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【納会レポート】すべてはブランディングデザインにつながっている!?(後編)

執筆・編集 山村光春(BOOKLUCK
撮影 松村 隆史

翌日。どうやら雨は上がったようだ。
ミルク色のきれいな光が差し込む中、のっけから「各部屋に届けられているはずの朝食がまだ来ていない!」というプチトラブルがあり、グループLINEはザワザワ、納会係はバタバタ。

さらにその上、次の催しで必要なBluetoothのスピーカーがスマホと連携できず、朝っぱらからなんだか気が抜けない。いやはや、おつかれさまです!
納会隊長である仲宗根 梓さんは省みる。

「今回は何かを成し遂げたというよりも、イレギュラーなことが起きた時のハプニング対応ですよね。朝食の手配の件もそうですし、前日に立てた予定が全部ずれ込んだのもそう。西澤のように慣れてる方だったら自分も楽しみながら、うまく場を回すことできると思うんですけど。私はそうじゃないので、とにかく先行して動く。そのスキルを磨けた感じです」

いくら綿密に計画していようとも、現場で何が起きちゃうのは大前提。だからこその対応。どう考え、どう動くのか。そうした「柔軟性」もまた社会人として、デザイナーとしても身に付けるべきスキルと言えるだろう。

そういう意味では、このあと行われた運動会こそ、ブランディングデザイナーらしい「柔軟性」がスパークしたのだった。


おっと、その前に。身体の柔軟性も大切。小学生の頃と違い、みんないい大人ですもの。必要にかられ、真剣にラジオ体操に取り組む姿がなんだか尊い。

「やっぱりエイトブランディングデザインの運動会じゃないですか。ただの子どもがやる運動会じゃないよ、ってところを出したいという気持ちがありました」

と言うのは、運動会のレクリエーションを担当する中村 真菜さん。

「だから最初は、みんなでデザイナーっぽい競技にしようと考えていたんです」

ロゴ当てクイズだったり、巨大鉛筆バトンのリレーだったり。いろんな楽しいアイデアが出てきたという。「ただ途中で、ちょっと変わったギミックの効いたことをするのって、どうなんだろうと。西澤からのフィードバックもあって、やっぱりちゃんと体を動かせる、スタンダードなものがいいよねと、考えていく中で気づいていったんです」

それはデザインに例えるなら「アイデアありきで、ただ突飛なデザインをする」ところから、「本来の型に立ち戻り、結局はシンプルになっていく」ような。

「すべての仕事の場合でも、『らしさ』みたいなことって、やっぱり大事なんだなと思いました」

ということで、AチームとBチームに分かれ、円陣を組んで士気を高める。

第一種目は玉入れ。ひとつ通常と異なるのは、背負うタイプの玉入れカゴであること。チームに分かれ、相手チームのひとりが背負い逃げ回る中、みんなで追いかけながら玉を入れる。

Aチームの「背負う担当」は渡部 孝彦さん。背中のカゴに入れられまいと走り回るが、そもそも高さがないこともあり、疲れて追いつかれる隙を狙って、直に玉がバンバン入ってしまう。
続いてBチーム、背負う担当は池田 磨早己さん。もうひとつのペルソナであるお調子者キャラ(前編を参照)を発動させ、スピーディーかつトリッキーな動きを連発。チームメンバーも「すごいすごい!」と囃し立て、つられて相手チームもヒートアップ!

持てるだけの玉を持って必死に追いかけ、無理やり入れるという力技にも及び、ついには派手に転倒〜!カゴの中の玉をぶちまけてしまう。続くショーンさんが挑戦するものの、同じく転倒。

ちょっと待って、ルールを変えよう!と場を制したのは西澤さん。彼が提案したのが、カゴを「背負う」のではなく「掲げる」こと。

そうすることで「高さ」が生まれ、本来の玉入れに近い「投げ入れる」偶然性が生まれたのだった。

第二種目の「愛のラケット便」は、2人1組となって行うチーム対抗のリレー競技。各自ラケットを持ち、上と下でボールを挟みながら、落ちないように走る。落ちたらまた挟みなおし、戻ってきたら次の人にバトンタッチ、最終的にゴールが早いチームの勝ち。

ポイントとなるのは、2人のチームワーク。息を合わせて慎重に、かつスピード感も重要。すぐにコツを掴み、安定の走りを見せるのは若手のコンビが多い印象。

ただ、池田さんはここでも派手に転倒。もやはお約束。



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執筆・編集

山村光春
1970年東京生まれ。雑誌「オリーブ」のライターを経て、2000年に雑誌や書籍、広告の編集・執筆を手がけるBOOKLUCK設立。暮らしまわりや旅まわりのジャンルをおもに活動中。編著書に「眺めのいいカフェ」(アスペクト)「おうちで作れるカフェの朝食」(世界文化社)など。現在、東京と福岡との二拠点生活中。http://bookluck.jp/


撮影

松村隆史
写真家
1975年富山生まれ。大学中退後に上京。スタジオフォボスに勤務。2000年、フリーランスとして独立。自然物、暮し、料理、ポートレイトなどの撮影を中心に活動。http://www.matsumuratakafumi.com/


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