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「お客様の身になって」実は結構難しい【元ホテルマンの記憶】

ホテルで仕事をしていた頃、「お客様の身になって」考えてと言われていました。若い頃はもちろん、ある程度の経験をしていた時でも接客業の使命のように言われ続けます。

たしかに通常の接客や新たなサービスを考えるとき、お客様からのクレームに対処する場合などに考えの基本として必要なことです。

でも近年、若い人たちがそういった感覚を身に着ける環境が少なくなった気がします。働き方改革などで個人の評価の方法が変わり、実績が見える化できなければ評価の対象になりにくくなりました。

さらに人員不足で仕事にゆとりがなくなり、個人のタスクを優先し評価に対して即効性のある方法や答えばかりを求めているように思います。

仕事にゆとりが失われつつある中で、「お客様の身になって考えてください」とか「身になって考えればわかるでしょう?」などをもとめられることは少しつらいと感じるのではないでしょうか。

「お客様の身になって」は実は結構難しいと思います。ではどうすれば?と言うことですが、言葉をプラスして添えるのが良いと思います。

私はいつものサービスの言葉にもう一言、その場や相手に合わせた言葉を考えて添える練習が良いと思います。お客様に対して気持ちを向ける習慣になり相手の身になる感覚を養えるのではないでしょうか。

例えば「ありがとうございます。」はなぜありがとうなのか?
当ホテルをご利用いただきまして、ありがとうございます。
いつもご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
ありがとうございます。またお越しください。など。

または「申し訳ございません」はどう申し訳ないのか?
せっかくのご用命にご期待に添えず申し訳ございません。
お待たせして誠に申し訳ございません。

いつも使っているサービスの言葉にさらに言葉を添える習慣をつける・・。
声に出せれば良いし、自身がなければ心の中で添えても良いと思います。

意識を向けてどういう言葉を添えるのが良いか、考えることで、添える言葉も増えていき、お客様の気持ちを察する練習にもつながると思うのです。

みなさんはどうでしょうか?ホテルの仕事でなくとも接客の仕事は多いと思います。その中で「相手の身になる」というのは大切なテーマだと思います。

無理のない方法で習慣になれば少しは気持ちの余裕にもなるのではないかと思います。

ちなみに、挨拶は語先後礼ごせんごれいを意識した方が効果的です。
言葉が先、礼が後です。その方が相手に気持ちが伝わりやすいし落ち着いた会話ができると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。














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