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vol.13イタリア買い付け旅行記「2年目スタート」

これまでのあらすじ
起業した年の秋、輸入業者の先輩に引率してもらってイタリアの本物の美食を堪能して帰国。取引先を2社見つけ、帰国してからネット通販開始
・一年間でメールマガジンを毎週日曜朝に配信。まぐまぐの懸賞で読者を集め次第に定着。しかし1年目の売り上げは800万円にとどまった
・今回二度目の買い付け旅行で初のシチリア上陸を果たす。そこで新たに重要な商談がいくつもあり、ネットビジネスの骨格が整った。

前回のビジネス日記(イタリア買い付け旅行記vol.01-vol.12)はこちら

9月30日(月) 旅立ちの朝

今回のイタリア行きを決心したのは、今年の9月上旬のことでした。周囲からはずっと「早くイタリアへ行って来い!」と言われていました。なぜか?それは、今まで一度も「シチリア」に行ったことがないからです。

初回の買い付け旅行でゲットした「主力商品・ミエラーロ(オレンジのはちみつ)」はシチリアのNOTO(ノート)という町にある、老舗「カフェ・シチリア」で手作りされる限定の品物。にもかかわらず、そのメーカーを実際に訪ねたことがないのはよろしくない。これではいったいどうやって、お客様に商品の説明ができるでしょうか?

紙の資料やメール・ファクスだけじゃなく、生産者と顔を突き合わせ、お互い理解しあうことが絶対にこのビジネスでは必要なこと。

今回の旅の目的は、大きく分けて三つあります。

 1.シチリアのメーカーを2社訪問し、工場見学と発注を行なう。
 2.フィレンツェの取引先を1社訪問し、新商品の開発や発注を行なう。
 3.ボローニャのメーカーを1社訪問し、工場見学と発注を行なう。

ネット予約の格安旅行券で行ってきます(^^)。

出張前の準備と手配

イタリアの国内を効率よく、「飛行機」で移動する回数が多いのなら、
「迷わず」すべてアリタリア航空で移動するのをおすすめします。

他のヨーロッパ系航空会社でもかなり安い格安航空券を出していますが、
「イタリア国内の地方都市」への自社乗り継ぎ便がなかったりします。
ところがアリタリアなら、たいていの都市へスムーズに乗り継ぎができ、
なおかつ国内で事前予約することによって、数フライトが無料になるのです。

すでにイタリア通の方ならとっくにご存知のことかもしれませんね。(汗)
でも私は今までずっと、その時の一番安い航空券を探して飛んでいました。
たとえば昨年の出張の時は、ちょうどアメリカのテロ事件の直後だったので
KLMオランダ航空でなんと!「往復7万円以下」で予約できました。

注)LCCが普及していなかった時代のことですので、上記の旅行事情は現在とはやや異なります。

前回はもっぱら「鉄道」での国内移動でしたから、それでよかったのです。
でも「シチリア島」は遠いので、時間的には飛行機で移動するに限る!
それなら「アリタリア」を予約するのが一番いい方法でした。

あっ。もちろん、「ツアー」の場合はこの限りではないですよ。
私は「わがまま個人旅行」なので、ツアーを利用できなかっただけです。
ツアーに参加したほうが、ホテルが安く泊まれるなど便利な面もあります

肝心のビジネス・アポイントは、何度かのメールやり取りした結果、「迎えにゆくから、ホテルの住所や電話番号を教えてくれ」とのこと。

出発の前日までに、予約がすべて整いました。あとは突撃あるのみ!先方と、うまくコミュニケートできるだろうか??初めてのシチリアそして現地で初めて会う人々。楽しみでありながら、一抹の不安が。。。

朝7時。対向車線には、都心へ向かうじゅず繋ぎのクルマたち。成田に向かう高速リムジンバスの間欠ワイパーが、ゆっくり動いています。ウインドウの水滴と一緒に、私の一抹の不安を拭ってくれているような、あたたかい気分にさせてくれました。

9月30日(月)成田発・その日のうちにローマ経由シチリアへ向かうも

成田空港まで、都心から約1時間のバスの旅。もうここから「旅気分」が
始まっています。バスの遅れもなく、無事に成田空港第2ターミナル到着。
エアのチケットを手にして、「アリタリア」のカウンターに急ぎます。確保した席は、今回も迷わず「通路側」。

これは帰りの飛行機の中で隣に座った旅なれた方からお聞きした話ですが、「旅の達人」は、「非常口付近」を指定するのだそうです。この席は、万一の時に開く「非常扉」の部分に設けられた広めの席。二人がけですが、すごく足元が広いので、ゆっくり両足を伸ばして眠れます!

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搭乗時間までぶらぶらと時間をすごし、忘れものがないか再確認して、日本最後のお買い物。イタリアでは「電気製品」が高いので(ビッ○カメラみたいなディスカウント店が少ない印象)乾電池とかは日本で買っておいたほうがいいでしょう。

また、トイレで「ティッシュペーパー」の類も海外ではあまりないし、まして渋谷の駅前のように、無料で配っていることは考えられません!これも、必ず用意したいものの一つですね。「ウェットティッシュ」も便利。

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無事に機内食(そんなにおいしくありません。念のため。)を2度食べ、ワインやらカクテルなどを頼みながら現地情報誌などをめくったり、買付け計画をしたり、音楽を聴いたりしていると、12時間のフライトはあっという間。定刻よりも30分ほど早く、いよいよローマに到着です!

ローマ到着@16時

日がまだかなり高い位置にある午後4時前には到着してしまいました。ローマからは、シチリア島の玄関口の一つ「カターニャ」に乗り継ぎです。出発時間は午後6時20分なので、2時間以上を再びぶらぶらと。。。

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シチリア島と「本土」とは、たいていローマかミラノで乗り継ぎします。「置き引き」に合わないよう、荷物に絶えず目配りしながら、カターニャ行きのポートに向かいます。途中いろんな売店がある中で、有名な「マルケージ」のワインバーを発見!

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こんなところで立ち飲みしているイタリア人ビジネスマンって、本当におしゃれでカッコイイです。。。特に「中年男性」がオシャレ!はげ上がった(あるいは短髪にしている)アタマに「アゴヒゲ」。流行の細身のスーツを身にまとって、すっごいサマになってる!

カターニャ行きの便は、1時間のリタルド(遅れ)のアナウンス。イタリアでは本当に「遅れ」が多いこと!みんな「慣れっこ」になってるから、大騒ぎになることはないんですが。。逆に、日本の「正確さ」に慣れていると、困ることもたくさん出てきます。

「リタルド」があっても大丈夫なように、常にイタリアでは「余裕」のある
スケジュールを組むことにしよう。逆に「ヒマツブシ」を楽しもう!

などと気楽なことをほざいていたら、天罰が下ります

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初日からタクシーで予算オーバー


1時間遅れの夜19時半、イタリアに舞い降りてから3時間後、ようやくシチリア「カターニャ」に向け、飛行機が飛び立ちました。1時間の飛行時間で、20時半にはエトナ火山の麓にあるカターニャ空港到着。荷物を受け取るのに手間取ってしまったこともあり、なんと最終バスに乗り遅れてしまったのでした(涙)。

予約した宿のある「シラクーサ」の町は、シチリア島東南の海岸にあります。「カターニャ」からは、さらに50キロほど南にある古くからの港町なのです。「鉄道」さえ9時前にして終電車が終わっていて(後で聞いた話、鉄道もほとんどアテにならない)さらに「終バス」に乗り遅れ。駅前でてぐすね引いて待っているタクシーに乗るしかない!

このタクシー料金が高いこと!早速交渉開始です。つたないイタリア語で、「トロッポ・カーロ!(高すぎる!)」「スコント!(まけてよ!)」の連呼!あとは筆談で(^^)。ようやく1万2千円くらいのところを1万円に交渉。
 
1時間弱のクルマ移動なので仕方ないかもしれませんが、痛い出費です。
あたりは街灯も少なく真っ暗で地理はまったく不明。お金のことよりもむしろ、早く宿について荷物をほどき、ベッドに横になりたい。。。眠い!

「カターニャ」と「シラクーサ」は50キロほど離れているのですが、高速道路を時速100キロ以上で走っても、40分はかかりました。遠いです。。。少しばかり、シチリア島の「広さ」と「交通の不便」を甘くみていました。そしてこのあと、いろいろなところで、その「広さ」を実感することになったのです。


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