見出し画像

ダムに水を溜める

「ダムに水はすぐに溜まらないけれど、諦めずに少しずつ水を注いでいけばあるとき溢れてくる」
今日、コップにお茶を注いでいるときにふとこの言葉を思い出した。

これは高校生のころ、所属していたバレーボール部の顧問が部員に言った言葉だ。私はその言葉に子どもながらに感銘を受け、練習をがんばろうという気持ちになった。
しかし、同じ話を聞いていた先輩が「あの話、よくわからなかった…」と言っていた。私は理解できていたけれど(できていたつもりかもしれないけれど)、どういう意味かを説明するのが難しかった。
「こつこつやると結果につながる」の比喩表現だと思うのだけれど、水が溢れるとは?そもそもダムって何を表現しているの?と、深く考えると分からなくなってくる。
ただ、私はいまもときどきその言葉を思い出す。


理解できる人とできない人がいる話はありあまるほどあると思う。
私は「何者かになりたい」がよく分からない。
「何者」とは?何になりたいじゃなく?
「何者」という朝井リョウ先生の小説も読んだことがある。おもしろくてすき。でも「何者」がわからない。
人に聞いたこともあるけれど、それでもわからないので、ずっとわからないままなのかもしれない。
(「何者」になれた人はだれ?と聞いてみればわかるのかな。)

ちなみに父は「〜のせいで」「〜のおかげで」の違いが、65歳を超えても、何度説明してもわからないらしい。これは本当に少数派だと思うけれど。


やってみたかったお仕事が入った。自分から営業をかけていたところの案件で、念願かなってとても嬉しい。
今日もありがたいことにお仕事があるけれど、その嬉しさもあり、やはり新規開拓もしていこうとポートフォリオをいくつか郵送した。
郵送するのにも、袋に一つずつ入れたり、同封する手書きのお手紙を作成したりと、時間がかかる。そうすると仕事の時間が押してしまうので、それを取り返すために遅くまで作業することになる。
それでもやはり、私は少しずつダムに水を注いでいこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?