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そんな都合よい話はどこにもナイ

こんにちは、秋峰です
金曜日に花屋へ行って週末は工房に籠ります
動画作成をしているのですが、
土曜にいけて翌日の日曜の朝気に入らず再度いけなおしてみたり
そんな時間がとても楽しいです

身長ほどある枝ものをいけてみよう!

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ずいぶん長い枝ものですね~
計ってみたら150cmほどありました、これで480円也
山茱萸(サンシュユ)っていいます
年が明けると花屋は一気に春めきます
春めく、ってどんな感じ?
花木(かぼく)と呼ばれる花が咲く木がたくさん店先に並びます
梅、桃、桜、っていったら誰でも分かりますよね^^

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さて、この山茱萸、買ってきたまま壺に挿すとこのようになります
魅力的に見える???

かわいそうは本当にかわいそうなのか?

いけばなは、植物のカタチを変えていけることがほとんどです

これをお伝えすると
「いや~ん、かわいそう!」という方が結構います

よくよく考えてみてください
本当にこれってかわいそうなことなの?

枝ものと呼ばれる植物の多くは木の皮1枚繋がっていれば水を吸うことができます。なので少々枝ぶりを変えたところで何一つ問題ない

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ちょっと分かりずらいのですが、太い枝はこのように体重をかけて折っていきます。これを≪折り矯め≫といいます

このようにしてどんどん植物の姿を変えていきます
カタチを変えることを≪矯める≫といいます

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これが≪矯める≫という技を使っていけた状態です

植物って面白いもので屋外で生えている状態のときはその姿がとても美しいんだけれど、切って屋内に持ち込んだとたん、そのままではぜんぜん美しくなくなってしまうんです

不思議だなぁ~、けど実際そうだからそうなのです

命は尽きるものなのだから

『枝を折る』といううわべの行為だけみてロクに考えもせずに「かわいそう」などといっている場合じゃないのです
いったん切ってしまえばいづれにしても命は尽きます
植物の手入れ方法もロクに知らず、適当に花瓶に突き挿してあっという間にダメにしてしまうより、しっかり『手入れ』をしながら魂込めていける、その植物が最高に美しく見える姿を作る、これが切った植物に対して1番真摯な向き合い方と思います

やっぱり、知識と技術は必要

大きな作品をいけると脇枝等、落とさなければいけない枝が出てきます
植物は捨てるところナシ、大切によけておき小さな小瓶などにいけて楽しみます

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台所、トイレ、ふろ場の窓枠なんかのちょっとしたところに置けば暮らしがぐーーんと豊かに美しく、そしてちょっとシャレた感じになります

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このときもただただ器にぐさー、と挿さないようにしましょうね
特にガラスにいけるときは配慮しましょう
ガラスは中が丸見えなのでそこも考えていけないととても見苦しいものになっちゃいます

たかが植物を飾る、されど植物は難しい

植物っておうちの中で飾られることを前提に生えているワケじゃないのです
だからシッカリ『手入れ』する
自分の≪手≫で自分の生活にあった形に変化させる

それが命をいただいて生活を豊かにさせてくれる植物に対する尊敬の念に繋がります
なんの知識もなく手入れもしないまま花を飾り、植物に手を入れるコトのうわべだけ見て「かわいそう」なんていわないように、

ではまた

あっ!この山茱萸をいけた動画があります
見てくださいね~


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