟🌟
【何も考えずに喋るから😓】、とチームメイトからMC役を心配されたという😅😅小林選手も、穏やかにチーム状況を語ってくれた。昨季大怪我をして、手術日は桑野さんの翌日だったとの事😳😳
この日のウォーターガッシュ配信は、単なる実況解説を超えた『スポーツ番組』だった🌟🌟
プレイでもウォーターガッシュは奮闘した。
特にスクラムは、時にレヴズを後退させる力強さも見せた🌟🌟後半は密集でも強さを見せ、一気に飛び出して何度も好機を演出した。
ただなぜかトライに至らない😢😢
1人ではだめなのよ!ラグビーは1人ではできないの。どんなにその1人に力があっても❗️
ボールを持ち一気に駆け抜けたものの、レヴズ防御網にかかり、あえなくボールを奪取された場面、
Mr.ガッシュは、この様に表現してサポートする選手の不在を嘆いた。
サポート❗️サポートだ❗️
W杯2019だったと思うが、NHK豊原アナの絶叫の意味が当時よく分からなかった。こう説明されると納得できる🌟🌟🌟
ルール上、捕まったらすぐ手渡せる味方の存在が必要なのだ。
たしかに、レヴズはトライの際、傍らに別の選手が走り込んでいた。
SO岡崎選手のトライの脇にはFB奥村選手の姿があった。SH篭島選手も常にトライする選手を追っていた。
結局、レヴズは後半だけで7トライを決めた🌟🌟🌟
相手とスキルに差があれば、前半から相当の体力を防御に使わなければならない。その必然として、ウォーターガッシュは、後半が進むにつれてレヴズの攻撃を止められなくなってきた。
とにかく、声出していかないと❗️
Mr.ガッシュの言葉は少し意外だった。
声出しって、このレベルでもやはり必要なんだ😳😳
いや、このレベルだからこそ必要なのかもしれない。少しの気持ちの立て直しで、プレーも改善できる能力があるのだから。
このまま試合は終わった。
レヴズは快勝した🌟🌟🌟
ノートライに抑えたところには大きな価値があるだろう🌟🌟🌟
まだラインアウトの安定は十分ではない。不用意なノックオン等ヒヤッとするミスも散見された。
選手達、指導陣の手応えはどうだったのか。
試合後、ジンワリとしたシーンがあった🥲🥲
ヤマハのレジェンド山村さんとかつてヤマハに在籍していた中島選手がレヴズ側にやってきたのだ🍀🍀🍀
山村さんは今季からウォーターガッシュのスクラムコーチ兼FWアドバイザーに就任している。
第二の人生を静岡県西部から東京多摩西部へ。
意外と違和感はなかったかもしれない💦💦新宿まで30分ほどで行ける土地ながら、昭島は驚くほど長閑な街だ。
山村さんの表情は、驚くほど穏やかで、どこかはにかんだような雰囲気さえあった。
かつてのチームメイト達が2人を激励した。
久々の『帰還』
クラブハウスにはまだ赤でYAMAHA 、青でJubilo の文字が刻まれていた。
2人が立ち去った後、ヤマハ発動機ジュビロ改め静岡ブルーレヴズのメンバーは円陣を組み、堀川監督を中心に三本締めでこの日を締めくくった。
〜あとがき〜
今いる場所で居場所を手に入れようとする者、新天地で新たな活躍を誓う者、第二の人生を新たな環境で始めた者、、
人生にはいくつもの節目があり、その都度決断と決意を胸に生きていく、そこには成功も失敗もありません。
さて、新たな環境で人生を始めたお二人、
『ここって、本当に東京⁉️磐田より田舎じゃね⁉️』と思われたでしょうか💦💦実は、
静岡県と東京多摩西部には一つの共通点があります。
エンターテイメントの不足
です。もちろん、静岡にはジュビロ磐田、清水エスパルスというスポーツエンタメが存在しますが、あれだけ県民が熱狂するのは、単に静岡がサッカー王国だから、だけでは説明できません。
どちらの地域も、
美術館、博物館、劇場での芝居やアリーナでのコンサート等、東京都心部では日常ともいうべき『エンターテイメント』が決定的に不足しているのです。
都民であるはずの昭島市民、ところが、東京都美術館も歌舞伎座も東京ドームも味の素スタジアムも泣きたいくらい遠い場所😢そんな街にラグビーチームがやってきました🌟🌟🌟
東西に長い静岡県も事情は同じです。
サッカーにしても、物理的に遠くてジュビロにもエスパルスにも肩入れしにくい、そんな地域の方も少なくありません。そこに『静岡』を名乗るラグビーチームが現れました🌟🌟🌟
『遠くの英雄より近くのヒーロー』
夢や目標を託せる人が身近にいる、ということ、それは、心の癒し、励ましとなるだけではありません。特に子供達にとっては
【夢を広げる】役割も担うのです。
静岡県、東京多摩西部に住む子供達の『夢を広げる』存在となってほしい🌟🌟🌟🌟
そんな願いを込めながらこの観戦記を書きました、
それにしても、ウォーターガッシュの広報力はお見事でした🌟🌟🌟両軍の主将インタビュー、さらには自軍HCが今日の反省と手応え、今後の展望を語る、無観客試合を一つの『エンタメ』として仕上げた手腕にただ感心するばかりです。ハーフタイムの子供の質問コーナーも微笑ましくて🌟🌟
『昭島市内の好きなラーメン屋さんは?』
この質問に
『ひがしなかがみの、、、』
と答えた選手の方、すっかり昭島に馴染んでいますね🌟🌟
JR青梅線はつくづく縁起のいい駅名が多い路線です。
ひがしなかがみ=東中神 ですから🌟🌟
昭和記念公園にもほど近い地域ですが、あのひっそりとした駅前周辺に美味しいラーメン屋さんがあったとは🤭