家族の絆を育むために家族会議を始めた話

この記事の要約

・家族の絆を育むことは、パパの大事な役割だと思う。
・僕の思う絆とは『お互いが主人公として自分の人生を歩むことを、心から応援しあう関係がある』ということ。
・そのために始めたのが家族会議。楽しかったことや困ったことをふりかえり、お互いどんなことを頑張る?を話し合う会議です。
・3歳と4歳の娘も交えて、2週間に1回、2時間ほどでやっていて、妻からも好評を得つつ先日5回目をやりました。
・進め方が気になる方は本文を見てね。


家族会議を始めた経緯

コロナで外出できなかった2020年8月のお盆休みに、自分のミッションステートメント(自分自身の使命を言語化したもの)を久々に見返して更新しました。(詳細は『7つの習慣』参照)。

使命を言語化するにあたり、『私自身が果たしたい役割』も見直しました。パパの役割をどう捉えるかは色々な考えがあると思うのですが、僕は次の4つに整理しました。自分の果たしたい役割を考えてみて改めて、『家族の絆』を育むことに、具体的にアクションしたいなと感じたのでした。

①家族のリーダー
家庭を『家族が安心・信頼を学べる場』にし、各自が主人公として挑戦できるホームを育む。家族を『お互いの幸せを願い合い、支援しあえる関係』にし、家族の絆を育む。

②家族のマネージャー
理想的な家庭の営みを維持できるように、リソース管理・決定を行う。

③子どもたちの父親
・子どもたちが『自分で自分を愛せる/大切にできる人』になれるよう伴走する。子どもたち一人ひとりが自分の人生の主人公であることを尊重し、愛情を行動で示す。
・子どもたちが『他者と思いやりのある関係性を築ける人』になれるよう伴走する。主人公であること、感謝する姿勢、他者の主人公性を尊重すること、対話的態度を体現し、率先してこれらを家族に示す。

④妻にとってのパートナー
妻との愛情を育む。自分を大切にするのと同様に妻を大切にし、僕にとってではなく、二人にとってベストな選択をすることで、二人で幸せを収穫する。


僕が考える『家族のリーダー』とは

上記のように考えて、僕は『家族のリーダー』=『家族の絆を率先して育んでいく人』と定義し、次のようなことを考えました。

・家族のメンバー一人一人には、自分の人生の主人公として、自分の人生を生きて欲しい。
・僕は家庭を『たくさんの主人公が集まる場』でありながら、『お互いが主人公として生きていくことをお互いに支援しあう場』にしたい。
・つまり家庭は、『自分の人生にとって大切なことだから、他の家族のメンバーのことを支援したい』という人の集まりにならないといけない。
・そのためには『家族のメンバーのことを、まるで自分事のように喜んだり悲しんだりできるような絆』を育んでいかなくてはいけない。
・絆というのは元からあるものではなくて、育むもの。互いが互いを尊重しあい支援しあう行動の積み重ねで育まれるものだと思う。
・だからこそ、『尊重しあい支援しあう』行動が生まれて育つように、その土壌を築きたい。

こんなことを考えて、僕は家族会議を始めました。

家族会議って実際、どうやっているのか?

<家族会議の概要>
コンセプト:お互いの主人公性を支援しあう
メンバー:僕、妻、長女(4歳)、次女(3歳) ※0歳の長男は不参加
頻度:2週間に1回
所要時間:2時間弱くらい

<アジェンダ>
・前回各自が自分で決めた「がんばること」をどれだけできたかの確認する
・最近の2週間での出来事、嬉しかった事を挙げる
・各自が「やりたいこと」を自由に挙げる
・次の2週間で各自が特にやりたいことを決める
・『各自がやりたいこと』と『家族目標(=みんながニコニコで過ごす)』に対してお互いにどんな支援をするか考えて目標を立てる
・この目標がイコール『がんばること』となって、2週間後にどれだけできたかを振り返ることになります。
※パパかママが書記になり、紙に書いていきます。子供の興味を引くように、簡単なイラストを添えながら。

<ポイント>
子育てのためだけの位置づけではなく、家族全員が応援しあう場です。例えば、妻には『子供たちのママとしてどうありたいか』について妻なりの理想の姿があるはずで、妻自身がそこに向かうためにみんなでどう後押しできるか?を考えることも、この場の大切な目的です。

家族会議をやって良かったな~と思うところ

実際に家族会議を始めて、良い手応えがあったので5回目まで継続しています。2時間ほどかかるので負担はそれなりにあるのですが、それでも続けたいと思う理由TOP3を挙げてみます。

①子どもたちが『がんばること』にがんばって取り組んでくれる
家族会議の最後には『みんながニコニコに過ごせるように、どんなこと頑張ってみる?』と確認します。親目線でいうと『親が怒ったり、子どもたちが喧嘩したりを減らしたいんだけど、どうする?』というニュアンスにほぼ近いですが…これに対して、親からこうしてほしいということも伝えますが、どうするかを決めるのは本人。本人で決めたことを書き残すと、本当によく頑張ってくれます。もちろん、目標が高すぎてほとんど達成できないこともありますが、『自分で決めたこと』というのを覚えてくれているし、親からの『できたね!』という声かけに、とっても嬉しそうな表情を返してくれます。モンテッソーリ教育では褒めることは叱ること同様に良くない(どちらも大人の意図に沿って子どもをコントロールしようとしているので)と教えているそうですが、このように『自分が立てた目標』というのが前提にあると、『大人がコントロールするための褒め』ではなく、『子どもの主体性を尊重する褒め』にできて良いんじゃないかな、と思っています。

②子どもからの『異議申し立て』もできるようになる
前の2週間のパパの『がんばること』は、『怒る前に「ダメよ」「お話聞いて」を優しく4回言う』でした。実際にこれをすっ飛ばして叱ってしまって、長女(4歳)からピシャリと指摘をされたりしました。子どもはまだ小さいので、その指摘にアレコレ理由をつけて反論もできるのですが、家族会議の決め事だとそれもしにくい。子どもが『がんばること』を決めるだけでなく、親側も『がんばること』を宣言します。親側がこれを軽視すると、いずれ子どもも真似しだすでしょう。
ポジティブな言い方をすれば、上記の『優しく4回言う』は、僕が理想のパパであるために、僕自身が頑張りたいこと。そこから脱線したときに、子どもが教えてくれるようになった、ということです。こういうやりとりを通じて、家族の絆が育まれていけばいいな、と思っています。

③親から子へ過剰な期待をすること(+その期待が叶わなくてイライラすること)が減る
親が子どもにイライラすることって、日常たくさんありますよね。でも後で冷静に考えると、『3歳の子にそこまで求めても無理やんな…』と思い直すこともしばしば。理想と現実のギャップに、自己嫌悪になる、なんて日常茶飯事だと思います。
最近の例だと『ご飯を早く食べる』という目標を子どもたちが立てたのですが、実際にやってみるとなかなか目標を守れず。この目標は、妻が子どもたちにオファーして、子どもたちが採用したものだったのですが、妻自身の中にも「実際やってみると、さすがに高望みだったなぁ」という気持ちが芽生えてきたとのこと。
これを家族会議ではなく、場当たり的にやっていたらどうでしょうか?ある日突然、ご飯を早く食べてねと約束を迫って、それでも遊びながら延々ご飯を食べている…となると、それを叱って終わり、とか、約束が風化して終わり、とか、あると思います。
家族会議では『試してみることを決める』→『やってみる』→『ふりかえる』がサイクルになっているので、場当たり的にやるよりは、ずっと冷静に見られる。親側にも精神衛生的に良いし、それは子どもにとってもプラスだろうなと思います。『予め頑張ることを計画して、試してみた』からこそ感じられた気持ちなんじゃないかなと思います。

家族会議の見直したいポイント

最後に、今までやってみて課題を感じていることを書いておきます。

・2週間分を思い出すことが大変(クリアに思い出せるのはせいぜい3日程度?)
・2時間弱かかるのは長い。子どもの集中が持たない。
・家族会議のたびに『がんばること』が増えがち。

このあたりは、今後もちょっとずつ改善を試みる予定です。やり方が洗練されてきたら、また記事を上げようと思います。

おしまい。

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