マナベエ

ホテルを定年退職しました。在宅で母の介護をしながら、今後の活動を考えつつ記事の発信をし…

マナベエ

ホテルを定年退職しました。在宅で母の介護をしながら、今後の活動を考えつつ記事の発信をしていきます。少しずつ今までの経験を整理しながら生活の役に立てる内容を発信できればと思っています。

最近の記事

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「人並みに」という思い、それは家族を守りたい母の思い

私が小学生ぐらいの時、今から50年ほど昔になります。 新潟から横浜へ出てきた母。 生きるため、がんばるためなのか母がよく口にしていた「人並みに」という言葉を思い出す。 息子が二人、職を転々とする父。 故郷を離れた母にとっては知らない土地での不安定な生活の中、子供を育てるために負けられない母の思いがありました。 人並みに生活を守っていく私が小学生の頃は、家はそれほどいい暮らしというほどではなく、両親が共働きでなんとかなっているような生活でした。 それでも母は子供を育てる中で

    • 手長エビ釣り

      雨の降った日、母をデイケアの送迎車に乗せて見送りしたあと部屋で雨音を聞いていたら、子供のころ手長エビを釣りに行ったことを思い出しました。 中学生ぐらいのころ、自宅から自転車で一時間ぐらいかかる池まで釣りに行っていました。大好きな釣り、充実の時間。前の日から楽しみで釣り竿一本、仕掛は自分で作ったものを用意して出かけます。 いつも行くその池は25メートルプールぐらいの大きさしかないけれど、昔からある溜め池のような場所。気に入っている釣り場は池の端のほうの葦の生えているエリアで

      • デイサービスに改善のお願いをした話

        とある日・・。 母がデイサービスを利用している介護施設へ電話をしました。 「お世話になっています。すいませんが、母の送迎のときの介助方法について改善のお願いがあるのですが・・・」 母がデイサービスを利用する日に、送迎に来てくれるスタッフの対応が気になり、介護施設の責任者へ連絡をしてしまいました。最近、送迎に立ち会っていてどうしても気になることがあったのです。 現在、母は寝たきりの状態です。体幹が弱くなり座位がたもてないことや、左半身はマヒしていて動かせませんのでデイサー

        • 家族や仕事と同じぐらい自分のケアを大切にしよう。

          ここ1ヵ月、体調が悪い・・。 まずは右目がぼやけ始めて、視力が落ちた。左腕が痛み、力が入らない。 気力も集中力も維持できなくなってぼーっとする時間が増えている。 さらに、なにかを始めても途中で固まることがあったり、いつものルーチンなのに迷って考えこんだり、無駄な動きがとにかく多い。 紛れもない加齢による機能低下だろう。 40代50代のころは「年はとりたくないものだ」などと冗談交じりに言っていたけど、それとはあきらかに違う。 何か特別なことをする場面で加齢を感じることはあ

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        「人並みに」という思い、それは家族を守りたい母の思い

          人の為に謝るということ、仕事への向き合い方を考え直した日       【元ホテルマンの記憶】

          仕事で自分がなにかで失敗して誰かに迷惑をかけたなら当然謝らまいといけないと思いますよね。仕事は1人でしているんじゃないと言いながら、失敗すれば失敗した人が謝るのがふつうです。 他の人が失敗したりすれば、間接的にしか関わっていない仕事の場合なら、失敗したのは自分じゃないなら関係がないと思う。でも、ときには立場や仕事への向き合い方からどうしても自分も謝らねばならないときがある。そんなことを教えてもらったお話です。 私がホテルで宴会セールスをしていた頃の話です。スーツを着てアタ

          人の為に謝るということ、仕事への向き合い方を考え直した日       【元ホテルマンの記憶】

          今までの仕事、これからの仕事

          昨年、高校を卒業してから41年勤めたホテルを定年退職。 在職中の仕事は客室のハウスキーピング、宴会の営業、委託業者(清掃・リネン・ごみ処理)の管理業務をしたり、ときには開業準備や系列ホテルの営業へ、系列百貨店に出向したこともありました。 営業職で直接お客様の会社へ訪問したり、出向でホテル外の業種に異動したことでホテルの仕事を外から見ることができたのは収穫でした。外の人の意見を聞いたり経験することでマニュアルは必要、でももっと大切なことはなぜそうするのかを考えることだと学べた

          今までの仕事、これからの仕事

          うちのお雑煮|醤油ベース

          うちの雑煮のお話です。私が育ったのは横浜ですが、母が新潟出身ですので新潟の雑煮になります。味付けは醤油ベースです。 母が杖を突くようになって料理ができなくなってきた頃、私が2〜3回ぐらい記憶をたどって作ったものを、おいしいといって食べてくれていたので、家の味としては伝承できていたのだと思います。 だし汁に酒、みりん、醤油を加えて、肉は鶏肉、大根と人参は短冊に切ってたっぷりと入れる。あとナルトかかまぼこ、椎茸も入れます。 出汁は薄めでも良い感じ、なんなら出汁をとらなくても

          うちのお雑煮|醤油ベース

          新年、あけましておめでとうございます|新年の抱負

          新年、あけましておめでとうございます。 昨年はほんとうにお世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いします。 昨年はスキを付けていただけることに感謝。また、企画に参加させていただいたり、投稿をマガジンに入れていただいたりとご厚情をいただきありがとうございます。 新年の抱負としては投稿を多くして行きたいと思っています。月に4記事ペースには増やして行きたい。これまでいろいろな出来事に迷い、モチベーションが上がらす。体調も今ひとつでした。 でもまずは投稿を増やすことと、有料

          新年、あけましておめでとうございます|新年の抱負

          2023年|買って良かったもの

          今年のあたまの2月頃にはんてんを購入しました。徐々にあたたかくなる時期になぜはんてんを買ったかというと、家の中のどこでも寝られるようにです。(雑な60代) 夜に介護している母の部屋を中心に行ったり来たりをしていました。夜中に起きて痰の吸引をしたり、台所に加湿器の水を補充に行ったりしているといつの間にか眠ってしまうことがあるのです。 母のベッドの横の畳のところにバッタリ・・とか台所の椅子で座りながらとか・・・。眠ってしまうというよりもすぐに眠りたい。寝られるところならどこで

          2023年|買って良かったもの

          2023年、いろいろありましたがnoteのおかげでなんとか乗り切れました

          今年一年、前半は狼狽して、後半は濁流の中を流されるような年でした。 ホテルに勤めて定年退職を迎えたこの年は、長く勤めて来られたことに感謝し、人生の節目を迎えたことを実感する。そんなことを考えながら過ごすと思っていたのですが・・・・。 コロナから、ようやく通常の業務が行われてきた今年の前半、職場は人員不足で日常の業務を回すのも大変でした。単純に私の能力の限界をこえてしまったというのもあるのですが・・。 介護している母を昼間デイケアにあずけてその間は会社へ行く。自分は朝早く家

          2023年、いろいろありましたがnoteのおかげでなんとか乗り切れました

          風邪を引きやすい季節の換気と加湿

          冬はインフルエンザや風邪をひかないように気をつけなければならない季節ですね。ウィルスは乾燥と寒さに強いので部屋で過ごすことが多い冬には特に部屋の換気と加湿が大切です。 みなさんもこの季節にはいつもこの話題は耳にすると思います。とはいえあたりまえな話題過ぎて意外と気にしていないもしれません。体調をくずしやすいこの季節、今一度点検してみてはどうでしょうか? 私は母の介護をしているので、母の体調には気をつけているつもりですが、介護状態が進むにつれて環境を考えることの大切さを感じ

          風邪を引きやすい季節の換気と加湿

          母がもう少しで帰ってくる。介護の方法やデイサービスへ行く準備、生活の仕切り直しです。

          母が誤嚥性肺炎になりかけ、夏から病院への入退院を繰り返していた。これまで、口からの食事をあきらめずなんとかやってきたけれど、今回はちょっと残念な結果になりました。飲み込む力が弱くなって食事ができなくなってしまったのです。 在宅中心静脈栄養法という方法を使うことになりました。手術で胸の皮下にカテーテル(管)を埋め込み、栄養価の高い点滴(高カロリー輸液剤)をつないで栄養を補給する方法。飲み込む力がなくなり他の方法で栄養を取らなければならないので致し方ない。 他には胃瘻とういう

          母がもう少しで帰ってくる。介護の方法やデイサービスへ行く準備、生活の仕切り直しです。

          相棒になった最初で最後の愛車

          【企画参加】あなたの「大事にしていたから『大切なもの』に変化する話」 私が車を持っていたのは40年ほど前、あれから車を持つこともなかった。でも、もしできるならあの頃の時間に戻ってあの車に乗ってみたい。     日産ローレル2000GL、何も考えないで一晩中走って、好きなところで寝て、また走って、なにやってるのか、なにが楽しいのかそんなこともどっちでもよかったあのときの気持ちで・・・・。 私とその車との出会いは二十歳なってからだった。免許を取ってどうしても車がほしくなり、

          相棒になった最初で最後の愛車

          医療・福祉カンファレンスの重要性について家族が考えること

          みなさんは、カンファレンスと言う言葉を聞いたことはあるでしょうか? 会議や協議会と言った意味があるようですが、私の身近では母の介護の関係で病院での医療カンファレンスと福祉サービスのケアカンファレンスがあります。どちらも患者本人やその家族が出席するため私も出席します。 病院での治療後の生活の不安だったり、福祉のケアが必要な方にとても重要な会議ですが、なぜか形だけになってしまっているように思えてしまう。 カンファレンスの目的医療カンファレンスは病院での入院治療から日常へバトンを

          医療・福祉カンファレンスの重要性について家族が考えること

          これが、ちゃぶ台返し

          むかしの食卓で使われていたちゃぶ台。昭和の核家族のシンボルのような小さなテーブル。畳敷きの部屋で家族は低いテーブルに向かい合い食事をする。そして、悲劇はおとずれる。ほとんど食事に手をつけないうちに。 「なんだよ!」父の怒号とともにちゃぶ台がひっくり返り、すべてが落ちていく。 あたたかい家庭あたたかい食事私が小学生ぐらいのころ、親は共働きで家を支えていた。 それでも我が家は裕福ではなく、中流家庭とも言えず、当時ではそこそこぐらいの家庭。でも、そういう家庭は多かったように思う。

          これが、ちゃぶ台返し

          医療施設と介護施設そして福祉サービスの間でさまよう在宅介護

          親を在宅介護する者にとって緊急時の医療施設、そして日常の生活を守ってくれる介護施設や福祉サービス等、どれもなくてはならないところです。 でも、頼り切らないことを気にとめておくことも必要です。 介護をする者は孤独になりやすく、やさしいことばや、専門家の自身にみちた言い回しに、つい安心して必要以上に相手に頼り、期待してしまいます。それが後に自分を傷つけ、思考を止め、自問自答を繰り返してしまうことになる。その結果、気力や体力を失うことになることになるのです。 在宅介護でわかった

          医療施設と介護施設そして福祉サービスの間でさまよう在宅介護