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誰も知らない世界のことわざ

ことわざとはある現象や状態を比喩して表現した言葉。
世界各国さまざまなことわざがあり、それはその国の文化や生活がベースとなる。
そんな世界のことわざを集めた一冊。

気に入った言葉を紹介する。


『エビサンドにのってすべっていく。』
スウェーデンの人々にとって、エビサンドは彼らの文化ととても大切な関係にあるもの。そんなエビサンドにのって滑らかにすべっていくということは働くことなく安楽に暮らしていることを表している。
日本で表すなら、「おむすびにのってすべっていく」だろうか。とりあえず食べるのには困らなそうである。

『一滴一滴がいつしか湖をつくる。』
ブルガリアのことわざで、これは意味がわかりやすい。日本語なら「塵も積もれば山となる」だ。
説明文によれば、地球の表面の70%を占める湖や川、海の水は実際どこから来たのかわかっていないらしい。何億年と降る雨が溜まったのか、あるいは地面から染み出したのか、そんな小さな疑問からでも壮大な地球の物語を想像できる。

『あそこでクマがおどっているよ!』
クマが踊り出すくらい賑やかな場所を示す言葉。このことわざのあるドイツでなら、ビール片手に酔いながら愉快な躍りを見せてくれそうだ。
近頃は人里に頻繁に降りてくる日本の熊。襲われるのはまっぴらごめんだが、一緒に踊るくらい仲良くなれたらいいのに。
そういえば童謡「森のくまさん」では最後は一緒におどっている。異国との繋がりがことわざから発見できた。


ことわざは知ってはいるけれど日常で使う場面はあまりない。
会話の中でうまくことわざを使えるようになれば一段と話が弾むかも?


出典:『誰も知らない世界のことわざ』
   エラ・フランシス・サンダース著
   前田まゆみ訳
   創元社

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