サイコパスを無効化する技術

サイコパスについて文章をまとめたところ、長文になってしまったので4回に分けて紹介することにしました。

起   サイコパスの定義について

承   サイコパスへの対処方法

転   日本社会の問題点

結   サイコパスを無効化する技術


最初から読みたい方は、サイコパスの定義についてから
https://note.com/903spo/n/n0024ba049623
今回は、「結」サイコパスを無効化する技術
今回は特に重要な部分が多く、短くまとめるために省略した部分も多い。
なので、もしこの文章を読んで重要な内容と感じたのであれば、疑問に思った部分はどんどん質問して欲しい。より具体的で実用的なお話が出来ると思う。


ここまで、サイコパスの対処方法について被害者の立場から話してきた。
しかし、被害者を生み出すサイコパスの存在は、直接の被害者ではなくても十分に不快な存在で、社会的に害悪である。
前半のサイコパスの説明でも書いた通り、たとえ組織のリーダーの立場にあっても、サイコパスの存在は組織全体の空気を変えてしまう力がある。特にサイコパスの能力が高ければ高いほど扱いは難しくなる。
サイコパスに主導権を握られ、犠牲者を生み出すことは社会的損失に繋がる。
ここからは、被害者の立場からではなく、被害者を生み出さないための対応方法について説明する。


例えば、職場においては、一緒に仕事すると楽しい、やりやすい、安心と言う空気を作り、被害者を生み出さないやり方で主導権を握ってしまうことです。
サイコパスは、平気で犠牲者を生み出してしまいます。犠牲者が出るところから、優越感、楽しいと感じたり、連帯感、安心と感じたり、時には仕事がやりやすいと感じることもあるかもしれません。また、犠牲者を出しながら仕事をすることに、楽しさ、やりやすさ、安心という感情がなくても、自分が犠牲者になりたくない気持ちから一緒に犠牲者を作ってしまう。

被害者を生み出さないやり方で主導権を握ってしまう方法。ひとりひとりが楽しく、やりがいを感じ、互いに高め合う関係で、仕事のできる人、出来ない人、それぞれが自分の能力を出し切ることが出来て、組織として最大限のパフォーマンスを発揮することが出来る環境を作る。
これが王道だと思います。王道を理解し、イメージを共有することはとても重要です。
王道という表現は大げさなので、被害者を生み出すことのない、ちゃんとした関係を築くと表現した方が良いかもしれません。

しかし、実際に被害者を生み出さないやり方で主導権を握り、すべての条件を揃えるには高い能力が求められます。
比較的能力の低い者が必然的に被害者になりやすい状況に対して、比較的能力が高く計算高いサイコパスを排除することは、とても難しいです。

目標設定を工夫することが、現実的な対応方法になります。この方法だと、高い個人の能力に依存する必要がありません。加えて、ひとりひとりにちゃんとした関係をイメージさせることによって、簡単に実現できるはずです。しっかりイメージを作っておかないと問題に直面した時に簡単に壊れてしまうので、しっかりとイメージを構築しておくことが大切です。

例えば、学校において、クラスのテスト平均70点以上と目標設定してしまうと、勉強の出来ない子に対して必要以上に劣等感を与え、勉強のできる子に対して必要以上に安堵感を与えることになってしまいます。それよりも、合計3000点以上と設定した方が、出来ない子は出来ない子なりに点数を伸ばす事が目標になりますし、出来る子は出来る子なりに点数を伸ばすことを目標に出来ます。また、出来る子は伸びしろに限界があるので、必然的に他者を助けることのメリットにも気が付きやすくなります。

目標達成や、ひとりひとりがストイックに能力を出し切ることよりも、目標に対する連帯感、ひとりひとりが楽しさ、やりがいを感じること、互いに高め合う、支え合う関係であること、おおむねそのようなちゃんとした関係を継続できるようにすることが大切と考えます。

現代社会は、職場の中でちゃんとした関係を築くことがとても難しくなっていますので、教育現場で連帯感や達成感といった経験を少しでも多く、繰り返し経験させて欲しいと思います。


おそらく集団の目標は、以前の日本の強みであり、失われつつあるあるものだと思います。そして個人の目標、個人の強さの部分は、日本人に足りないと言われてきたものだと思います。
このふたつは、共にとても重要です。


日本の子供達は、どのような環境で暮らしているでしょうか?世界一のような大きな目標がなくても、最低限、豊かな国を作る為に必要な教育が出来ているか確認して欲しい。
しっかりとした目標を持つには、しっかりとした環境が必要です。それは、大人達が用意する必要があります。子供達には、ちゃんとした関係の中で、日々楽しく向上心を持ちながら育って欲しい。

社会には、集団としてのサイコパスも存在します。
たとえサイコパスが存在しない集団に属したとしても、集団としてサイコパスそのものの性格を有している場合もあります。集団としてのサイコパスは、確実に社会を蝕んでいきます。
一見難しい問題も、社会全体で目標を共有することで簡単に解決することが出来ます。
私は、この国の未来を、ちゃんとした関係の中で育った子供達に託したい。

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