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「圧力だ」という前に為すべきNHK改革について、私はこう考える。

 

◆理事退任の挨拶

去年5月、NHKのかつての同僚達の間でSNS上でシェアされ話題になった挨拶文がある。それは4月14日に開催された第1235回NHK経営委員会の議事録に記録されていた、下川雅也理事の退任の挨拶だ。

「1期2年、短い間でありましたけれども、本当にお世話になりました。ことし日本は戦後70年の節目の年を迎えています。今、大きな時代の曲がり角に差しかかっていると思います。戦後からの脱却といった言葉も聞かれますが、私は、公共放送NHKは、戦後の理想の時代が生んだすばらしい存在であり、残すべき価値のある公共財だと確信しています。そのNHKに対する信頼が残念なことに今、揺らいでしまっています。視聴者の信頼だけが基盤である公共放送にとって、その信頼が揺らぐことは最大のリスクです」

 NHK内部のしかも経営中枢にいる役員が「安倍総理のお友達」と揶揄され、批判の対象にもなってきた現会長や経営委員会の委員達を前に、真っ向から批判的な声をあげたことに、現場の職員達から拍手があがった。

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