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象に蟻は見えない

味噌の国家認証(KEBS)のための品質検査がOKと出て、来週にはやっと認証コードがおりる。認証つきのケニア国産味噌は、当社が初。

これまで味噌は、トレーサビリティのない輸入物か、国産だが認証なしでも販売できる店舗などでしか手に入らなかった。

私たちは、ケニア人中所得者層にとってもかなり手頃な価格で味噌+味噌関連商品を購入できることを実現した。これからのマーケティングが本番である。

国家認証は商品のサンプルを提出してから21日でおりる予定が、2ヶ月半かかった。味噌は前例がないとのことでてこずった。

認証が早くおりるようにKEBSの偉い方とつなげてくださったうちのお客様のおかげで、自力では何ヶ月も放っておかれたはずのプロセスが一気に進んだ。

『象に蟻は見えない』

起業家が自覚すべきことである。

私は日本でビジネスしたことないので知らないが、海外のほとんどが、大組織が小組織の約束など守らないことの方が当たり前である。責めても仕方ない。

それは蟻をいじめようとしているのではなく、見えないのである。蟻にとって命がけでも、象にとってはどう考えても重要ではないのだから。KEBSの方々も、人間としてとてもいい人ばかりで結果的に大いに感謝しているのだが、KEBSという象にとって、蟻の事情は加味できなかっただけである。

起業家は自分には力もリソースも限られていることを自覚し、持っているもので最高の勝負をしなくてはならない。

だから、もし大組織が約束を守ってくれなかったら、SNSなどでどれだけ酷いことをされているか、叫ぶのも手である。誰かが一緒になって蟻をいじめるなと叫んでくれたりする。根回しをしてくれたりする。大組織は、拡散されて汚名を着せられてはいけないから、それをきっかけに一生懸命動いてくれたりする。

資本もコネもないならば、自分のやれるやり方で、闘う。それが起業の基本。アルファジリも不条理をうまくかわすのが流石にうまくなっているが、それでも私たちはまだ蟻である。

自分が大きくなっても、蟻を潰す存在にはならないぞと戒めつつ、持てる武器でこれからも戦っていく。

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