理科Ⅰ類とⅡ類の違い(勉強内容編)

長らく投稿しておりませんでした、お久しぶりです、オニオンです。来週に二年前期の成績発表を控え、早いもので私の前期課程(理科Ⅱ類ライフ)はもう終ろうとしています。というわけで(?)理科Ⅰ類とⅡ類の大学に入学してからの勉強内容の違いについて、解説していきます。

結論
ほとんど変わりません。
この記事はここで終わってもいいくらいです。東大のパンフレットを見てみると、
理科Ⅰ類→数学、物理学、化学を中心に…
理科Ⅱ類→生物学、化学、物理学を中心に…
とそれぞれ説明されており、…以降に書かれた文言は全て一緒です。この文言だけ見ると、「理科Ⅱ類は生物めっちゃやりそ~」とか、「理1は数学の講義多いんかな」とか思いそうになりますが、カリキュラムはほっとんど変わりません。では、どの程度違いがあるのかを、ざっくり教科ごとに細かく解説していきます。

(1)英語、第二外国語、情報、体育(ここまで必修)、その他自分が好きに取る講義
条件完全に一緒です。
同じ量を同じテキストで学びます。この種の講義はそもそも科類ごっちゃになって授業受けます。大学では一部、自分の好きに講義を取ることが出来ますが、「理科〇類のみ募集」のような講義は聞いたことがありません。私が知らないだけであったとしても、片手で数えられる程度しかないでしょう。

(2)数学(必修)
習う内容は完全に一緒です。「理科Ⅰ類は1年の前期に数学演習という授業が必修で課されており、それが理科Ⅱ類では任意選択になっている」、ことが唯一の違いです。大学の普通の数学の講義(線型代数やら微分積分学やら)では、理論を一方向的に教えられるため、数学演習の時間にその内容を定着させていくというわけです。
そのため、理科Ⅱ類の方が数学の負担が軽いということは全くありません

(3)物理・化学(必修)
なんとびっくりこちらもほぼ一緒です。
理科Ⅰ類→力学、電磁気学、熱力学、構造化学、物性化学
理科Ⅱ類→力学、電磁気学、化学熱力学、構造化学、物性化学
という教科をそれぞれ習います。見てわかる通り、熱力学と化学熱力学の部分以外は同じことを習うんですね。熱力学と化学熱力学はたしかに多少学ぶことが違いますが、「熱力学の方が簡単」、「この学科に進むには化学熱力学学んでないと…」みたいな話は聞きません。現に、東大の進振りの条件で「熱力学又は化学熱力学を履修していること」という文言はありますが、どちらか一方を強制する文言はありません。なのでここの違いももはや誤差です。

ちなみに力学と電磁気については、入試において物理を使わなかった方のみが履修出来る特別コースもあります。ただ友達はそれでも何言ってるかさっぱりだったとのことでした。

(4)生物(必修)

一番違うのがここですかね、強いて言えば。理科Ⅱ類では、1年生の1年間(実質8カ月、計26コマ)、生物の講義があります。それに対し理科Ⅰ類は2年生の4,5月のみ(計コマ)生物の講義があります。なので単純計算で理科Ⅱ類はⅠ類の約4倍生物を勉強せねばなりません。

「理科Ⅱ類だと生物の勉強大変かな…」と思う物理選択の方もいるかと思いますが、その点は心配いりません。クラスメイトに生物選択で知識のある人が必ずいますし、テストも70~80点は覚えるべきところを覚えていれば取れます。そのため「物理選択だから生命科学ヤバい~」という声は聞きませんね。わざわざ物理選択の人が、合格直後に高校生物の範囲を履修する必要もない気がします。

これは余談ですが、私のクラスでは物理選択が最多数を占めています。生物選択は体感ですが、1/3程度かな…といった感じです。多少クラスにより差はあるでしょうが、理科Ⅱ類でもマジョリティーは物理選択と言えるでしょう。

(5)実験
例のごとく理科Ⅰ類とⅡ類のカリキュラムを説明しましょう。
Ⅰ類→物理、化学の実験を6か月かけて行う(どちらかが4カ月)。
Ⅱ類→物理、化学、生物の実験を2か月ずつ、計6か月行う。

頻度はどちらも一緒です。あと生物の実験も教科書さえしっかり読めば、物理選択だから不利になることもありません。ちなみにⅠ類の生徒は希望すればⅡ類の生徒のカリキュラムを受けることが出来るため、実験においてⅠ類はⅡ類の完全上位互換と言えます。実験のめんどくささ、不人気順は物理>化学>生物となっている気がします。生物実験ではカエルの解剖をしますが、どうしても無理な人には代替措置も用意されているみたいだったので安心してください。

まとめ
まとめると理科Ⅰ類と理科Ⅱ類でのカリキュラムの違いは以下の通りです。
・数学演習が理科Ⅰ類でのみ必修(1年前期)
・理科Ⅱ類の生物の講義数が理科Ⅰ類の約4倍
・熱力学と化学熱力学
・実験のバリエーション

カリキュラム上で違いがないなら、どっちに入ってもいいのかな?と思われるかもしれません。しかし理科Ⅰ類と理科Ⅱ類の違いは「進学振り分け」や「クラス女子率」等にも表れてきます。これについても時間があれば解説していきたいと思います。

では、またいつか。

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