蜂八 憲

もの書く虫。noteでは小説と時々エッセイを書きます。ノベルゲーム制作チーム「超水道」所属。 チーム最新作「ghostpia」ではディレクターとしてNintendo Switch向けに移植開発中。お仕事のご依頼▶ 8yaken@chosuido.jp

【絵本】はざまのローザは わすれない

はじめに 本作は、2015年冬のコミックマーケットにて有料頒布した同名の絵本作品を電子化したものです。 昨今の休校措置、および一部地域での外出自粛といった動きを受け…

100

卒業前に留年生が未練を聞き届けた昼の話

この大学とも、あと少しでおさらばだ。  卒業を目前に控えても、私のなかに惜別の情はとんと湧いてこなかった。4年間──そして、おまけの1年間。長く居すぎた、と思う…

届かぬ想いを飲み下した17歳の時のこと

「俺さぁ今からチョコ渡されるらしいっちゃけど、ここから見てて欲しいのな」  高校2年の、バレンタインデーの夜のこと。住宅街を一望できる程度には見晴らしの良い高台…

幼馴染との帰省を決めた12月12日の夜の話

子どもの頃から泣くのが好きだった。  だから、東京で暮らしたいと思った。  上京した理由を問われてそう答えれば、決まって相手は怪訝そうな顔をした。むしろ俺として…

母の死に意味を求めないと決めた15歳の時のこと

──遠い昔の会話が、記憶の片隅に残っている。 「また栄養の無いものばっかり食べて!」 「いや、栄養が無いことなんてないよ!」 小学生の頃、母と何度となく繰り返し…

8年越しに階下の彼女と話した昼の話

「そりゃー何も知らない人は頑張ってて偉いね〜ってヨシヨシしてくれるんだろうけどさ、私は違うって思うのね」 ***  目覚まし代わりにあたしを起こしたのは、一本の…